映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年09月16日

『ドッグヴィルの告白』サミ・マーティン・サイフ

DOGVILLE CONFESSIONS.jpg
DOGVILLE CONFESSIONS

映画のメイキングや俳優たちのコメントのDVDっていうのは無論本編並びに監督を絶賛しているのが殆どなわけなのに。
よほど酷い精神状態に置かれていたのか、性格が悪い俳優が多いのか揃って監督と撮影の罵倒の嵐(笑)
とはいえ褒めてばかりのDVDなんて観ても面白くはないもので。
『告白』なんていうタイトルとしては大人しい罵倒なのかもしれない。

となると演技者である彼ら俳優たち。このコメントもどこまで本気で演技なのかはわからないのだよなー。
「狂った監督とはもう絶対組まない」だとか「監督は私に意地が悪い」だとか「心を開いていない」だとか。言われ放題のトリアー監督。終いには監督自身も落ち込んで逆に折り合いの悪そうだったベタニーに抱きしめられて慰められる。
「私の演技が下手なのね」とローレン・バコールに睨まれたりニコールからは「性描写は慎重にやらないと反感を買うわ」と諭されたり。いやはや俳優達の手綱を取るのは大変そうだ。

特にこの作品は手法も変わっているし題材も表現も一筋縄ではいかない難しさがあるもので監督が必死で自分を励ましているのが切ないし、俳優達全員から反感を持たれているし。
ということは、あれ、この作品は監督自身がグレースだったということか。最後に虐殺はしないものの俳優たちもすっかり身も心も疲れ果てて帰途についたようで映画同様どちらもずたずたになったみたいだ。

いじめる側もいじめられる側も人間としてこうありたくない状態だったことは確かな作品なわけで2ヶ月もの間それを疑似体験させられた彼らはニコールも彼女を痛めつけた側も苦痛だっただろう。特に彼女を強姦する役なんてあまり嬉しくないのではないかな。

私は昨日の記事のように書いたけど、この作品でいじめる大国といじめられる小国から始まる戦争ともいえるしそのままイジメる人間とイジメられる人間の関係のようも思える。
そしてその作品を作る者たちも同じように痛めつけあい苦しんでいるのだった。

トリアー監督の格好がバカボンのパパのようだった。やはり天才ということか。

監督:サミ・マーティン・サイフ 出演:ラース・フォン・トリアー ニコール・キッドマン ポール・ベタニー ステラン・スカルスガルド クロエ・セヴィニー
2003年デンマーク



posted by フェイユイ at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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