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2008年03月18日

『ウィニング・パス』中田新一

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この顔はどう見たってジェイ

これは素直にいい映画だったなあ、と涙を浮かべて勇気が湧いてくるような清々しい気持ちにさせられた。
松山ケンイチを観続けている毎日だが、彼自身の溢れてくる魅力は別として映画自体にはなかなか感心させられない。
この作品は松ケンの初主演作になるわけで、正直あまり期待していなかった。最初からそうそう凄いのには出会わないだろう、というところで。
その実、これは他の後の作品よりきちっとストーリーがまとまっておかしな演出もないためにすんなり観ていくことができる。
『ドルフィンブルー』の余計なダラダラ話がなく松山ケンイチだけに焦点がぴしっと合ってるのが心地よい。
家族や友達の描き方も現実味があって共感を持って観ることができた。一つだけ変な感じがしたのは、妹をいじめる男とケンカした後笑うシーンなのだが、あれはどういうことだったのかよくつかめなかった。

松ケンはすでに演技が巧い上に車椅子の練習も相当したのだろうな、と思わせる。扱い方がかっこいい。
考えてみればほんの4年前のことで初主演でこの演技。それからみるみる成長したのだなと驚いてしまう。
どの表情も丁寧に心をこめて演じているのが伝わるし、なにより若々しさが眩しいほどである。
ただ、声を出して笑うのだけはちょっと苦手なのかもしれない。変な感じがしたシーンというのも声を上げて笑うとこだった。
笑うのは難しい、とよくいうがホントなのだなと確認した。

事故で半身不随になったケンタが入り込んだのが車椅子バスケの世界。九州地区の予選大会という試合が繰り広げられるが迫力あってかっこいい。
学校の仲間と車椅子バスケの仲間、誰からも見捨てられたような気持ちになってしまったケンタが彼らと共に成長していく様子が感動だった。

さてここから恒例の馬鹿騒ぎ。
似てる似てると毎度騒いでいるが、この時の松ケンはどう見たって周杰倫そのものではないか。イヤ絶対、ジェイだよな。ジェイが日本語話してるだけだと思う。松山ケンイチと名乗っているジェイ・チョウだ(←錯乱状態)
ジェイの方が年上なのに若い時の松ケンのほうがジェイに似てる、っていうのはどういうことだ?
髪型のせいとバスケをしているせいもある。ジェイといったらバスケだから。
微笑んでる時も真面目な顔の時もバスケしてる時の顔もそっくりっていったらない。
そのジェイはカンフーダンクしてるし。

ジェイだジェイだと喚いてばかりじゃジェイを知らない松ケンファンには気の毒だ。

ジェイ似は置いとくとしても、本作の松ケンは私的にはツボだった(といつも言ってる)
差別発言と思われたら謝罪するしかないが、下半身が動かなくなってしまった松ケンの色っぽい事といったら他のどの映画より激しいのではなかろうか(ほんとごめんなさい、こんな言い方謝ります)
動けなくなったことで苦悩する姿も愛おしいがリハビリのインストラクターさんの補助を受けながら懸命に頑張る彼のまた悩ましこと。どうしてこんな美男子のインストラクターさんにしたんだ?ぞくぞくするじゃないか。
上半身を支えることもできなくてインストラクターさんの手からぐにゃりと曲がって倒れてしまう彼。
少しずつ動かせるようになり苦痛で顔をしかめながら訓練している様子には見ているこちらが腰砕けというか、凝視せずにはいられない色っぽさが滲み出ていて、これは松ケンが狙ってやってることなのか、どうかはわからなくても監督が意識せずにこの場面を取れるわけはないと思う。危ない気配さえ感じさせられてしまった。
(この一節、気に触られたら陳謝して削除します)
ただ単に身体障害者になった人だから同情的に描写する、ということではなしにそこになんともいえない不思議な魅力があることを感じさせられてしまったのだ。
この感じ、イギリス映画なんかにはわりとあるが、日本映画には珍しい感覚である。
そうだ。変な褒め方になってしまうが、この作品、イギリス映画の味わいに似ている。決して派手に感動を押し付けるわけでもなく、じんわりと沁みてくる感じ。
地方都市での青少年の青春を描いている感じである。

そういえば、松ケンって地方の話が多い。
ここでも僅かだが九州弁を使っているし。

どの役も適役でよかったが、特にお父さんの矢崎滋氏はつぶれそうな町工場の主を演じていい味だった。

松ケンと自分の共通点も見つけた。鼻の右側にあるほくろ、同じところにあるのだ。ただそれだけ(笑)

監督:中田新一 出演:松山ケンイチ 堀北真希 角替和枝 矢崎滋 佐藤めぐみ 寺島進




ラベル:青春
posted by フェイユイ at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 松山ケンイチ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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