映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年12月19日

『刑事コロンボ 完全版 Vol.7』「ロンドンの傘」

Dagger of the Mind

アメリカ・ロサンジェルスの警部であるコロンボがスコットランドヤードを視察する為ロンドンを訪れ、そこでシェークスピア劇の俳優夫婦による殺人事件に出食わす、という思い切り楽しい設定である。

自分がロンドン子なら大好きなコロンボがやって来たというのでわくわくして観たに違いない。
ところでこの回、小池朝雄氏が風邪気味だったのか、相当なしゃがれ声で初め他の人かと思った。かなり調子が悪そうでいまいちコロンボらしからぬ口調だったのとせっかくアメリカ英語とイギリス英語の差を楽しめるので今回だけは途中から英語オーディオに切り替えてしまったよ。慣れるとこれもいいかも、だ。

さて、物語の展開はいつも通り、ロンドン在住の俳優夫婦、どうやらシェークスピア劇は初めての様子。かなりの意気込みであったにも関わらず彼らのスポンサーであるサー・ロジャーが彼らに利用されたことを怒り劇の中止を決意したと言いだした。
慌てた夫婦はサーを止めようともめている最中に動転した妻リリーの投げたクリームのビンが夫ニックに押されたサー・ロジャーに当たってしまいなんとサーは死んでしまったのだ。
思いもよらぬ出来事に二人は激しく動揺しその場では死体を隠した後、マクベス上演後に彼の邸宅に遺体を運び階段から落ちて死んだように画策するのだった。

その後、コロンボ警部がロンドンへ到着し、旅行かばんがなくなったとかで大騒ぎになるのだが、ありゃ偶然とはいえ昨日の『フランティック』も旅先で旅行かばんがなくなった騒ぎだったのになあ。なんだかやっぱり映画って連動していく気がする。
スコットランドヤードを視察?見学?勉強?しにしたはずのコロンボ警部は地元警部の案内ですっかりお上りさん気分で衛兵だのロンドンの風景だのをカメラで撮りまくり。大はしゃぎのコロンボが可愛いのである。しかしスコットランドヤード警部はロサンジェルスからわざわざ派遣された腕利き警部と言われる男がテンで冴えない小男で格好もよれよれなので胡散臭く思っているのがありあり。ま、コロンボはいつものことで慣れてるのでそんなことで怒ったりはしない、っていうかそれが「手」なんで。
まあまあ、とにかく、シェークスピア劇『マクベス』にちなんで夫婦による恩義あるサー殺害。そしてロンドンの雨、傘、パブ、執事、とイギリスを連想させる色んな小道具を駆使しての物語展開。ロサンジェルスの話口調とは違う会話とロスっ子とは全く異なるつんととりすましたロンドンの人々の中で小柄なコロンボが不思議な違和感を醸し出しながらも事件を解決していく。
コロンボって見かけはよれよれだけど美術音楽演劇と物凄く興味の幅は広いのだよねー。
あ、そういえばサーの死が事故ではない、と疑問を持ったのは彼が読んでいたと思われる(つまり偽装した)『不思議の国のアリス』の高価な蔵書をこともあろうにページを開いたままテーブルの上に伏せて置いておく、という本が最も傷むことをやっていたからなのだった。これもイギリスらしい本の選択であり高価な本だとコロンボがすぐに気付くのも彼の知識を物語る。

最後にコロンボが頭脳だけでなくマジシャン並みのテクニックを見せてくれる。ここんとこの種明かしは人によっては狡いと言われてしまいそうだが、要は犯人を立証することなので、私的には却って違うパターンで面白い、と思ったのだが。

もうひとつイギリスらしいエピソード。コロンボが地元警部に「クラブに連れていく」と言われスポーツクラブかと思ったらよく話に聞く社交の場の(って言う説明でいいのか)クラブで豪華なお茶を用意され恐縮する。そこで「ここはやっぱり女人禁制なので?」って聞くのがおかしい。答えは「何故そう思うのですか」だったんだけど、そうじゃないのかな。

監督:リチャード・クワイン 脚本:ジャクソン・ギリス 出演:ピーター・フォーク リチャード・ベイスハート オナー・ブラックマン
11972年〜1973年アメリカ


posted by フェイユイ at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 刑事コロンボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベン・ウィショー『ブライトスターBright Star [DVD] 』予約開始

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Bright Star [DVD]

ようやく『ブライトスター』DVD予約開始。
と言っても発売はまだまだ先3月ですかー。道のり遠し、ですなあ。
posted by フェイユイ at 20:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ベン・ウィショー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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