映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年02月09日

『ブラック・スネーク・モーン 』クレイグ・ブリュワー

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Black Snake Moan

「私たちは問題を抱えている。自分で自分がわからない。でも愛せるはず」
セックス依存症のレイと過度の緊張に耐え切れない神経のロニー。愛し合っていた二人だが、ロニーが軍に入隊してからすぐレイの発作は始まってしまう。

レイの母親はレイが町中の男と寝た後始末をさせられた、と小言を言う。会う度にいがみ合う事しかできない関係にレイは苛立ち悲しさを覚える。レイの病気はレイの母親の恋人だった男が子供だったレイに性的虐待を続けたからだった。レイは母親にその悲しみをぶつけるが母親は「お前を生んだのが間違いだった」とだけ言い放つ。

自暴自棄になり男からまた傷つけられたレイを拾ったのは黒人ブルースマンのラザラスだった。
ラザラスは歌うことを止めていたのだが、レイと出会って再び歌い始める。
ラザラスは信心深い男だった。セックス依存症のレイが家の中にいるのを見つめる姿は悪魔祓い=エクソシストを行う神父のようだ。ラザラスはレイを救う決心をする。
逃げ出そうとするレイをつなぎとめたのが太い鎖だった。何度逃げようとしてもちぎれることのない太い鎖。
それはレイの腰にまとわりつく黒い蛇だったのだ。一人きりになったレイのところへ来た少年を襲い掛かるかのように抱きしめたレイは黒蛇そのもののようだった。
そしてレイを救うラザルスの部屋にもまた黒い蛇がいるのだ。ラザルスは愛した妻が堕胎し、家を出て行ったことで苦しい思いを抱いている。
ラザルスがレイを助けようとしたのは白人女性レイに自分と同じ黒い蛇の存在を見たからなのかもしれない。
それからは逃れられず自分の上に覆いかぶさってくるのだ。
ラザルスのブルースが心に突き刺さる。
だがラザルス自身もレイを救うことによって自らを癒していたのだった。そして黒人女性ミス・アンジーの優しさによって。
そしてまたラザルスに救われたレイは恋人ロニーの支えになっているという関係なのである。

素晴らしいブルースマンであるラザルスは差別を受ける黒人であり、レイとロニーは他人から嘲られることしかない存在である。
精一杯勇気をかき集めて生きていくんだと言うラザルスの教えと今にも崩れてしまいそうなレイとロニーが泣きながら身を寄せる最後はいたたまれないほど頼りない。だが「私の小さな光を輝かせよう」というレイの歌に小さな望みを抱かせて二人の人生は続いていくのだ。

冒頭しばらくは単に異常心理を扱った話でショッキングな場面をつないでいくのかと危ぶんだのだが、物語の救い同様、少しずつ彼らの心が表されるのでゆっくり待たねばならない。
救い主であるラザルスもまたレイとの出会いでブルースを歌い始め人々との交流が始まっていく。ミス・アンジーとの出会いもレイがきっかけになっているのだ。
ただ一方的な救済なのではなく互いに安らぎを見出していく過程が素晴らしい。
黒人という存在が単なる飾りや白人の引き立て役という扱いでなく、またかっこよく、ここまで細やかに表現されている作品もそうないのではと思った。
信心深いラザルスだが、聖ラザルス(ラザロ)とは社会からのけ者にされるような人、行き倒れになった人、道徳的腐敗に対する守護聖人の名前、とある。
また一度病死したがイエスによって蘇ったという人でもある。

監督:クレイグ・ブリュワー  出演:サミュエル・L.ジャクソン クリスティーナ・リッチ ジャスティン・ティンバーレイク S・エパサ・マーカーソン ジョン・コスラン・Jr.
2006年アメリカ


posted by フェイユイ at 23:09| Comment(0) | TrackBack(1) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジェイ・チョウ、日本のTV出演予定!

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『王妃の紋章』公式サイト
によりますと

『2月11日(祝・月)、フジテレビ系「笑っていいとも!」のエンディングゲストにジェイ・チョウが出演予定です!
そして、2月12日(火)はNTV系「ズームイン!SUPER」、フジテレビ系「めざましテレビ」に出演予定。お見逃しなく!』

だそうです。
これは見ねば!!!!
posted by フェイユイ at 01:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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