映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2006年10月22日

「スナッチ」ガイ・リッチー

スナッチ.jpg

凄く面白いという評判を聞いていてしかもブラッド・ピットなのでどうなのかなあと思っていたがそのまま面白かった。

冒頭からして凝っていて画面の中のテレビ画面に出演者の名前が出て来るとか物凄く早いカットの連続、クールな演出と今風のお洒落な映画だな、とちょっと引け目を感じてたら段々惹き込まれてブラピが出てきた時にはすっかりのめりこんでいましたね。

とにかくブラッド・ピットがかっこよくて彼はこういうちょっといかれた感じになるとどうしてこうも素敵なのでしょう。
パイキー(アイルランド系ジプシー、と言ってはいけないらしい)と言う設定でイギリス人にもさっぱり理解不能の英語を話している、というのがたまらなくいい。しかもめちゃくちゃ強い。ボクシングで強いっていうのはブラピの「ファイトクラブ」でもそうだったけど細身の体と共に凄く惚れてしまいます。
なんだかこの映画ってやたらベニチオ・デル・トロ の名前が先に出ていて私は彼の作品をまだ「シン・シティ」でしか知らなくてあれでもちょい役だったので期待してたらここでも少しだけの出演でした(笑)彼だけを目的に見ねばな。
ここでの主人公はやはりジェイソン・ステイサム なんでしょう。やたら髭剃り跡が気になる彼ですが猥雑で雑多な登場人物をまとめあげるのにちょうどいい渋さでありました。
そしてこれも見たかったのがヴィニー・ジョーンズ。ここでも強面男を決めていてうれしかったんですがなんだかジェイソンと誰かもう一人の人と印象似てて怖そうな顔ばかりで心配したり。
登場人物と演出が凝っているのでストーリーはでっかいダイヤモンドを追いかけるという単純なものなのが男っぽく骨太でかっこいい。
怖い系の男ばかりが出てきて荒っぽいのに残酷な場面は殆ど見せてない、というのも紳士的でよございました。

とにかくおかしくてスピード感あってかっこいい楽しい映画でした。

監督:ガイ・リッチー 出演:ベニチオ・デル・トロ 、デニス・ファリナ 、ヴィニー・ジョーンズ 、ブラッド・ピット 、レイド・セルベッジア 、ジェイソン・ステイサム
2000年、イギリス


ラベル: イギリス映画
posted by フェイユイ at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「僕と未来とブエノスアイレス」ダニエル・ブルマン

ブエノス.jpg

ブエノスアイレスの小さな商店街でランジェリーショップを経営する母と暮らすニート状態の青年のお話。

ガレリア(アーケード商店街)はアルゼンチンの経済状況をそのまま表してるが如くナンとも沈滞ムードが漂っている。
登場人物も年配の男女が多くてしかも若者(といっても30歳くらい)である主人公アリエルはまともに仕事もせずぶらぶらしながらポーランド人になってヨーロッパに行こうと思いつめてる。そんなアリエルの父親は彼が生まれて間もなくイスラエルへ戦争へ行きそのまま帰ってこないのだ。
そんなある日父親が突然帰ってきてアリエルの心は思い乱れてしまう。

アルゼンチンのごく普通の人々の生活を描いたものなのだと思う。なんだかこうやって観ていると私の周囲の状況とあんまり変わらない。街並みなんかも同じみたいな気もする。
アルゼンチンと言うとサッカーやらタンゴやらそして勝手に治安が悪くて怖い場所のような印象と人間もやたら情熱的なような気がするけどこの町の人々は少なくともご近所さんみたいである。
例えばお母さんが息子にバターナイフを差し出して「これで私を殺してちょうだい」なんて。
再会したお父さんとも意地張って何も話さないまま早歩きで競走したりしてかなり情けなく普通っぽいのだ。
そんな面白い雰囲気を出しているのも主人公がブエノスアイレスでのポーランド系ユダヤ人という設定(監督自身がそういう人物)だからだろうか。
そしてこのガレリアには様々な人種が住んでおりそれ自体がアルゼンチンの縮図なのだという(その辺はうちの近所とは違うけど)
中には韓国から逃げるようにしてやってきたと言う若い夫婦がいてなぜだか風水の店をやっている。しかもそれはアルゼンチンに来てから学んだのだという。それはそうだろう。どう見てもその店はインテリアからして中国風でして周囲の人はどうでもいいんだろうけど東洋人としてはちと気になる。

モラトリアムな時間をすごしている青年アリエルがこの狭い町の中でこれまたいかにも今風に大人になろうとしている姿が映し出される。
長い間会えなかった父親との再会を拒みながらも会いたいと願っている。父親との駆けっこで何かを吹っ切ってしまったのかもしれない。

そしてそれ以上にかつてポーランドでナチスによる怖ろしい迫害を受けた祖母が一度忘れようとした歌声を取り戻しプロの歌手を目指すというラストはなかなか心憎いものであった。

監督:ダニエル・ブルマン 出演:ダニエル・エンドレール(ウルグアイ出身で「ウィスキー」にもカメオ出演していたそうな)、アドリアーナ・アイゼンベルグ
2003年 アルゼンチン、フランス、イタリア、スペイン合作
posted by フェイユイ at 23:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 中南米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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