映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年08月20日

『フェリーニのローマ』フェデリコ・フェリーニ

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ROMA

フェリーニの映画はかじるほどしか観ていないのだけれど、この作品の桁外れの面白さにはすっかり参ってしまった。

邦題どおりこれは「フェリーニの」『ローマ』であり、それは彼が子供時代から青年期に味わったかつてのローマなのだ。なので現代(70年代)の若者たちは男も女も同じ格好をして何の衒いもなく抱きあう輩として表わされ、昼間たむろしているか夜中に遺跡や美しい建造物の間を暴走する集団として十把一絡げに描かれている。

フェリーニが愛するローマとその人々は下品なほど騒々しいが皆知り合いだというように声をかけ外にテーブルを広げて美味そうなパスタをかっくらう。子供がはしたないことを大声に出してもげらげら笑う鷹揚さがあって心からくつろいで人生を楽しんでいるような人々である。

それにしてもこれはすべて現実なのだろうか、それともフェリーニの幻想の世界なのだろうか。
素人の歌謡ショーみたいな会場で野次を飛ばす男たち、売春宿には次々と現れる女たちと品定めする男たちで熱気に溢れている。教会では奇怪なファッションショーが行われ司祭やシスターの異様な服装を見せられる。
ゴア・ヴィダルが「ローマは無干渉だから好きだ」と言っているが確かに自由だけれど絶対に黙ってはおれないのだ。

フェリーニ独特の巨大な女性たち、いつも喧しい音に満ちていて、美味そうな食事とワイン、好色な男と女、歴史的建造物の荘厳な美しさの中でごちゃごちゃとした人々の生活ぶりを観ているのが楽しい。

監督:フェデリコ・フェリーニ 出演:: ピーター・ゴンザレス ブリッタ・バーンズ ピア・デ・ドーゼス フィオナ・フローレンス アンナ・マニャーニ
1972年 / イタリア


posted by フェイユイ at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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