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2007年07月08日

「ダーウィンの悪夢」フーベルト・ザウパー

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かなりの話題作でこの写真もインパクトが強く観たい気持ちにさせられる。
だが、なにしろフィクション映画と違ってドキュメンタリー映画にはその後ろに真実というものがある。
逃げ腰でしょうがないが、正直今のところ自分にははっきりとこの作品のよしあしが言えない。
ただ単に作品としての作りという点で言えば、淡々とした描き方で大げさにすぎる表現もなく、こうだと答えを出してしまわないところが却って共感できる。
映像は時に生々しく臭うようで、時に美しく心地よく感じさせてくれる。
まばらに建つ貧しげな平屋の建物の影から飛行機が見える情景が印象的である。
だがその淡々と映し出される光景・言葉が信頼できるものなのかどうかよく判らない。
現にナイルパーチが繁殖し、ヨーロッパや日本に輸出され、ビクトリア湖周辺は貧しいのだから本当だろう、というようには言い切れない。監督自身も「これは魚の話ではなく人間を映しているのです」と言っているのだから、ナイルパーチだけを論じてもしょうがないのだろうし。

映画を観終わっても気持ちがまとめ切れず、他の批評を見ても賛否両論の甚だしさ。
素直にこの映画だけを鵜呑みにしようとは思わないが、あまりに怒っている人をみるとそんなに怒らねばならないのかとまた驚いたり(怒るべきなのだろうか?それとも感心するべき?)
だが、一つの映画でこうも違った意見があり情報があると知ったことが一番よかったことかもしれない。

このドキュメンタリーがどのくらいの真実性を持ち、また事実と違うのかはこれからじっと見て行きたいと思う。

映画の主旨に関係することではないのかもしれないが、作品中キリスト教の人々が何度も出てきた。タンザニアにはキリスト教も普及しているようだが、イスラム教もやはり多いと思う。キリスト教徒を出したのはやはり意図的なものなのか。
もう一つは女性器切除。タンザニアではもう完全に廃止されているのだろうか。まだ密かに行われているのなら売春という仕事は激痛を覚悟してのことなのか(それともそんな痛みはないのか)キリスト教徒だとそういうことはしないのか。だがイスラム教徒の売春婦もいるだろうし。
何もかも混沌として判らない。

監督・脚本・撮影:フーベルト・ザウパー
2004年オーストリア/ベルギー/フランス


ラベル:フランス映画
posted by フェイユイ at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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