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2008年06月11日

『ジョゼと虎と魚たち』 犬童一心

ジョゼ.jpg

どういう映画なのかまったく知らずに観始めたのだが、今までに観たことがない映画のように思えてしまった。
何と言っても強がりばかり言い続けるジョゼがせつなく愛おしい。口も悪くて着ている服も(大阪らしいという気もするが)びっくりしてしまうような変てこさなのだ。

ジョゼは脚が動かなくてたった一人の身寄りであるおばあちゃんから「壊れ物」なんて言われている。障害者の孫と貧しいおばあちゃんがトタン壁の家に住んでいてそこにいかにも今風のハンサムな大学生恒夫がやってくるのだ。
ジョゼの作ったご飯があんまり美味しいんで恒夫はちょっと彼女に惹かれてしまう。他のガールフレンドとは全然違うジョゼを段々好きになってしまう。
ジョゼはいつも悪態をついてばかりなのに恒夫の指に自分の指が触れた時、何も言えなくなってしまうのだ。

脚本が抜群にうまくてそれぞれの男女の心の機微や変化が細かく描かれている。
これを観たら誰でもジョゼの可愛さと強さに惹かれてしまうし、恒夫の揺れ動く心にも共感してしまうだろう。
残念なことに自分はフランソワーズ・サガンを読んだことがないのだが(私の世代なら読んでなきゃいけない作家なんだけどね)あの重要な挿話がそのままこの物語を言い表している。
ジョゼが恒夫を嫌いになったとは思えないけど、彼女は最初から恒夫が去っていくことを予感している。
気弱な恒夫にはいらいらさせられっぱなしだけど、こうして人が出会い別れまた別の人と出会うのだと感じさせられる。

男女の恋愛物語というのをあまり観ないのだが(男同士、女同士ならOKなのだが)これはジョゼがほんとにもう可愛かったので夢中で観てしまった。「帰れと言われて帰る奴はさっさと帰れ」と罵った後に「うそや。おって。帰らんといて」ってジョゼが泣き出した時には我慢できなかった。
ジョゼは身障者ということでこの映画の中で描かれているのだが、彼女のような気持ちというのは女なら誰でも持っているものだろう。部屋の中に閉じこもり、突然出会えたすてきな男性につまらない意地をはりながらも恋してしまう。彼が別の綺麗な女性を好きだと知れば嫉妬する。次第に彼の恋心が冷めていくのを感じてしまう。
恒夫と別れてから電動車椅子で町を疾走するジョゼはかっこいい。

新井浩文は年上なのにジョゼの息子役、ということで登場。無論これはジョゼの変わった人間性の一つなんだけど。
モヒカン頭でいつも以上に口汚く罵りマクってておかしい。

実を言うと妻夫木聡が苦手でこれを観ていなくて今回新井浩文を見るためにとうとう観たというのが本音なのだが、観てよかった。
妻夫木はこれを観ても好きにはならなかったが^^;とてもこの役にぴったりで上手かったと思う。キスシーンはどうなのかなあと思ってしまったがこれは彼のせいなのか、演出のせいなのか。それに比べるとご飯を食べるのが凄く上手くてこっちまで食べたくなってしまった。ご飯と漬物とだし巻き卵と味噌汁が物凄くうまそうだった。
ジョゼ役の池脇千鶴は知らなかったせいもあってほんとにジョゼそのものの人なんじゃないかと思えるほど。
ラブストーリーのヒロインとは思えないどすの利いた声で話すのはびっくりはらはらでもあったが。脚が動かないから恒夫に初めて動物園の虎の檻に連れていってもらうのだが逆に「感謝せえよ」というのがおかしいのだ。

こういう映画でこういう風に感動した、というのも自分には珍しいことにも思えて、とても不思議な体験をさせてくれた作品だった。

原作が田辺聖子さんだというのも驚きでもあり、なるほどなあ、という感じでもあった。

監督:犬童一心 出演:妻夫木聡 池脇千鶴 上野樹里 新井浩文 新屋英子 江口徳子
2003年日本



posted by フェイユイ at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 新井浩文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なんで三国志の孔明と周瑜がキューピーに?その名も孔ピー!周ピー!

孔ピー(写真左)と、周ピー.jpg

なんで三国志の孔明と周瑜がキューピーに?その名も孔ピー!周ピー!

キューピーが大好きなのでつい反応してしまいました(笑)やっぱりお髭のある孔ピーが特に欲しいですね。頭よさそうです。でも周ピーもやはり対でそろえたいものですねー。これで妖しい関係ごっこができます(笑)

モチロン映画も楽しみです!!!
posted by フェイユイ at 08:48| Comment(6) | TrackBack(1) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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