映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年11月23日

『ツイン・ピークス』シーズン 2 Vol.3 第16章デヴィッド・リンチ

赤い部屋.jpg

ドナはリーランドの家を訪れる。リーランドの中にボブは存在していり新しい獲物の到来に興奮している。
ダンスを促されたドナは突然リーランドから抱きすくめられ動揺する。ハリーの来訪で何とか命拾いをしたドナはジェームズに会い、マデリーンが殺された事を知らせる。
それまで優しかったジェームズは別れを告げバイクで走り去ってしまう。

ボブに乗っ取られたリーランドが捕まった。

クーパーは酒場に必要な人物達を集めたのだ。ベン、リーランド、ボビー、レオ、ホテルの老ボーイ、ブリッグズ少佐、エド、ハリー、ホーク、アルバート。
激しい稲光の中でクーパーは魔法を使うと宣言する。
クーパーは赤い部屋に老人の姿になって座っており小人が踊っている。ローラがクーパーの耳元で何かをささやく「私の父親が私を殺したの」
真実が告げられた。
そこに現れたのは巨人、クーパーに指輪を返した。
その指輪はボブとマイクの欲望と満足の黄金の輪を現していた。

皆が見守る中でクーパーはリーランドに尋問する。無論答えているのはボブである。
ボブ=リーランドはローラを殺したことを認め、マディもまたその手にかけたことを述べた。そして“いい車だった”リーランドがもうボロボロなので出て行こうと思っていると告げる。
疑念を抱いていたハリーもこのりーランドの言葉に納得するしかなかった。

クーパーは皆に説明をする。ベンが犯人でないことは血液検査ですでにわかっていた。
夢の中の小人が踊っていたのはリーランドがいつも踊っていたのを示しており、幻のボブが白髪だったようにリーランドの髪も白髪に変わった。子供の頃会った男はロバートソン「ボブの息子」という意味だ。爪の中の文字は自分の名前を綴っていた。悪魔の署名だ。
リーランドは閉じ込められた部屋の中で叫んでいる。その時スプリンクラーから激しく水が噴出してきた。
ずぶ濡れになり狂ったようにドアに体をぶつけだしたリーランド。クーパーたちが慌てて中に入った時は血だらけになり倒れていた。リーランドは正気に戻りローラを殺めたことを謝った。そしてボブが体の中に入ってきたことを語った。
クーパーは彼の頭を膝にのせ語りかけた。道を辿る時が来たと。そして苦しむリーランドが光の中へ入っていけるように導いた。そこにはローラが待っており、リーランドはそこへ入っていったのだった。

ボブは人間の悪行の姿でありリーランドから離れどこかへ行ってしまったのだ。

クーパーの素晴らしい力が発揮される一話である。
悪魔に乗っ取られ地獄の苦しみを味わったリーランドがクーパーの導きで天国へと向かった。
だがなおもボブは存在しており、再び暴力が振るわれる予感がある。

ジェームズはドナを支える事もできず逃走。可哀想なドナである。

そういうシリアスな展開の脇で相変わらず妊娠問題で頭を悩ます、ルーシー、アンディ、ディック3人である。


posted by フェイユイ at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ツイン・ピークス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『サイコ』ヒッチコック版とガス・ヴァン・サント版を観比べる・その2

しつこいけど昨日の続き。といっても最後のほんの僅かだが。

ヒッチ版では子供部屋にあったレコードが『エロイカ(英雄)』だったのにサント版ではジョージ・ジョーンズ『The world needs a melody』になっている。監督の趣味がはいっているのかもしれないがカントリー・ミュージックの歌手で麻薬とアルコール中毒に溺れ精神的苦悩を味わった人であるようだ。子供部屋にあるレコードじゃないのかもしれない。

ライラが老女の正体を見た時、女装したノーマンがあのテーマ曲と共に入ってくる。襲い掛かるノーマンを押さえ込むサム。
ヒッチ版ではこの時のノーマンの表情が歪んでいて非常に怖い。
サント版はノーマンが大きすぎてサムの方が小柄なので抑えきれない。サムの手を逃れたノーマンをライラが蹴り飛ばすのだ。女性が強くなった事が判る。

最後のノーマンの謎解きの場面。ヒッチ版は説明をする医者が妙に気取っているように見える、というのは私の思い込みかもしれないが、何さか気に触る。サント版は普通に観れる。
ノーマンに警官が毛布を持っていく場面。ヒッチ版は戸口を開けてすぐ出てくるのだが、サント版では中に入って椅子に座ったノーマンに渡すシーンまである。どういう違いなのかよく判らない。

最後の最後。沼から車を引き出すシーン。ヒッチ版は車の御尻が出てきたところでEND。すっきりした感じがする。サント版は車がすっかり引き上げられ周りを警官がうろうろするのがタイトルロールのバックで流れる。

以上、まあ適当にヒッチコック版とサント版の違いを並べてみました。本当の違いは台詞にあるようで確かに時代が移れば古めかしい言葉遣いになってしまうから随分と違うだろうけど、その辺は私には判らないので省略した。

サント版も悪くないよ、と言いたくて始めたのだが結果ヒッチコックの大賛辞になってしまった。
しかたないかもしれない。
サントは自分の好きな映画をとり続けている人だと思うのだが、この映画もまた彼が大好きなものなのだろう。
メイキングを見ていてもいかにも楽しそうである。
古いものは廃れてしまうもので新しい人にこの名作を味わってもらう為にはその時代にあった作品を作らなければいけないという理屈もあるのだが、それ以上に監督自身が作りたくてしょうがなかったのではないか。
しかし同じ内容を何度も繰り返し観たのにこんなに飽きの来ない映画もそうないのかもしれない。楽しい体験だった。
ラベル:サスペンス
posted by フェイユイ at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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