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2009年03月02日

『王妃の紋章』張芸謀

王妃の紋章.jpg
満城尽帯黄金甲

絢爛豪華な画面を眺めながら何かを考えたいと思うのだが何も思い浮かばないのだよねえ。

やはりこれも観て感じる映画ということなのだろうか。
何故邦題が『王妃の紋章』なのか?ということもよく判らない。原題の
『満城尽帯黄金甲』であればなるほど黄金の鎧を身につけた反逆者たちが王の城を埋め尽くすようなあの黄金の場面にうなづけるし、まだしも英題『Curse of the Golden Flower』黄金の花の呪い、ということでこれも判る。
まあこの物語は王妃の復讐譚であり、最後の毒薬で焼けた痕が紋章ということなのだろうか。
黄金に埋め尽くされた映像が凄い。コン・リーの化粧も黄金色である。
ギリシャ神話で手に触るものが皆黄金になってしまうミダス王というのがあるがあれと同じくこの物語の王も大事なものをすべて失ってしまう。
コン・リー演じる王妃の復讐心というのはどこから生まれたのだろうか。王は地位を得る為にだけ彼女と結婚したがその心は皇太子の母親である女性にだけ向けられていた。
コン・リーは皇太子と肉体関係を持つことで王にもその元妻にも腹いせをしたのだろう。そして何故か王は長年王妃に飲ませていた薬に10日前からトリカブトを少量混ぜることにし少しずつ弱らせて殺すことにしたのだ。
王妃の復讐心はより強いものとなり皇太子と恋仲になっていた少女とが同母の兄妹であるとばらし、皇太子を死に追い詰め、三男は無視される苛立ちで父王に反抗する。可愛がっていた我が子である第二王子も結局は復讐の為に利用したに過ぎない。だが第二王子は父王に苦しめられる母を見て「力が及ばなかった」ことを嘆き自害する。王は愛する女性も3人の息子も一度に失くしてしまう。
愛のない結婚をして女性を貶めた男はこうなるのだという怖ろしい話なのだ。

王妃のコン・リーの美しさは目を奪われる。息を飲んで震える唇が魅惑的である。
第二王子を演じたジェイ・チョウは自身も有名なマザコンであるからしてこの役はまさにぴったり。母親のために身を投げ打って戦う姿は彼自身の姿とも重なってしまう。母后を心配そうに見つめる眼差しには切なくなるものがあった。
皇太子を演じたリウ・イエは情緒不安定で頼りない風情が痛々しく見捨てられた状態の第三王子と共に憐れな存在だった。

遠い昔、このような物語がありました、というような雰囲気で語られている気もするし、現在でも同じような物語はあるのだとも思う。

監督:張芸謀 出演:周潤發 鞏俐 周杰倫
2006年中国


posted by フェイユイ at 23:07| Comment(0) | TrackBack(1) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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