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2010年03月05日

『スター・オブ・ソルジャー』クリストフ・ド・ポンフィリー

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L’ Etoile du soldat

ロシア映画のアフガン介入映画『9 rota/The 9th Company』、アメリカ映画は『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』そして外側の目としてのフランス映画である本作『スター・オブ・ソルジャー』を観て、まだアフガニスタン自体の映画は観てない、というのではどうしようもないがレンタルできるのはないかもしれない。
昨日観た『チャーリー』映画では嫌悪すべき存在であるソ連人たちとアフガニスタン人の人格・人間性というものはまったく描かれていなかった。『9 rota』と本作ではアメリカ人というものの人格・人間性が描かれていない。そしてそれぞれにおいての味方側は個々の人格・人間性が生き生きと描かれていく。互いに互いは「悪魔」であって恐ろしい憎悪の的でしかない。それが当然と言えばそう言うしかないがそんな風にしか思えないからこそ戦争というものができてしまうんだろう。

本作では主人公はソ連軍の一兵士であるが物語はジャーナリストであるフランス人ヴェルゴによって語られると言う方式になっている。
フランス人の彼はアフガニスタンの各地を渡り歩いてカメラに収め記録を取っていく。彼はアフガニスタンの兵士たちから強い信頼を受けていて外国人で(多分)異教徒でありながら友人としての待遇を甘んじている。自然ヴェルゴはアフガニスタン側でしかも過激派ではない人々の目で見、判断しているだろう。彼らにとってアメリカ人は姿の見えない武器だけを供給する存在であり、ソ連軍は味方と称して自分たちを武力で抑えつける恐ろしい存在である。そんな彼らの中からアフガニスタンのある部族の捕虜となってしまうソ連人ニコライは脱走しようとして失敗しだが彼の命を奪いはしなかったアフガニスタン人の間に入っていき、御祈りを捧げ言葉を覚え、衣装も変えて彼らの生活に馴染んでいくのだった。

実話をベースにした、とあるが一体どこまでが事実でどこからが創作なのかは無論判らない。平凡なロシア青年だったはずのニコライが辿る運命はあり得ない童話なのか当然起こりうることなのか。
だがどちらにしてもこの作品がフランス人監督によるものでここに彼の考えが反映しているはずである。言葉でも説明しているように彼にとってはアメリカは世界中に戦争をばら撒き自国の経済利益しか考えない国であり、ソ連兵士ニコライは無邪気なロックミュージシャンで、アフガニスタンの戦士たちは誇り高買き男たちなのである。
直接ここに関わってはいない国フランスの人間の視線でありややロマンチックであり過ぎるとしてもそれもまた一つの視線であるのだろう。

監督:クリストフ・ド・ポンフィリー 出演:サッシャ・ブルド ドニ・マノヒン, パトリック・ショーヴェル
2006年フランス/ドイツ/アフガニスタン


ラベル:戦争 歴史
posted by フェイユイ at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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