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2010年02月27日

『提督の戦艦』アンドレイ・クラフチューク

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ADMIRAL

実在の人物であったというコルチャーク提督の戦いと愛の物語。ロシア軍とドイツ軍戦艦の戦闘シーンは迫力がありNHKで先日放送された『坂の上の雲』はどうやらこれを真似て作ったのではないだろうか、と思われるほどそっくり。
また美貌の人妻アンナとの不倫恋愛も絡み、またロシア革命勃発によって貴族である彼らは祖国を愛し祖国の為に命がけで戦いながら追われる身となっていく。
コルチャークを演じたのが『ナイト・ウォッチ』『ディ・ウォッチ』でアントン役だったコンスタンチン・ハベンスキーだったので私的には親しみやすく観れたかな。

非常にまっとうな大河ドラマ的な作りなのである意味観やすいし、ある意味そっけなく物語が進んでいく。
他の西洋国や日本、アメリカなどと違うのは何と言っても戦争の英雄でありながら政治体制の変革によって反体制のレッテルを貼られてしまうことだ。
共産主義の赤軍に対し彼らはボルシェビキと戦う白軍となり追い詰められついには処刑されてしまう。彼の心には愛国心が満ち、その命を敵国との戦いに捧げた、のであっても彼は処刑されてしまったのだ。
驚いたのはこの映画を作ったのがロシア人なのであり、革命が起こる直前に「今から暗黒の時代が始まる」というナレーションが入り貴族であるコルチャークを立派な人物だったと描いている(不倫はしてるが)ことが、ロシアという国はそんな風に表現していいんだと改めて認識した。
ロシアからソビエト連邦からまたロシアへという歴史をちょいとお勉強したかったら観ていい映画なんではないだろうか。

それにしてもアントンを演じていた時のコンスタンチンはなかなかよい、と思っていたのだが本作のアレクサンドルは正直言ってかっこよくないのではないか。彼がアンナに一目惚れするのは判るが、このアレクサンドルに恋するかなあ?身は引き締まってるが顔がぽにゃってて軍人らしくない。それにはっと恋に落ちてしまうような場面がないのだよね。何故アンナがここまで惹かれたのか、というような場面がないのが残念だった。

最後の処刑シーンがあっさりしていたのはよかった。妙に感動的に死んでいったりしないのがいい。英雄であったコルチャークがあっさり殺され凍った湖にほいと投げ込まれる、というのが悲しいのだ。

やっぱりロシアは寒そうだ。うっかり水に入ってしまうともう足が腐ってしまうんだ。恐ろしい。

監督:アンドレイ・クラフチューク 出演:コンスタンチン・ハベンスキー エリザヴェータ・ボヤルスカヤ セルゲイ・ベズラコフ ウラジスラフ・ヴェトロフ アンナ・コヴァルチュク
2008年ロシア


posted by フェイユイ at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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