映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年01月03日

『ディナーラッシュ』ボブ・ジラルディ

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ニューヨークの大人気のレストランを舞台に超美味そうなご馳走(次々と作られるイタリア料理、パスタの実に美味そうなこと!シーフード!ステーキ!そしてワイン!じゅるじゅるじゅる!!)とマフィアと賭け事と親子の確執とラブストーリーが目まぐるしいスピードで給仕されていく、まさに都会的感覚を味わえる作品だった。
ところでこの作品を観始めてすぐ思ったのは「ニューヨーク映画ってそのまま香港映画みたい」ってことだ。マフィアに銃殺されるシーンに音楽がかかったり、様々な人種が溢れているところ、住人達の丁々発止のやりとり、大勢の人間が溢れるほどいる雰囲気、騒々しさ、給仕される食事の豊富さ、涎が出そうに美味そうなこと、マフィアがゴロゴロいるとこなんか、そして大陸の端っこで他所とはそこだけまったく違った進んだ特別な場所であるところなんかも似ているのだろう。この映画をそのまま香港を舞台に作っても全く違和感がないはずだ。息子のウードをエディソン・チャンがやってくれるとうれしいんだけど。
このウード役のエドアルド・バレリーニがなるほど素敵なのである。昔気質の父親(というのはマフィア絡みで、ということになるのだが)と違うシェフ一筋でがんばっている新しい世代のイタリア系なのである。ただし親父からしてみればちゃらちゃらした味のイタ飯なんか食えるか!って言う事になるらしく親父さんは「お前のママの味は最高だった。お前の料理なんかにゃ滋養も伝統もない」の一点張り。息子としてみれば「ごちゃごちゃ言ってないでさっさと店を譲って引退しろよ」ってな具合。でも最後には「親父の真似をしない(マフィアにならなかった)お前を誇りに思っていたよ」と親馬鹿でちょっと涙ぐませてもらったり。
でもこの親父、さすがマフィアの叩き上げだけあってあっさり引退するような玉じゃないことを最後に見せてくれる。かっこいい。
しかもこの親父さん、相棒の家族、店のコック、その恋人、色んな方面に目を光らせて気配りを忘れない。ゴッドファーザーってこういう人物なんだなーと唸ってしまう。ただしマジで怖いんで睨まれたらお終いだ。
息子ウードは親父も俺を認めてくれたんだとご満悦だろうけど、親父さんの域に達するのはまだまだみたいである。

どんな質問にも答えることができる物知りバーテンダーだの、ウォール街の殺し屋だの、ウェイトレスをやってるアーティストだの様々な才能が溢れている街である。
ウードが寝たために一気に評価をあげたという辛口女性評論家がかなりの強面だったのでちょっとおかしかった。確かにウードはまだ自分のことしか愛していないのかも。
アジア系・ニコーレをダンカンに奪われてしまうのも仕方ない。

ディナーラッシュというタイトルそのままに凄まじい映画ながらその美味しさたっぷり堪能したのであった。イタリア料理が無性に食べたい。そしてワイン。いいなあああ。
しっかしあそこで働くのは大変。あの急階段でご馳走と空になった食器、一体一晩どれだけ運ぶのか!

監督:ボブ・ジラルディ 出演:ダニー・アイエロ エドアルド・バレリーニ カーク・アセヴェド ヴィヴィアン・ウー サマー・フェニックス
2001年/アメリカ

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posted by フェイユイ at 22:22| Comment(4) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜』と『ボルベール 帰郷』

最近続けて観た『ぼっけえ、きょうてい』と『ボルベール 帰郷』はどちらも禁じられた性が題材になっている(日本語タイトルだと語感が似ているのが奇妙)(はっきり書きたいのだが、この辺の文章ってネット上にそのまま直接出てしまうので困る。ネタバレ注意、などと書いてもしょうがないし。もういいかな?)

片方は救いようがないほどおどろおどろしく悲しい。片方は悲しいながらもそんな境遇と立ち向かっていく明るさと強さを持っている。
だがどちらも面白く夢中になって観てしまう。

二つの作品とも禁じられた性とそこから生み出された犯罪を隠そうとして告白していく、という構成になっている。作品から受ける印象はまったく違うが設定は似ている。不思議で怖ろしい相似と相違である。
ラベル:比較
posted by フェイユイ at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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