映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年02月14日

『デイ・ウォッチ』ティムール・ベクマンベトフ

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これがアレクセイ・チャドフ、可愛いっす
DAY WATCH/DNEVNOY DOZOR

普通面白い映画の2弾目はパワーが落ちてつまらなくなるものだが、これは『ゴッドファーザー』ばりにUが本格的に上回ってきた。
と言うのは私的には言い過ぎでもない。
Tではハリウッド風映像手法が煩すぎる気がしたがUではそういうわざとらしさが無くなって本物になってきた、と偉そうだがそんな風に感じられるのである。
しかもぐちゃぐちゃ感が大好きな私としてはこのまとまりのないアンダーグラウンドな雰囲気がたまらない。なんとはなしに作者としては(原作も監督も)どこか「闇」の方に肩入れしてる気がするのだが、それは自分がそうだからだろうか。
目的であるアレクセイ・チャドフの出番が少なく或いは皆無になってたらどういようという危惧も杞憂となった。彼の出番はT以上に多くてしかもかなり美味しい役、というかすげえ感じる役だったので元々シリーズものの原作なのだから最初からこういうつもりであったのだろうか、『ナイトウォッチ』からまたさらに2年後の作品になるのだが、アレクはまだ相変わらず可愛らしい童顔のままである。
しかも作品のゲイセクシャル度はさらに上がっていて、ハラハラさせられてしまうじゃないか。
まあ、父と息子関係が多いけど。アレクセイ演じるコースチャは肉屋を営む親父と二人暮らしなのだが親父さん可愛いコースチャとは似てないかなり異形の(すみません)オヤジなのだが息子を溺愛してる様子。コースチャも父思いの可愛い息子で仲が良い。
狭いアパートで仕事後に二人で洗濯中。コースチャが親父に「ズボンも洗おう」と言って椅子に乗ったオヤジのズボンを脱がせてあげる。何しろ椅子に乗ってるんで目の前にズボンの股ぐら部分がある、という際どい体勢なんだけど優しいコースチャは気にせず脱がしてくれるんですねえ。いやもうゲイ的目線では危なっかしい位置関係でして。ま、別に父子だし何もないんだけどね^^;
「これを洗ったら履くものがない」「夜だからいいじゃない」というやり取りも場合によってはやばいんだけどさ。
というか、これで昨日の疑問が解けた?つまり「何故コースチャはパンツ姿で玄関のドアを開けたか」この家族は貧乏で夜は服を洗濯してしまうんで服がなくてパンツ一丁だったんだ?
ぁ、違う。あの後、外出したんだった。
そしてさらに興奮だったのは最後近く、「闇」の世界の跡取り息子とも言うべきイゴールの誕生日パーティが高層ビルの最上階で行われていた。
アントンに濡れ衣を着せたのはコースチャの父親と彼を操っていた闇のボス・ザブロンだとばれる場面で罪を負って出ていく父親の仇とばかり、コースチャがナイフ代わりの曲がった木刀(みたいな奴)を振りかざしてザブロンに襲いかかる。だがボスをそんな技では倒せない。ザブロンは素早くコースチャの手を止め、木刀を自分とコースチャの胸の間に渡す。そして「タンゴ」の合図で踊りだすのだ。
闇のボスと胸を木刀で支えあった死のタンゴを踊らされるコースチャ。男同士のダンスというのはこれまでも何度も観たがこんな恐ろしい危険に満ちたダンスはなかった。ボスはコースチャの首を抱えるようにして体を抱きしめる。ボスの体には傷がつかないが木刀はコースチャの胸を貫くのだ。激しい苦悶の表情をしたコースチャはそのままボスに抱きかかえられて踊り続ける。そしてボスはコースチャを抱いたまま高層ビルの最上階から飛び出した。目をつぶったアレクセイの顔がとても綺麗なのだ。
他には可愛い毛皮の帽子をかぶって女性の部屋へ行くアレクセイがキュートだったなあ。

さて面白いのは(っていうかゲイぽいのは)主人公アントンの方にもあって、彼が仲間のオリガと肉体を交換する、という箇所がある。これは結構ありがちだけど、その後、アントンの精神を持ったオリガの肉体のほうで物語が進む。オリガ(中身はアントン)はスヴェータの家へ泊まりにいくのだがアントンとスヴェータは互いに思いながら心を打ち明けられないでいる関係。特にアントンは何故かスヴェータを冷たくあしらってしまい彼に好意を持つ彼女は落ち込んでしまうのだ。
だがアントンの精神を宿したオリガはシャワーを浴びるスヴェータに愛を打ち明け、その後レストランで食事をしたりする。中身がどうであれ外見はオリガなので奇妙にもビアンな関係になってしまう二人にくくくなのだ。

後どーでもいいけど闇の軍団が地下鉄に押し寄せて先頭の奴が駅員のオヤジさんにキスするシーンがあるぞ。これは単にロシアだから不思議ではないのかなあ、と考えてしまった。

なんだか内容には触れず変なとこだけ抜粋したが、それほど面白かったのである^^;
いやあこれは面白楽しい。この後、ティムール・ベクマンベトフ監督はアンジェリーナの『ウォンテッド』を監督することになるのだが、ふーむこれなら観ておくべきかなあ。
アントンをスヴェータとイゴールが取り合いする場面もなにやらぞわぞわだったし。

ということで『ナイト・ウォッチ』『ディ・ウォッチ』非常に面白いいい映画だった。アレクセイの役割も文句なく嬉しい演出だった。
しばらくこのイメージを思い出して楽しめるわ。

監督:ティムール・ベクマンベトフ 出演:コンスタンチン・ハベンスキー マリア・ボロシナ ウラジミール・メニショフ アレクセイ・チャドフ
2006年ロシア


posted by フェイユイ at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | アレクセイ・チャドフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ナイト・ウォッチ』ティムール・ベクマンベトフ

nightwatch_01_320x180.jpgNightWatch-11.jpg2006_night_watch_004.jpg04398ddb.jpgKostya-AlexeiChatov.jpg7231066_Dnevnoy_dozor_9.jpg
NIGHT WATCH/NOCHNOY DOZOR

これもロシアで大ヒットを飛ばした、という触れ込みのようでちと心配になるが、こちらは昨日の『ストリート・レーサー』は違う独特の雰囲気たちこめたダークファンタジーで楽しめた。

肝心のアレクセイ・チャドフはほんの2箇所と少しくらいの登場なので満足とはいかないが『チェチェン・ウォー』からまだ2年後ほどの出演なので顔立ちは全然可愛いままの少年のよう。
一体どんな役なのかと思ってたら主人公アントンのお隣さん的な存在で主人公が「光」に属しているのに友達関係でありながらアレク演じるコースチャは「闇」の仲間に属していていわば敵なのである。なのに二人は何故か(説明がないので)友人らしく(と主人公が台詞で言っている)アントンは何か困るとコースチャの部屋を訪れる、といった具合なのである。随分年齢は違うと思うのだが。
最初のアレクの登場は「光」に属するアントンが「闇」と戦う為に「血が足りなく」なり人間とは違う「異種」としての仲間と思しきコースチャを頼ってドアをノックすると、アレクセイ登場。何故か上半身裸でパンツ姿である。名前が刺繍してあるみたいなのだがロシア語が判んない^^;何故パンツがアップになったのかもわかんない。アントンが首を突き刺して頼むと「判った」と即答。かなり親しい関係のようだ。
だが彼の父親はアントンが敵である「光」に属していることで快く思っていない。どうやら息子のコースチャはまだそこがよく判ってなかったらしい。アントンの方も認識してなかったみたいだが。
息子の頼みで肉屋である父親は渋々彼に「豚の血」を分けてやる。豚と人間は似ているから、だそうだ。豚の血を飲み込んだアントンは力がついたらしく戦いに出る。
コースチャの親父は息子に奴が血を飲むのは我々闇の仲間を殺す為なのだから助ける必要はない、と忠告する。コースチャはここで初めて事態を把握したようだ。

とても不思議な匂いのするダークファンタジーで私はこういうタイプが大好きなのだ。
いわばアメリカ製でない匂いがある。例えばメキシコのギレルモ・デル・トロ監督の『ヘルボーイ』に近いような。
とはいえマンガチックで明るさのあった『ヘルボーイ』に比べこちらは本当に重くて暗い。どちらがいいと言えないほど私的にはどちらも好き。ただし、本作には自分としてはかなり入れ込みたい特徴があってそれはどことなくこの作品が同性愛的な描写が多いところなのである。
極めて健全な男女の愛に満ちた『ヘルボーイ』に比べ『ナイトウォッチ』は女性が幾人も登場するのに何となく女性のセクシャル度が低い。『ストリート・レーサー』みたいなセクシーガールを配置しない。
本作できわどい色っぽさを感じさせるのはアントンの息子らしい少年イゴールくんである。とびきりの美少年で一目で惹かれてしまうのだが華奢な裸を長く見せたりシャツを引き裂かれたりするのがどきどきしてしまう。アメリカ映画ではちょっとできそうにない。
また酷い傷を負ったアントンが「光」である「ナイトウォッチ」のボス・ゲッサーに手当てをしてもらうという場面は奇妙にセクシャルである。深い傷で気を失ったアントンが仲間によってボスの部屋へ連れていかれるのだが、ボスが上着を脱いで(!)こっちへ連れてこい、と言った後皆を出て行かせる(!)二人きりになったボスはアントンのシャツをはだけてへそ辺りから針みたいなのを抜き取り(?)それから彼の胸に手を突っ込んで(!)かき混ぜて治療するのだがなんだか物凄い猟奇的な場面で且つ性的な行為のようにさえ思えてしまう。
アントンは女性の恋人がいる、と言う設定なのだが彼女との接触シーンは皆無でボスとコースチャとイゴールとの接点しかないのでなんだか妙な気分になってしまうのだ。
大体アントンとコースチャは敵同士なのにどういう関係なのか。
アントンと自分が敵だと知った後もコースチャはまたアントンに「女性の服を持っていない?」と聞かれ(何故女性の服を持ってるのさ)母親の服を彼の部屋へ届ける。ここでの二人の会話がまたなんとなく意味ありげなのだ。

まあいいけど。どうせ私の妄想ですだ。

とにかくアントンは「光」コースチャは「闇」でコースチャたち「闇」に属する仲間は人間の血を求めるバンパイヤで渇くと欲望が抑えられなくなるのである。うー、欲望が抑えられなくなったアレクセイが見たいぞ。

物語は「ナイトウォッチ」つまり光に属するアントン達のことなのだが、彼らは闇に属するバンパイヤ達を見張っている、ということなのだ。
それは1000年前から「異種」である二つの勢力「光」と「闇」の間で交わされた契約を破る行為をしたものは他の種族から取り締まられる、ということであるらしい。
ところが実際は「光」たちが「闇」たちを一方的に支配している様子なのだ。しかしここで恐ろしい事態が起きる。
光の「ナイトウォッチ」アントンはかつて人間の女性と恋に落ちるのだが、彼女のお腹には赤ん坊がいた。アントンは仲間の呪術を使う女性にそそのかされその赤ん坊を堕胎させてしまうことに賛同する。
その行為を知った息子イゴールは父親に反発を覚え「闇」の側についてしまうのだった。

ダークファンタジーというか『スターウォーズ』を連想してしまう。
それにしてもこの根暗さがとてもいい。
『ディウォッチ』にもアレクセイが出ていることを願いつつ。できればも少し多く。
イゴール君もまた観れるかな。

監督:ティムール・ベクマンベトフ 出演:コンスタンチン・ハベンスキー ウラジミール・メニショフ ディマ・マルティノフ マリア・ボロシナ アレクセイ・チャドフ
2004年ロシア
posted by フェイユイ at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | アレクセイ・チャドフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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