

とにかく昨日第1話を観たのはこれを観る為だったわけで。
久し振りの新井浩文さん。お懐かしい。髪型も可愛くて優しいイメージで登場である。そういえば新井さんの色々観たけど女の子との恋愛シーンってなかったような。ベッドシーンはあるけど。
しかも相手が蒼井優ちゃんだ。と、思ってたらやっぱりそうそう簡単にはいかないのだった。
脚本の高須光聖氏のコンセプトが「走る」ということで蒼井優ちゃんめちゃくちゃ走らされています。
「走る」なんてのがコンセプトなんてどうなのかな、と思っていたのだがいざ優ちゃんが走り出すとこれがなかなかかっこよくて綺麗なのね。
高須氏は『ラン・ローラ・ラン』みたいだけど、と言ってたがあのローラは逞しくてちょっと怖かったけど蒼井優だと凄く女の子らしくて可愛いのである。それでいてなんだか清々しくキレのある走りである。彼女は『人のセックスを笑うな』の特典映像で体操してても凄く体が柔かくて運動をきちんとしている(バレエとかも?)と感じさせるんだけど、走り方も凄く綺麗なのだ。
唐突に走りたくなる、という奇癖の女性マコトを演じていてしかも自分のアパートからやおら飛び出し10分間どこまで走れるかの記録を自分なりに築いているのである。そのうえその一つ一つの走りが「何かになったマコト」を演出しているのである。
時にアイドルだったり、犯人を追う刑事だったり、着替えては(といってもマコトとしては妄想としての着替えだが)全力疾走する蒼井優大変だったろう。
そしてそんなマコトの幼馴染で密かに恋心を抱いてる男ワタル役が新井浩文なのである。
今回も3つの話で構成されているのだが、主な登場人物は蒼井優と新井浩文だけという感じで私としてはそういう設定は凄く好きなのだ。
どうしても前回の話と比べてしまうが前回の話が大変巧妙な創作で甘いラブ・ストーリーだったのに比べ今回はかなり荒っぽくてジョークがきついんだけど私の好みとしてはこちらですね。
惜しむらくは高須氏が事前に「すべてはこのオチのためにある」みたいなことを言われていたのでよーしと構えてしまったのが(笑)
そう知っていても面白くて巧い騙し方だった。「あれ、じゃどこから嘘だったのかな」みたいな。マコトらしくていいなあ。こういうの好きです。
可愛いマコトに恋してるワタルの新井浩文がまた可愛くてよかったし。といっても新井さんってどっか怖いとこがあるのだよね。どっか冷めてる感じが。その辺が好きなんだけど。
蒼井優はほんとにとことんウマいっす。そして可愛いっす。
前回とは違う写真家さん、飯田かずなさん。カラフルな色使い。写真というのも色んな演出があって面白いなと感心してしまった。
この作品のタイトル「バライロノヒビ」こういうカタカナだけの表記って最近流行だけどさすがに「バライロ」は「薔薇色」だと思ったけど「ヒビ」って壁とかにぴきーって入ってる割れ目かと思った。『薔薇色の割れ目』なんかいやらしいか?
その意味でもいいのか?
しっかしこの灼熱の真夏に冬のドラマを観るのはそうとう辛い。逆はそうでもないがストーブをつけた上にコタツに入ってその赤外線を見せられた日には。我慢大会じゃないんだから。アツアツ。
あ、ぜんぜん関係ないけどよく「日本の電線だらけの空は醜くて嫌い」とか言う人がおられるが私はあの電線だらけの空が凄く好きだ。
全部地中に入ったら寂しくなる。侘びしさがあってすごくいいと思わない?
監督:タカハタ秀太 脚本:高須光聖 タカハタ秀太 出演:蒼井優 新井浩文
2008年日本