映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年08月03日

椎名林檎/短篇キネマ 『百色眼鏡』

百色眼鏡.jpg

椎名林檎の3rdアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』を映像として表現した短編キネマ。
椎名林檎はイメージとしてしか知らないが、二つの顔を持つ女性像の夜の顔を妖しく表現していた。昼の顔が小雪なのだがどちらにしても本名も素性も判らない謎の女性として登場する。
大正浪漫の雰囲気もよろしく小林賢太郎演じる天城が二人の美女に翻弄される羨ましい物語。

と一見よさ気に思えるのだが、こういう世界が好きなだけに逆にあまり面白くなかったのだ。小雪の昼の顔も林檎の夜の顔も自分の好みではない。いきなり出会った男を家に呼び込みご飯を作って出すなど何か怖ろしいことでも起きなければ納得できないし、夜の顔も今に何か起きるようで起きなかったのが残念だった。椎名林檎の歌を聞いてないからだ、と言われそうだが、普通こういう映像を観て「歌を聞きたい!」と思わせるもしくはそう思ってしまうのが見せ所のはずだが、これでは歌を聞いて観たい、という気にならない。
私としては「牡丹灯篭」みたいな話か、と思っていたのだが。つまり天城は生きているつもりでいつの間にか死んでいたというような。

もっと凄みのある色香や恐怖感があるのかな、と想像していたのだけど。それらしい感じはでているのだが、もっと深く追求するのを止めて意味ありげにして誤魔化したように感じられるのだ。

あんなに耳掃除を毎晩されたら耳から血がでそうであるし、あんなにご飯を食べさせるのだから太らせて食べようとしてるのか、とまで考えたのだが。どちらにしても妖怪だと踏んでいたのだが。
毎晩耳かきだけさせられる女だとか女優だと言ってるのに毎日ご飯を作る女という設定に反感を持ってしまうのである。
それをやるのなら何か怖ろしい目的を持っていて欲しい。ストーリーを判りにくくすることで怪しげな世界になる、というのは違うのではないだろうか。

椎名林檎、小雪、小林賢太郎、大森南朋、役者はみなとてもいいのにほんの短いドラマなのに恍惚とさせてくれない。
この監督じゃなくて三池崇史に撮ってもらったほうがよかったのでは、なんて(無理だろうけど)『インプリント 〜ぼっけえ、きょうてえ〜』を思い出す。

ナオさんに関してはもう出演時間が短すぎて不満。これは仕方ないけどね。作品がもうちょっといい出来だったらなあ。

監督:番場秀一 出演:椎名林檎 小雪 小林賢太郎 大森南朋
2003年日本


ラベル:大森南朋
posted by フェイユイ at 22:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 大森南朋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
えっこれに大森氏出てました!?
これ林檎の演技が余りにもお粗末なので小雪で帳尻を合わせたらしいです。
私は林檎が好きではないので(特に声)林檎じゃなかったら観たはずですが…
これの映像付きのMVが当時ガンガン流れててお腹いっぱいで観てないんです…^^;
Posted by may at 2008年08月05日 17:34
>小雪で帳尻を合わせたらしいです
それにしては小雪さんの場面が多すぎですね〜^^;林檎さんはそう嫌いではないのですが演出が中途半端で欲求不満でした。これを原案として作られた演劇『LENS』の方は内容は全然違いますがよかったです。南朋さんがたくさん出てきますし。
この作品の彼の出演シーンは記事にも書いてるように物凄く短いものです。
小林賢太郎さんに捜査を依頼する最初の方と結果を聞こうとする最後辺りに2度ほどと。

そんなにガンガン流れていたMVだったんですね〜。知らなかった(笑)
Posted by フェイユイ at 2008年08月05日 22:46
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