映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年06月16日

『さよなら、クロ 〜世界一幸せな犬の物語〜』松岡錠司

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自分はよく映画を作られた年代に沿って観ずに逆に観てしまう悪い癖があるのだが、今回も昨日観た『69 sixty nine』(2004年)に続いて『さよなら、クロ 〜世界一幸せな犬の物語〜』(2003年)と観てしまったためにこの泣けるはずの映画を観ながら大笑いという失敗をしてしまった。
いやもうこの映画を愛する方には以下を読まれるのはお止めしたい。すべては自分が観る順番を間違えた、ということで。

たまたま逆順番で続けて観た『69』と『クロ』(ん、これってタイトルもそのまま逆じゃん、偶然!オモシロ!)主演:妻夫木聡で脇を新井浩文が張るというのは同じ(時間は随分違うが)で結構他の出演者もカブっているのが非常におかしいのである。
しかも観始めた『クロ』は一体いつの時代の話なのかと思ってたらこれも60年代で『69』と同時期なのだ(数年違いはあるだろうが)
同じく60年代日本が舞台で同じ高校生で長崎県佐世保市と長野県松本市のこのギャップの物凄さはなんだろう!しかし佐世保市はばりばりの方言なのに松本市は完全標準語だ(嫌味を言っております)
片方のブッキーはキレまくりでバリ封鎖だの米兵のH現場の覗き見だのやりまくりで片や犬君の体を案じてあちこち彷徨い歩いてね。新井浩文にいたっては優等生からド不良への変身だ。ブロークンハートなとこは同じだったが。
すみません、違う映画なんだから比較すべきじゃないんですが。たまたま連日で観た映画が同じ出演者でまるでワザとらしい逆さま世界だったのであまりのオモシロさに一人感心してしまったのである。

とはいえ甘い顔が苦手に思えていた妻夫木くんは昨日の『69』ですっかり好きな人になっていたので今回もなかなか好青年に見えてよかったよかった。
新井浩文はここでは不良の面をとって妻夫木くんと仲良しであり恋のライバルである優等生を演じているのだが、なにしろ前半で退場してしまうので自分としては物凄い不満なのであった。
新井浩文は多くの出演映画での不良の面とこれや『天国の本屋』みたいないい人な面を演じているのだが、主演映画『ゲルマニウムの夜』での不良なのだけど頭の切れる繊細な表情そして『松ヶ根乱射事件』でのいい人のはずなのにどこかキレていってしまう、という変化があってすごく面白い。
主演に近づくほど微妙な役作りになってるわけで次はどんな面を見せてくれるのかと期待してしまう。

妻夫木くんは『ジョゼと虎と魚たち』での弱虫役も今思うとなかなか味わい深かったなーと感心してるわけなのだが、またいつか観る機会があったら今度はもう偏見なしで観れるなと思っているのである。
それにしても伊藤歩さんはうまいっすね。彼女が出てるととてもいい作品になってしまうようである。

『クロ』の映画自体に関しては確かにクロちゃんが凄い可愛かった。『69』との比較で笑ったりしたがそれでもやはり60年代の高校生たちの真面目な性格や行動がとても微笑ましい。
だがなんだかただ思い出話として描いているようにも思え生々しい心が感じられなかった。こういう話なら時間を現代に置いて誰かが誰かに昔話をするような構成にするとかが好きなのだが。
話があまりにするすると進んで澱みも屈折もなさすぎる。一番の事件は新井浩文=孝二の事故死になるのだが、ある意味この死で三角関係のどろどろが消えてしまうのだから綺麗すぎるじゃないか。
やはりどうしても佐世保と松本の人間性のギャップに驚かざるを得ないなあ。
佐世保ってスゲエ。っていうことか。
孝二くんも生きてたら東京の大学で学生運動できたのにねー。

監督:松岡錠司 出演:妻夫木聡 伊藤歩 新井浩文 金井勇太 佐藤隆太 近藤公園 三輪明日美 田辺誠一
2003年日本
posted by フェイユイ at 22:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 新井浩文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt:  全国的にお盆休みになりましたね。ちなみに、私は本日からお盆休みです。お互い充実した連休にしたいものですね。では、本日紹介する作品はこちらになります。 【題名】 さよ
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