映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年06月09日

『ザ・デンジャラス・マインド』グレゴリー・J・リード

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Like Minds

WOWOWの番組欄で何となくちらと見つけ何となく気になりながらも何となく忘れ何となく真夜中思いだして慌てて録画しようとしたが時すでに少し遅し。観たらなかなかの秀作で再放送あったらば前半も収録したい。

主人公アレックスを演じるのはかりっと硬そうな顔立ちが魅力的なエディ・レッドメイン。
良家の一人息子で母亡き後父親に大事に養育された。彼は寄宿学校の同級生ナイジェルの殺害容疑者として逮捕され留置所に入れられていた。
司法精神科医サリーは彼から事情を聴きだすよう依頼を受ける。
が、アレックスが語りだした内容は信じ難いものだった。
殺害されたナイジェルは自分とアレックスが「選ばれし者」でありかつて勇敢に戦った十字軍の血を引くものだと信じ二人は運命によって出会い一心同体なのだと真剣に説いた。が、アレックスがなびかなかった為。ナイジェルはアレックスの友人と好きな少女を殺害したのだ。しかもナイジェルは少女の遺体とアレックスが交わることが伝説にかなうことだと主張する。
ナイジェルはその後両親を死に追い詰め、その死にアレックスを巻き込んだ。絶望したアレックスは逃げ出すがナイジェルは銃を持って後を追う。そしてアレックスが銃をナイジェルに向けるよう仕向け引き金を引いたのだ。

すべての謎は解けた。が、サリーの元に一枚のトランプが届けられる。それは彼が十字軍である印だった。
伝説どおり彼の恋人の墓から頭部が奪い去られたことをサリーは知る。
ナイジェルと彼は一心同体になったのだ。
アレックスは恋人の頭部を鞄に入れ新しい仲間を見つける。

ありがちと言えばありがちな物語なのだが。
この前観た『オックスフォード連続殺人』もそうだけどイギリスってこういう小難しい論理から来るミステリーってのが大好きでやはり面白いのだよねえ。こういう分野だけは絶対止めずこじんまりと伝統を守って欲しい。
私自身こういうのは大好きだ。
静かで落ち着いた空気、上演される演劇の様子、厳格で古風な寄宿学校の中で起きる猟奇的でオカルトめいた殺人。そういった諸々が醸し出す雰囲気に酔う。

悪魔的なナイジェルもよかったし、彼に翻弄されるアレックスを演じたエディ、繊細で美しい。
これはDVDにもなってないんでWOWOWの再放送待つしかない。(他のとこでもいいけど)お願いします。

監督:グレゴリー・J・リード 出演:トニ・コレット エディ・レッドメイン トム・スターりッジ
2006年イギリス/オーストラリア

観れなかった。どうしても観たい〜!と言う方で字幕なしでよければこちらで。

続きもありますからご安心を→ここ
ラベル:犯罪 ミステリー
posted by フェイユイ at 22:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ルシアン・カー醒めやらず『そしてカバたちはタンクで茹で死に』

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えーん。ベン・ウィショー『Kill Your Darlings』の映画製作が殆どもう絶望な中、ジャック・ケルアックとウィリアム・バロウズがルシアン・カーを描いた『And the Hippos Were Boiled in Their Tanks』の翻訳『そしてカバたちはタンクで茹で死に』がすでに出版されてたのね。

本屋にも殆どいくことがないので全く気付かず、今日図書館へ行ったら一番前に置かれてたんで飛び付いたのさ。
まだページをめくってみたくらいなのだが、ルシアンがどんなに魅惑的な若者だったかが描かれていて(作品中ではフィリップになっとるんですが)またまたベンがこれを演じていたなら、と悔やまれてならない。
あああ、どうにかならないのかねえ。
posted by フェイユイ at 19:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする