映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年05月14日

『ザ・グラディエーターII ローマ帝国への逆襲』ティムール・ベクマンベトフ

D110481767.jpg
THE ARENA

邦題が『ザ・グラディエーターII』なので昨日観たアレの続編みたいだけど原題は『THE ARENA』で無論続編ではない。というかDVDとしては『ザ・グラディエーター 復讐のコロシアム』という映画のシリーズUになってるのだが、それの続編でもないようだ。

とにかくなんのことやら判らないが2000年当時やたら剣闘士物が作られていたのか、いつも作られているのか。
本作はあのB級映画と言われる低予算映画のプロデューサーで有名なロジャー・コーマンプロデュースによるティムール・ベクマンベトフ監督のオリジナルビデオ作品となっているのでベクマンベトフ監督のデビュー作ではないのだな。昨日のやたらと金だけは湯水のように使ったであろう『グラディエーター』と比べれば一目観て手作り感溢れる低予算映画だと感じられる。何しろ、舞台がローマではない。しくしく。なんとドサ回りの地方巡業であった。しくしくしく。永遠に続くほどの北方へ移動したというから監督の故郷ロシアまで行ったんであろう。大都市ローマから遥か北の国の田舎での統治をまかされた総督がその地でローマを彷彿とさせるコロシアムを建立させ、ローマから剣闘士を運ばせて俄か仕立ての剣闘を楽しもうと試みるのだ。
なんとも地味で世知辛い設定ではないか。でも私としては昨日の資本主義だけが目立つ教科書的作品より本作の方が面白く観れてしまった。
取り敢えず、本作の目玉は絶大な人気であったらしいプレイメイトのカレン・マクドゥーガルとリサ・ダーガンのダイナマイトボディだったのだろうし、それが楽しめる設定・筋書きになってはいる。
だが、昨日の結局は勝者であるローマ軍の将軍の物語より、ローマ軍に襲われ捕えられて奴隷となった異民族の女性が勇気と知恵を持って反逆を起こすという本作により共感を持って観てしまうのである。

奴隷となった彼らはローマ人にとってはただの見世物で動物にすぎない。男も女もその特性でローマ人に仕え彼らの欲望を満たす為には誇りも命も捨てなければないらないのだ。
ヒロイン・ボディシアは剣闘士の若者に恋をするが彼はあっという間にその若い命を奪われてしまう。そしてボディシアはローマ人の慰みものになる(この辺が取り敢えず見せ場)
勝利者であるローマ人の権力と奴隷である彼らの惨めさがより伝わってくる。が、ローマ人はますます増長し奢りを極める。剣闘士が足りなくなり女性たちを剣闘士として戦わせる。流血が禁じられた祝日に試合を行い、妊娠した女性を殺させてしまう。ボディシアは仲良くなったジェスミナと戦うことになるが二人は力を合わせ総督を倒し自由を勝ち取るのだった。
ジェスミナとボディシアの美貌が際立っているし剣闘の場面もなかなか迫力あった。ボディシアが好きになる剣闘士君の体も凄かったけど。

ベクマンべトフ監督としては彼女たちの魅力を大いに映さねばならなかったろうし、予算的にも厳しかったのだろうけど、こうして観ると後で製作された『ウォンテッド』や『ナイトウォッチ』『デイ・ウォッチ』などで表現されるものと似通っている部分がちらほら観えるようだ。

監督:ティムール・ベクマンベトフ  出演:カレン・マクドゥーガル リサ・ダーガン ヴィクトル・ヴェルズビツキー アナトリー・マンベトフ
2001年 / アメリカ/ロシア


ラベル:歴史
posted by フェイユイ at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マット・デイモン『GREEN ZONE』

green_zone1.jpgGreenZone-15-MattDamon-560x420.jpg

マット・デイモン『GREEN ZONE』

こちらも『GREEN ZONE』

ポール・グリーングラス監督作品、さらにぐらぐら感スケールアップしてるみたいですねー。悪酔いしませんように。
posted by フェイユイ at 11:20| Comment(3) | TrackBack(0) | マット・デイモン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

J・ケルアック「路上」映画化。監督はウォルター・サレス

キルステン・ダンスト、J・ケルアック「路上」映画化に出演

同じくビートニク映画でベン・ウィショーがルシアン・カーを演じることになっていた『Kill your darlings』がほぼ絶望的になってる現在、あちこちでぽつぽつビートニク映画が製作されているようだ。
本作も何故かケルアックの分身であるサルをイギリス人俳優サム・ライリーが演じてたりするのだが、何と言っても監督が大好きなウォルター・サレスなので放ってはおけない。ロード・ムービーだからして『モーターサイクル・ダイアリーズ』を彷彿としてしまうしね。
あちらがチェ・ゲバラの若き頃と言う活躍する未来を感じさせる題材なのにこちらはかなり絶望的物語であるが。

『路上』は自分も若き頃読んで広大なアメリカ大陸を疾走する彼らに思いを馳せてみたりした作品であるし、期待高まってしまうではないか。
posted by フェイユイ at 08:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『グラディエーター』リドリー・スコット

Gladiator022wallpapers.jpgGladiator_4L.jpggladiator_poster.jpggladiator-movie-russell-crowe.jpg18614__gladiator_l.jpggladiator.jpg
GLADIATOR

なんだか突然の『グラディエーター』である。前から気になってなくはなかったのだが、監督並びに俳優陣も絶対と言うほどでもなかったので延び延びになってしまった。
観てしまった感想としては非常に丁寧に作られているとは思うのだが、設定とストーリーがまるで古代ローマ物語の教科書的構造で全部知っていた話をもう一度観てるみたいだった。目玉は何と言っても主役ラッセル・クロウのベアー系の魅力であろうしそこは私も納得だったのではあるが、ホアキン・フェニックスのコモドゥスが憎らしすぎて印象としては彼の方が勝ってしまうかも。また史実的にはコモドゥスって映画とは真逆でハンサムで民衆や軍隊から厚い支持を受けてたらしいしおまけに姉とは近親愛どころか反目しあってるみたいだし全然違うのだ。つまりやっぱりいかにもの古代ローマ風の発想、近親相姦だの暴君だの、という設定にせねば主人公のかっこよさが引き立たなくなってしまうから、の設定になってたのだ。
私としては安彦良和『我が名はネロ』みたいにホアキン皇帝とラッセル・グラディエーターのアブナイ関係みたいな方が喜ばしかったけどそれは無理であるか。
でもアメリカ・メジャー映画であるにも拘らず結構同性愛やら少年愛っぽい雰囲気もちょこちょこ醸し出されていたようには思える。
おまけに何度も「父・前皇帝があなたを愛した」とラッセルに言う台詞があるのでやはりそういう関係だったのかなー皇帝ベアー系だったのかなーと妄想してしまう。しかもこの作品、何故か女性っ気が物凄く乏しい。ラッセルの奥さまはイメージ映像のみだし、ヒロインは皇帝の姉君のみ。子持ちだしそれほどいかがわしい場面があるわけでもなく、他の綺麗どころはまったく登場しない。物凄く抑えられた形ではあるがまだしも同性愛的な箇所が感じられる。とはいえ抑え過ぎてて騒ぐほどでもなく。田亀源五郎『ウィルトゥース』を期待しても駄目だったかしらん。

色々書いたけどでも結局この作品はラッセル・クロウにグラディエーターの格好させて楽しみたかっただけ、っていうものではないのだろうかねえ。元老院役にデレク・ジャコビが登場するし。

監督:リドリー・スコット 出演:ラッセル・クロウ ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン オリバー・リード リチャード・ハリス デレク・ジャコビ ジャイモン・フンスー トーマス・アラナ
2000年アメリカ
ラベル:歴史
posted by フェイユイ at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。