映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年03月29日

『白鳥の湖』マイヤ・プリセツカヤ

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バレエを観るのが好きでとにかくダンサーというものに憧れ続ける自分であるがさりとてさほどきちっと作品を観通したことがない、という情けないバレエ好きである。
実を言うとこの『白鳥の湖』ですらちゃんと観たことがない。できるならレンタルできるDVDがもっと増えればなあと願うばかりなのだが、なーんと私でも名前を聞いたことがあるマイヤ・プリセツカヤの『白鳥の湖』がレンタルされてたのに気づき観てみることにした。

映像が物凄く古くてしかも一部酷く悪化してる箇所もあったのだが当時の観客の様子もちらちら伺えて面白いDVDであった。バレエ自体に対してはもう素晴らしい、としか語彙がないのであるがあまりにも定番の『白鳥の湖』でつまらないかと言えばまったくそういうことはなくやはりこれは深い物語だなあと改めて考えさせられた。
正であり白い姿の主人公二人王子とオデットに対し負であり黒い姿の悪魔ロットバルトとオディールというそれぞれ男女の形で対立がある。無論王子と白鳥のオデットの愛が崇高なものとして表現されるのだがオデットと悪魔ロットバルト、王子とオディールという組み合わせにもなりオデットはロットバルトの捕らわれの身であり王子はオディールに騙されて愛を誓う。観ている者もどこかで恐ろしいロットバルトや黒い姿のオディールに心惹かれるところがあるのではないか。多くの場合オデットとオディールを同じバレリーナが踊る、というのも女性の二面性を表しているようでもあり、悪魔に捕らわれたオデットという設定もオデットが完璧に純粋ではない何かを感じさせはしないか。
王子の騙され方がどうにも間抜けで若いから仕方ないとはいえ頼りない。案外本当にオデットより悪女のオディールの色香に迷ってるんじゃなかろうかと思えてしょうがない。悪魔ロットバルトは王子のそういう弱い部分を見事に突いてくる。いくら外見が似てたからといってまったく性格の違う女性にころりと引っかかってしまうなんて、一体この王子様オデットのどこを見てたんだろうかねえ。

などと様々な思いを巡らせ楽しませてもらった。
このバレエを観ている観客たちがうっとりと見つめ素晴らしい技巧に一つ一つ感心している様子を見るのも面白い。
道化師役のダンサーの技が凄い。

ロシア


ラベル:バレエ
posted by フェイユイ at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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