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2007年06月06日

「アークエンジェル」ジョン・ジョーンズ

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面白くてぐいぐい引き込まれていった。アメリカ人のケルソー教授(ダニエル・クレイグ)がロシアを舞台にしてスターリンの謎を追っていくという物語だ。
さすがミステリーの国イギリス、そしてBBCドラマ。こんな一見小難しいような素材でよくこんなに面白楽しく作れるものである。
実はこれもミステリーでこれを観た人の多くがこの罠にかかってしまってるようだが、ぐんぐん夢中で観ていって物語も佳境に入った、という40分ほどでなんとクレジットが出てくるではないか。びっくり画面を眺めて「130分映画っていうのに後90分何があるんだ?答えは3部作のドラマであった。
ダニエル・クレイグがアメリカ人なのだが全然アメリカ風を演じていないのがおかしい。あんな発音するアメリカ人っているのかな。おまけに観るだに凍てつく寒さではないかと思うのにスーツだけでいるし。ロシア人ですらもう少し着込んでいた。どんな強靭な体かと思っていたら途中から一応コートを着用したので安心した。

表紙はダニエルが銃を構えていたりしてアクション物を想像させるが実態は徹底した謎解きの面白さである。且つ舞台がロシアのためか独特の悲哀があってミステリーを彩っている。
歴史学者でスターリン研究に没頭しているケルソー教授はロシアで謎の老人から「本当のスターリンをお前は知らない」などといわれる。
スターリン専門家の学者としては聞き捨てならぬ台詞である。これですっかりケルソーは危ない道に引きずりこまれてしまうのだ。
老人は若かりし時、スターリンの死亡現場に居合わせ、側近であったベリヤ氏の命令でスターリンの秘密のノートを地中に埋めたのだった(ぞくぞくするでしょ)
その後、老人は何者かに殺され、帰国を余儀なくされたケルソーだったが、老人の娘ジニーダに引き止められ再びスターリンの秘密に近づくことになる。
秘密のノートを読むためにも現地人と駆け引きするにもロシア人の仲間がいたほうが手っ取り早いし、男ばかりより女性が参加した方が華やぐということでジニーダが登場してくるのはなかなかうまい。学生なのだが金儲けの方法として売春をしているというのはロシアの現状なのかどうかわからないがこの金が後で役に立ってくるのだからこの設定にせざるを得ないんだろう。とはいえBBCなのでアメリカものみたいな扇情的場面はなし。ケルソーとジニーダの関係もしかり。しかもジニーダなかなか強面で観てて面白い。
そのジニーダと対照的なのが、そのスターリンの秘密のノートの記述者の少女・アンナである。タイトルのアークエンジェルとはアンナの故郷の村の名前であった。
そして謎はそのアークエンジェルに潜んでいるのである。

金色の髪で無垢な少女という印象のアンナは揺るぎない共産主義者の一員として片田舎からスターリンのいるモスクワへと召喚される。
表向きは党のパレードに関連する任務。だがその実態はスターリンの子供を産むための母体を必要としたからなのだった。

共産主義を証明するためスターリンの前で踊らされるアンナ。ノートの記述がそこで終わっている為によりその後の彼女が体験した事の恐ろしさが迫ってくる。求められたのは母体だけであって彼女は出産後すぐに殺されているのだ。

そしてスターリン亡き現在彼の血を受け継ぐ息子が再びスターリン時代を再現せんとしてアークエンジェルの森の中に潜んでいるのだった。

一体この物語がどうして生まれたのか、なんの根拠があるのかないのか判らないがロシアの現実を知らず遠くから眺めている分にはこういうことはあるのかもしれない、とぞわぞわするのである。
しかしスターリンの子孫が出てこなくても何かと恐怖を感じさせるプーチン政権自体も怪しげである。
ドラマ中ダニエル=ケルソーが「寿司」と言う言葉を何度か口にするのだが、その度にイギリスに亡命したロシア人で放射性物質を食事に混入され死亡した事件が寿司バーだったというのが思い出されてしまう。多数のジャーナリスト死亡・行方不明というのもよく判らないし、ソ連崩壊で自由な社会になるのかと思いきやますます混迷している状況からこのドラマが単なる想像ではないのかと感じてしまうではないか。
まあ全く無知蒙昧の身でロシアの政治情勢を語ることはできまいし、ここでは単純にこのドラマの歴史ミステリーが非常に面白くて見ごたえがあったことと教授役のダニエル・クレイグが今まで観た中でも特に似合っていると思えたことを記しておこう。

監督:ジョン・ジョーンズ 出演:ダニエル・クレイグ、エカテリーナ・レドニコワ、ガブリエル・マクト、レフ・プリグノフ、コンスタンチン・ラヴロネンコ、クローディア・ハリソン
2005年イギリス・ドラマ

劇中、スターリン息子に脅されアメリカ人記者とダニエルがダンスする場面がある。つまりスターリンが側近の忠誠を量るためダンスをさせた前振りがあるからだが、ここでダニエルさりげなく女役であった。手の位置がね。うにゃうにゃ。


posted by フェイユイ at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | ダニエル・クレイグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「オーシャンズ13」3人組

今朝「めざまし」で「オーシャンズ13」関連ニュースがあった。
クルーニー、ピット、デイモン3人が手形を押したり、ファンサービスしたり大騒ぎっていう映像。
大勢の前でひれ伏すようにして両手の手形を押した3人の図。そして大勢のファンに積極的にサインしまくる3人の図。ブラッドはジョージの胸とマットの肩にまでサイン。おいおい。
マットは男の子とツーショットで自らカメラのシャッターを押すなど相変わらずやさしー。
でもジョージとブラッドがコメントを言うシーンはしっかりあったのに(訳が間に合わずなんと言ったか不明)マットの分は途中でカット。そりゃないでしょー(涙)
posted by フェイユイ at 07:49| Comment(2) | TrackBack(0) | マット・デイモン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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