映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年02月01日

『ツイン・ピークス』シーズン 2 Vol.6 第28・29章 最終回 デヴィッド・リンチ

twinpeaks33.jpg

とうとう最後の2話を観てしまった。

一度(といわない回数だが)観たものではあるが、確かにこの終わり方は壮絶である。
ドラマというものはそれまでばらばらだったものがまとまり、謎が解明され恋が成就し物事が決着するものだが、すべてのことがより破壊されどの謎も解き明かされないまま終わリを告げる。

その最たるものはデイル・クーパーその人のことだろう。それまで正義の人だったクーパーがここで闇と悪の象徴であるボブに姿を変えてしまうのだ。
「ミスツインピークス」に選ばれた恋人アニーがウィンダム・アールに誘拐されてしまう。その跡を追ったクーパーは「赤い部屋」にたどり着く。そこでクーパーは様々な人に出会う。小人、ローラ、老ボーイ、巨人、マデリーン、リーランド、アニー、キャロライン、アール。
その人々は不思議な言葉を話す。逆さまから話す言葉を逆回転したものだ。クーパーは赤いカーテンの部屋を行き来しているうちにもう一人の自分と出会い、逃げようとしてつかまってしまう。
ボブがアールと笑っている横にクーパーも笑いながら近づいてくる。
アニーは「私を殺した人を見たわ。私の夫よ」という謎の言葉を告げる。これは将来のクーパーのことなのか。

キャサリンの兄とピートは謎の箱の中から貸金庫の鍵を見つけ出し銀行へと向かう。そこではオードリーが森の開発計画阻止運動として貸金庫の扉に自分の腕を鎖でつないでいた。
キャサリンの兄とピートが貸し金庫を開けると爆弾が作動した。
これでピートたちとオードリーは死んでしまったのか。

ドナは自分は母親とベン・ホーンの間の子供ではないかという秘密を嗅ぎつける。すっかり善人になったベンは嘘がつけない。
泣きじゃくるドナの前で父親はベンを殴りつける。ベンはどうなったのか。

ネイディーンが高校生のマイクにぞっこんになり、エドとノーマはやっと結婚できるか、というところでネイディーンの記憶が戻ってしまった。すべては元の木阿弥か。

シェリーはボビーから求婚される。喜ぶシェリーだが、その頃夫レオはアールの仕業でタランチュラの入った吊り下げられた虫かごのその吊りひもを必死で歯で引っ張りあげていた。力尽きて口を開けてしまえば自分の身の上に毒蜘蛛が落ちてくるのだ。

ツインピークスの災いも何も終わってはいない。
そしてクーパーはハリーが見守る中で違う人格に変わってしまった。アニーは命は取りとめたが傷を負って病院にいるという。
やがて退院し、アニーの言葉通りの悲劇がおきるのだろうか。

『ツイン・ピークス』シーズン2が終わった。もう随分前のドラマだが、こうして見返してみても古さというものをまったく感じない。(一つ違うのは携帯電話が出てこないことだが。私はあの携帯電話のシーンが出てくると取り上げてうるさくて投げつけたくなる。便利には違いないが、映画ドラマに出てきて欲しくない。とはいえ、でてこなければ嘘になるし。もう時代劇だけしか観ない事にするか)
都会から切り離されたような田舎町の物語だが、ホームズやミス・マープルが言っていたように田舎でこそ怖ろしい事件が起きるのだ。一見穏やかで人のよさそうな人々も裏の心を持っている。
多くの人々、多くの事件が起きていくが、どれを取ってみても人間には二面性があるということを語っている。ここではそれがホワイトロッジ、ブラックロッジという言葉で表されている。そしてその間をつなぐ赤い部屋がある。
正義の人であったクーパーが悪の顔になり、悪の見本だったベン・ホーンが善人に変身した。ローラ、ジョシー、ハリー、ネイディーンもドナもレオもジェームズも他の皆も一つの側面と違う側面を併せ持っている。
クーパーの才能が華々しかったシーズン1と違いウィンダム・アールの出現でシーズン2のクーパーは苦悩に満ちている。その代償のようにクーパーの心を和らげるアニーが登場するのだが、彼らの将来は闇の中にある。


監督:デビッド・リンチ David Lynch
マーク・フロスト Mark Frost

出演:
デイル・クーパー FBI特別捜査官…カイル・マクラクラン
ハリー・S・トルーマン…マイケル・オントキーン
アンディ・ブレナン…ハリー・ゴアス
ルーシー・モラン…キミー・ロバートソン
トミー・“ホーク”・ヒル…マイケル・ホース 
ゴードン・コール FBI地方捜査主任…デイヴィッド・リンチ
リーランド・パーマー…レイ・ワイズ
セーラ・パーマー…グレイス・ザブリスキー
ローラ・パーマー、マデリーン・ファーガソン…シェリル・リー
ベンジャミン・ホーン…リチャード・ベイマー
オードリー・ホーン…シェリリン・フェン
ジョスリン・“ジョシー”・パッカード…ジョアン・チェン
キャサリン・マーテル…パイパー・ローリー
ピート・マーテル…ジャック・ナンス
Dr.ウィル・ヘイワード…ウォーレン・フロスト
ドナ・ヘイワード(テレビシリーズ)…ララ・フリン・ボイル
ノーマ・ジェニングス…ペギー・リプトン
ハンク・ジェニングス…クリス・マルキー
レオ・ジョンソン…エリック・ダレー
シェリー・ジョンソン…メッチェン・アミック
ジェームズ・ハーリー…ジェームズ・マーシャル
エド・ハーリー…エヴァレット・マッギル
ネイディーン・ハーリー…ウェンディ・ロビー
ガーランド・ブリッグス少佐…ドン・S・デイヴィス
ボビー・ブリッグス…ダーナ・アッシュブルック
マイク・ネルソン…ゲイリー・ハーシュバーガー
マーガレット・ランターマン(ログ・レディ)…キャサリン・E・コールソン
ロネット・ポラスキー…フィービー・オーガスティン
リチャード“ディック”・トレメイン…イアン・ブキャナン
エブリン・マーシュ…アネット・マッカーシー
ウィンダム・アール…ケネス・ウォルシュ



posted by フェイユイ at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ツイン・ピークス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。