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2009年06月13日

田宮二郎『白い巨塔』<1978年版>第8〜10話

実は昨日8話だけを観ていたので五郎の教授選挙どうなったかと気をもみながらつづくとなったわけだった。
それにしても10話と観てくるとさすがにTVドラママンネリズムがたまらない。本来なら1週間に1話だけ観るものなのだからこのマンネリ化したキャラクター演出が楽しみなのだろうが同じことばかりを繰り返すおやじ連には参ってしまう。
ま、それでも「いいお話」ではなく「悪い奴ら」ないしは「嫌な奴ら」の話だからまだ我慢できるのかもしれないが。
本当に観ているだけで医学界というか大学内の腐敗の匂いが芬々である。一体こんなことばかりやっててこの間の外科手術などはきちんと行われているのだろうかと不安になってくる。
財前五郎にしても最初から悪役だと判って観ていてもやはり気持のいい主人公とはどうしても思えないし、微塵も共感できないのだが周りのオヤジたちの奮闘ぶりが面白くて見ているわけである。
おまけに五郎のライバルとなる金沢大学の菊川教授がいい人なのでこれって菊川さんになってもらったがいいんじゃないのかなあと思ってしまうというのもおかしな感じである。東教授が五郎を嫌うのも当然のようにも思えるし、東教授側で嫌なのは奥さんだけだがその奥さんが一人で悪役になって頑張っている。後は今津さんがやたら鼻の下に汗をかいているのが気になるくらいである。
そして一番気の毒なのが菊川教授だ。真面目な人柄を買われて財前対抗馬に推薦されたのにこの仕打ち。まあ、もうこんなごたごたはこりごりだと嫌なことが終わってほっとされたであろう。
そう、つまり財前五郎がとうとう浪速大学第一外科教授に選ばれたのである。
さすがに選挙投票結果が出る場面はちょっとどきどきしたが、選ばれてもちっとも喜ばしくないという変な主人公である。
こういう考え方をしてしまうのは時代の違いなんだろうか。昔放送当時ならもう少し喜べたんだろうか。里見助教授の在り方がやっぱり憧れてしまうのだがなあ。別にご飯が食べられるならそれでいいんじゃないか、と思ってしまうのは今だからなんだろうか。

五郎の義パパのように金で心が動かない人がいるかいな、と信じてる人もいれば大河内教授や里見のような絶対不動の人物もいるのが面白い。小松方正演じる野坂教授のようなのも。

さてさて五郎が手に入れた教授の席。ここで終わりじゃないってことは(というかこれからが長いし)またまたこれからもドロドロとした世界が渦巻いていくのだなあ。

余談だが、このドラマを観ていると今のTVドラマよりかなりセリフにつっかえたり、言い淀んだりする場面がある。
つまり今のヤツはよくNG特集なんてのがあるけど少しでも間違えると撮り直しで完全に滑らかに会話するまでやり直すのだが、この当時のドラマ(か、この『白い巨塔』だけなのかはわからないが)はかなり生っぽく、というかやり直しなしで撮影している、ということなのだろうか。
セリフも難しいのが多いから大変そうにも思えるのだが、結構セリフでつまづくのだよねー。却って凄いな、と思ってしまうのだった。

出演:田宮二郎 生田悦子 太地喜和子 島田陽子 中村伸郎 山本學 中村伸郎
1978〜1979年 / 日本


posted by フェイユイ at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 白い巨塔<1978年版> | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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