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2009年12月08日

『刑事コロンボ 完全版 Vol.4』「死の方程式」

Short Fuse

今回は昨日の作品と同じように肉親(というか叔母の夫だが)の社長の座を狙う、という物語である。今回はさすがに叔父叔母と肉体関係がありそうには思えないし、昨日の女性よりもっと着実に勉強(化学や法学も)していて頭も悪くはなさそうなのだが、人間性が欠落していることが問題なのだと本人だけは気付かずにいる、という話。
今までのコロンボシリーズの犯人で最も軽佻浮薄なキャラクターであり、いつもは犯人が尻軽なコロンボに苛々するものだが、今回はむしろコロンボがイラついてたのでは(一応画面上ではそう見えなかったが)のらりくらりと軽口を叩いてコロンボを煙に巻く様子は希少価値かも。

化学工場が舞台なので工場オタクにはちょいと嬉しい背景か。また高所恐怖症のコロンボを今度はロープウェイに乗せて怖がらせるが、ラストの決めの場面で再びロープウェイを使い今度は犯人を恐怖に追いつめるという演出は見ものだった。

犯人役を演じたのがロディ・マクドウォール。私ら世代には『猿の惑星』のコーネリアスを知らない人はいないのでは(まあ名前は知らんでも)と思えるが何しろお猿メークだったので実は今回初めて「こういう顔だったんだ」と知ったという。申し訳ない。軽薄な次期社長にぴったりの子供っぽい表情が魅力的な人だったのだねえ。
ジュニアと言われている時のぴちぴちのブルーのジーンズがなんだか生々しく浮き上がったものが見えてエロチックでもあった(どこ凝視してんだか)
ロディって私は全く知らなくて『猿』だけだった人かと思ってたらその後『フライトナイト』シリーズでマニアックに人気を取っていたのだね。本作の主人公とは違いやはり真面目に芸を通していればいつか実を結ぶものなのだ。よかった。

それにしてもこの辺の雰囲気ってコロンボファン(特に日本の)にはあまり受けないもののようだ。
やはり犯人のキャラクターも奇をてらったものよりじっくりコロンボと対決する格調高い人物を望んでいるからなのかなあ。つまりみすぼらしくかっこ悪いコロンボが高級感溢れるかっこいい犯人と戦って頭脳で勝つ、という図式を見たいのだ。低俗な犯人ではその欲求が満たされないのだよね。

監督:エドワード・M・エイブラムス 脚本:ジャクソン・ギリス 出演:ピーター・フォーク ロディ・マクドウォール アン・フランシス
1971〜1972年アメリカ


posted by フェイユイ at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 刑事コロンボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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