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2009年07月03日

『ファニーゲーム U.S.A.』ミヒャエル・ハネケ

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FUNNY GAMES US

というわけで『ファニーゲームU.S.A.』である。
もしかしたらオリジナルまんまかな、と思っていたが本当にまんまであった。作品自体が「ふざけ」気分を持っておりのだからリメイクもしっかりふざけているのだ。

冒頭のセリフ一連から昨日観た直後なのでまんまなのであるが、やはり少し気になった部分を修正しているが何故的な修正もある。
記憶力が乏しいのでもうすでに忘れかけてはいるが例えば、白い門だとか、キッチンの感じだとかそこでのカメラの位置は同じみたいだ。
だが殺した愛犬をアンが探す場面で車の位置が何故か違ってカメラから縦方向で横のドアじゃなく遠い横向きになっていて死体が後部ドアから落ちることになる。どういうこだわりなのか、気まぐれなのか。
オーストリア映画の時はシェパードだったがこちらでは違う犬種になっているのは御愛嬌だが。
またパパがティム・ロスになって若干弱そうになりママはナオミ・ワッツなので観る者としては少し綺麗どころで嬉しいかも。昨日はヌードなどの見どころシーンはない、と書いてこちらもないのだが、ママが服を脱いだ後あちらバージョンではデブくんがすぐ何かを着せてくれたのにナオミは下着のまま、これが一番の違いかもしれん。
またティム・ロスパパは見た目は弱そうだけど昨日のパパが痛さでかなり悲鳴を上げていたのにこちらはかなり我慢。二人組が途中去った時泣く声もあちらパパは大声で慟哭と言う感じだったのにティムは耐えている感じ。
ママ役としてはあちらママはデブくんの失敗に最初からかなり苛立っていたがナオミママのほうはかなり我慢していて好感度がある。
全体的にはパパはオーストリアバージョンがママはアメリカバージョンのほうがいいかな。
息子君はどちらも同じくらい。気のせいかアメリカバージョンのほうが途中逃げる場面が短かったような。袋をかぶせられた時、顔が浮かび上がるのはあちらはなかった気がする。
さて犯人。実は私はマイケル・ピットが嫌いなんである。あの顔がどうしても駄目で。美形とか書いてあるけどほんとに嫌な顔なのね。ということはかなりそれだけでアメリカバージョンはイライラしたの。相棒もアメリカバージョンの「デブ」は嫌な感じ。オーストリア版のほうが一見よさそうに見えるところが怖いのだから映画としてはあちらの二人組のほうがいいのだが、単に嫌悪感を持つ二人組、ということなら断然マイケル・ピット組。あの真ん丸な目と口がたまらなく嫌だ。オーストリア版の彼のほうが私的にはハンサムに見えるんだが。デブくんも可愛かったし。

後、細かいとこで昨日は「どうしてこの夫婦は携帯を一つしか持ってないの?」と思ってたらUS版ではダンナが「僕のは車の中だ」というシーンがあった。
また御祈りが「お願いですから天国に行かせてください」というのが「朝までお守りください」になってた。
そんなこんなでハネケ監督も少しだけ修正なさったようだが全体的には全く変化なし、と言っていい。とにかく大きな違いはママが服を着せてもらったか、下着姿を暫く見せることになったか、だけだ。

一体なら何故わざわざハリウッド版リメイクをしたのか。
もともとオリジナルがこれ以上ないほど上手くできているのに、「ハリウッドでリメイクを作らないか」と持ちかけられたハネケ監督が「前のどこを変えろと言うんだ。いや変える必要はない」とふざけてそのまんま作ったとしか思えない。
出演俳優たちは多分オリジナルを観ただろうが、まんま同じ台詞演技をどういう気持ちでやったんだろう。舞台なんかだったら同じ芝居でももう少し演出の違いなんていうのもありそうなものなのに。
このオリジナル作品自体がハリウッド映画のパロディというがまさにハリウッドをからかったとしか思えないではないか。
他にもハリウッドはしつこいほど各国のリメイク映画を作ってるわけだが単にオリジナルを観ればよいのに。そんなにアメリカで製作したものでないと観れないのかねえ、と首を傾げるしかないのである。まったく同じものでもアメリカ製がいいのかい、とハネケさんは言いたかったのかも。いいやお金は出してくれるんだし。自分も儲かるし、とかさ。

まったく同じなので今日の作品自体の感想は昨日と同じだ。
ただ同じものを莫大な金額を使ってリメイクする、というふざけた意味は伝わってくる。

監督:ミヒャエル・ハネケ 出演:ナオミ・ワッツ ティム・ロス マイケル・ピット ブラディ・コーベット デヴォン・ギアハート
2007年 / アメリカ/イギリス/フランス/オーストリア/ドイツ


ラベル:ホラー リメイク
posted by フェイユイ at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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