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2009年06月12日

『ジム・ヘンソンのストーリーテラー』 vol.1 第4話・5話

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Jim Henson's The Storyteller

さて今夜は第4話と第5話。これはロシア民話であった。
ドイツのグリム童話に比べると馴染みがないせいかもっと変わっているような気がする。そういえば『せむしの子馬』とか『イワンの馬鹿』(どちらもタイトルに問題があるなあ)が有名でどちらも幸運がどんどん押し寄せてくるような話だがこの2話も同じような筋書きではある。

第4話「幸運の持ち主」THE LUCK CHILDは、占い師の「7人兄弟の末っ子が素晴らしい幸運の持ち主でこの国の王になる」と言うのを信じた王が貧しい農民の7人兄弟の末っ子を殺したつもりになるが実はその子が生きていて(つまり幸運の持ち主)結局王様になり王の娘を妻にする。
ここまではよくあるがその時王がグリフォンの羽を取って来いと末っ子に難問を吹きかける。末っ子は簡単に引き受けるとあっさりとグリフォンの羽を手に入れて帰ってくる。しかもたくさんの宝物まで持って。
この末っ子はあくまでも「幸運の持ち主」なので何も努力をしておらずどちらも出会った強盗に助けられる、という変な話である。
最初強盗は王様から手紙を預かって城へ向かう末っ子から金を奪うつもりなのだが彼が持っているのは王様からの手紙だけでそこには「この手紙を持ってきた若者を殺せ」と書いてある。あまりの酷さに同情した強盗が偽の手紙を書く。そこには「若者を娘の婿にしなさい」と書いてあったのだ。
2度目も同じ強盗がなぜかグリフォンの居場所にいて彼に為に羽を抜いてあげるのである。そんなことをしたらグリフォンに殺されてしまうかもしれないのに何故強盗がそこまで末っ子に尽くすのか、よくわからない。
しかもその後、グリフォンの住む島まで乗せてくれる船頭が「いつまでも舟をこぎ続けなければならないのだ」と悩んでいるのでグリフォンから強盗が答えを聞き出したのを教える。つまり「乗せた客に櫓を持たせてしまうのだ」
末っ子が持ち帰った財宝に目がくらんだ王様はグリフォンの島を目指し、まんまと舟を押し付けられてしまう、という物語である。
結局末っ子は何もしない。
貧しい農民はこのくらいの幸運がなければ王様になることなどあり得ない、ということなのかもしれない。
幸運児:スティーブン・マッキントッシュ
王:フィリップ・ジャクソン
妃:ポーリーン・モラン

第5話「兵士と死神」THE SOLDIER AND DEATH も同じように幸運続きの兵士の話で自分も腹をすかせていたのに施しをしたのが発端ではあるがその後はトントン拍子に幸運を得ていく。
「口笛」と「絶対勝つカード」と「なんでも吸いこんでしまう袋」を手に入れるのだ。
悪魔にも勝って悪魔を袋に吸い込み家来にしてしまう。その上「死神が見えるグラス」というのももらってあちこちで稼ぎ出し死にそうな王様の代わりに自分が犠牲になると言って死神を騙し例の袋に閉じ込めてしまう。
ところがここからちょっと風向きが変わってきて、世の中の人間が死ななくなり老人が溢れて皆死を願い始めるのだ。
仕方なく兵士は死神を外に出し、自分も死を願うが死神は逃げ出してしまい兵士は死ねず骨と皮ばかりの老人になってしまう。
地獄に行っても悪魔に嫌われ、天国に行っても入れてもらえず兵士は地上に戻って彷徨い続けている、という出だしがいい人で途中もいい人には違いないのにかなり残酷な最後になっている。
ところがジョン・ハート演じるストーリーテラーは「そんなことでくじける兵士じゃないよ」と犬に話しかける。犬君は同情しながらもやっともらえたビスケットをおいしそうに頬張る。
死神のキャラクターが寂しげで印象的であった。
兵士:ボブ・ペック
皇帝:ジョン・フランクリン・ロビンズ
死神:アリステア・フラートン

これでvol.1は終わり。これはどれも結構複雑でちょっと怖いのではっきりと子供向けではないのだろう。とても面白かったが結局こういうものって一人でもいいからアイドル的な役者、有名役者が出ているかどうかなのかもしれない。
語り手のジョン・ハートしか知らないからなあ。
全部アニメならそういう問題はなくなるわけだけど。
その時はどのくらい魅力的なキャラが描けているか(人形なら作られているか)である。

統括プロデューサー:ジム・ヘンソン  監督:ジョン・アミール(第4話)、ジム・ヘンソン(第5)
1985年アメリカ/イギリス


ラベル:童話 マペット
posted by フェイユイ at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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