映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年06月21日

「Infamous」ダグラス・マクグラス

infamous.jpg

日本版が出るのを待つ、と思っていたのにとうとう我慢できず購入してしまった。せめて中文字幕が出たら、と思ったが叶わず英文字幕で鑑賞。「Hi」くらいしか判らんのに。

せめてもの救いは今までに観た映画と原作と知ってる限りのカポーティ像。
だがどういうものか比較しようと思っていたベネット・ミラー版「カポーティ」が全く記憶から抜け落ちていてあのアメリカ南部遠景場面しか覚えていない。な、なぜ。
覚えているのはむしろその後見たリチャード・ブルックス「冷血」本作はかなり映画「冷血」を思い出させる場面が多く助かった(言葉がわかるなら感想は「助かった」じゃなく「似ていた」になるんだろうけど)
問題のカポーティは「カポーティ」で「思ったのと違う」という不満を吐いてしまったのだが、本作のカポーティは「これこれ」と言う感じだった。無論本人にあったわけでもなく写真で見ても瓜二つと言うわけじゃないが私としてはホフマン=カポーティよりこちらのとビー・ジョーンズ=カポーティが頷けたというだけ。というかもしかしたらフィリップ・シーモア・ホフマンを知っていたので却って入り込めなかっただけなのかもしれない。
ジョーンズ=カポーティはより猥雑でクイアな雰囲気が強くよりらしく思えた。

とにかく英語能力がない上、酷く饒舌な映画なので内容については語れない。結局日本版が出るのを待つしかない、が無論待たずに観たのは犯人ペリー役をダニエル・クレイグが演じていたからで確か(なにしろ記憶が)「カポーティ」で不満に思ったペリーとカポーティの関係を濃密に描き出していた。
カポーティが狭い牢の中で次第にペリーに惹かれていき、彼の話を聞きだすために自分の生い立ちも語って心を通わせ、彼のことを親身に思って語りかけ、ついにキスをするのだが、ホテルに戻ったカポーティは最初興奮気味に喜びを溢れさせるが次第にその表情は悲しいものと変わっていく。僅かなカットの間にカポーティの心の動きを表現した場面だった。
そしてカポーティの都会での華やかな生活と南部の刑務所でのペリーとの場面の落差の激しいことは。
だが前半に華やかな場面が多かったのが後半になるにつれペリーとのもの悲しい檻の中のシーンが多くなっていくのもカポーティの心を表している。
名声のために新しい試みをしているカポーティを最後まで「フレンド」と書いていたペリーの絵とカポーティに贈った歌を吹き込んだテープが悲しい。

この「冷血」を書き上げた後はカポーティはこれという作品を仕上げていないと聞いたが、この映画を観ればそうなった彼の心がわかるようである。
まあ、台詞が判りもしないのに感じたままを言っている。

だがこの映画、本当に日本で公開はなくともDVD化されるであろうか。どうあっても実現して欲しいのだが。

監督:ダグラス・マクグラス 出演:トビー・ジョーンズ、サンドラ・ブロック、ダニエル・クレイグ、シガニー・ウィーバー、グウィネス・パルトロウ
2006年アメリカ


ラベル:犯罪 同性愛
posted by フェイユイ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ダニエル・クレイグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。