映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年11月24日

『刑事コロンボ』完全版 Vol.1 「殺人処方箋」リチャード・アービング

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COLUMBO Prescription:Murder 

少なくとも大人になってからは、外国ものの映画でもドラマでも絶対に向こうの音声で字幕付きで観るのが当然にしてる自分だが、『刑事コロンボ』だけは少女期に味わった小池朝雄氏のイメージが強すぎて他を考えられない。
とはいえ、さすがにDVDで観るならピーター・フォーク本人の声で初めて観賞してみよう、と決心して観始めたのだが・・・無理だった。まさか吹き替えでなければ観ることができないことがあるとは。本人の声と話し方だとまるで偽物を観てるようだし、頭の中に強烈に記憶しているあのフレーズ、あの言い方をしてくれないと物足りなくてうずうずして・・・結局10分ほどで忍耐ならず。DVD観賞で初めて(多分)の吹き替えに切り替えた。

ああ、落ち着く。こうでないと。
「うちのかみさんが」と日本語で言ってくれないと我慢ならん。
すまん、ピーター。
君のせいでは決してない。
ただ洗脳されてるだけです。

さて久しぶりに観る『刑事コロンボ』シリーズ前の単発放送版「殺人処方箋」である。
この話自体をよく覚えているわけもないが、懐かしいやり取り。今観るとコロンボが若い。
この話のコロンボはヨレヨレ感がまだあまりないんだろうか。意地悪な話しぶりはイメージそのものだけどかなり態度が強気で今カチンと来たなっていうのが伝わってくる感じ。二枚目でいい暮らしぶりのインテリ男性相手に負けるもんかという気迫がこもっている気がする。後のほうではもう少し力が抜けているんではないかと思うんだが。
しっかしこのドラマを観る人って殆ど犯人になってコロンボが早く消えてくれないかなと苛々するんだと思うのだが、それは一体どういうことなんだろう。
かっこ悪くて庶民派のコロンボ警部ではなく犯人である金持ちに共感してしまうっていうのも面白い。
というのはやはり完璧と思ってもあちこちで失敗している犯人が自分に近いと思ってしまうんだろうな。
本作の犯人である精神科医はコロンボに頼まれ彼を分析していく。「君のその取るに足りない容姿や道化師のような印象を君は逆に利用して犯人を騙し油断させて罠にはめようとする。頭のいい男なんだ」
コロンボ自身も自分の作戦を見破られてやや苦笑というところだが、相手にとって不足なし、という炎がコロンボの後ろで燃えている。
それにしてもしつこくやって来て「このライターガス欠かな」とか言いながら葉巻に火をつけたりするのが苛立つのだが、こういう風にして犯人の持ちモノをべたべた触ったり去ると見せかけてもう一度戻って来て質問したりして犯人を精神的に追い詰めていく。
しかし共犯の女性をあんなにきつく脅迫するなんてなあ、と思ってたらそれも布石だった、と。
やはり面白い。

監督:リチャード・アービング 脚本:リチャード・レヴィンソン
&ウィリアム・リンク 出演: ピーター・フォーク ジーン・バリー キャスリン・ジャスティス
1967年アメリカ


ラベル:ミステリー
posted by フェイユイ at 22:53| Comment(3) | TrackBack(0) | 刑事コロンボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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