映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年04月10日

『ナチスの墓標〜レニングラード捕虜収容所〜』トム・ロバーツ

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IN TRANZIT

久しぶりのダニエル・ブリュール、ということもあって観てみた。彼は相変わらずの美形で役柄も単なるいい男でないのが似合っていたが私としては彼にやたらと絡まれる役のトーマス・クレッチマンが素敵であったな。

時は戦後なのだがソ連軍の捕虜となっているドイツ兵士たちと彼らを監視せねばならないソ連の女性兵士たちの物語である。
やはりこれは男女平等である共産主義の軍部だからこそ起き得るお話ということになるんだろうか。他で観る大概の捕虜物語は捕虜も見張りも男だからこういう事態にはなり難いのかもしれないが。
女性兵士だけが管理するレニングラードの収容所。厳寒の地に送り込まれたのはドイツ軍の捕虜だがソ連軍の大佐パブロフは彼らの中に戦犯が紛れ込んでいることを知り、女性医師ナターシャに彼らの一人と肉体関係を持って探りを入れることを提案する(命令というほどきついものではなかったな)
夫がいるナターシャは驚き動揺する。彼女の夫アンドレイは戦争の傷を受け脳に障害を持つ身になっている。彼女はドイツ兵士の中のマックスという男に次第に惹かれていった。
こういう話が実際にあるんだろうか。
男たちばかりの捕虜と女だけの監視。その中で恋が芽生えていく。捕虜たちに楽器が与えられ開催されたダンスパーティで知り合った敵同士のソ連女性とドイツ男性が次々と深い仲になっていく。
だがスターリンとドイツの交渉が済み彼らの帰国が認められ恋人になっていた男女は別れることになる。
そして女医ナターシャは障害を持つ夫が連れ去られマックスは帰国することになり孤独の身となった。

恐ろしい邦題がついているが原題は『IN TRANZIT』マックスが送り込まれまた連れ去られた。そして夫もまた。時は移り変わっていく。戦争は彼女からすべてを奪ってしまった。
何の楽しみも知らない娘ジーナも束の間の喜びを知りそして死んでしまったのだ。
時折訪れては捕虜だけでなくソ連の女性兵士たちにも脅威を与える大佐にジョン・マルコビッチが扮している。いつもながら何を考えているのか判らない狂気を感じさせる役者である。
どういうものか酷く評価が悪いようだが、自分としては結構面白いものに感じられた。女医ナターシャ役のヴェラ・ファーミガの青い目が美しく魅力的であった。

監督:トム・ロバーツ 出演:ジョン・マルコビッチ トーマス・クレッチマン ダニエル・ブリュール ベラ・ファーミガ ナタリー・プレス エヴゲーニイ・ミローノフ ジョン・リンチ
2006年 / ロシア/イギリス

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posted by フェイユイ at 23:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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