映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年10月10日

『溺れゆく女』アンドレ・テシネ

Alice_et_Martin.gifalice_martin_.jpg
Alice et Martin

ジャン=ピエール・ロリ見たさで鑑賞。フランス映画ってほんと不思議。なんだろなこの感覚って。

何気なく始まって淡々と物語が進むかと思うと突如意味がわからなくなって10年後そして出会いがあり。
パリで貧乏とは言いながらも音楽家の女性と俳優志望の男性が同居しているところへ転がり込むマルタンはいきなりモデルとしてスカウトされてしまうというなんだかお洒落なラブストーリーで行ってしまうのかと思いきや年上の女性で音楽家のアリスにマルタンが熱烈な告白をして恋人になったかと思ったら彼女の妊娠でいきなり冷たい態度に。ありがちな嫌な話かと思いきや彼は怖ろしい過去があってアリスの妊娠でそれが一気に思い出されてしまい精神に異常をきたしてしまったのだ、という展開になっていく。
マルタン役のアレクシス・ロレの眼差しが印象的である。アリスのジュリエット・ビノシュ美しい。
目的のジャン=ピエール・ロリはマルタンの義兄という役で彼らは田舎町の名家の4人息子で権力的な父親に支配されて生きてきた。
マルタンは嫡子ではなく私生児である。その上の義兄は支配的な父親に反抗しパリに出て俳優になる道を選びマルタンはその兄を慕ってパリへ行くのだ。そこでアリスと出会い恋に落ちる。
この三男坊の兄貴をマチュー・アマルリック(『潜水服は蝶の夢を見る』の主人公)でゲイなのだがアリスを最愛の女友達として同居していて彼の存在がこの物語ではマルタンとアリスの恋に大きく影響している。ロレとロリのハンサムな顔もいいけどこれを観てたらマチューがなんといっても一番よかった。

父親殺しという罪の意識でおかしくなってしまうマルタンを精一杯支えようとするアリス。
いきなりマルタンに愛していると言われその気はなかったのに年下の青年に次第に引っ張られていきその子供を宿し産む決心をしてマルタンをずっと守っていこうとするアリスの潔さ。幸せに暮らしているマルタンの一家を滅茶苦茶に引っ掻き回してしまい、さんざん苦情を言われて泣いてしまう。でも「これでやることはやったわ」と。
傍で見てると散々な目にあってるのはアリスでこれからも大変そうなのは目に見えているのだが、こうしてアリスとマルタンの物語は続いていくのだ。
マルタンは下から上に文字を書く。これも不思議。

母親に捨てられてしまったマルタンが母性を感じさせる年上の女性に惹かれたのは必然のことか。またアリスもこれ以上ないほどの母性でマルタンを守る。
実の母親が「私にだけ黙っていた」と怒るのは変なもの。ありがとうというべきなのにね。気にしていたマルタンへの母性をアリスに奪われたという嫉妬なのか。あれ、考えたらこれも昨日観た『鬼畜』なのであった。なぜか関連していくものである。

監督:アンドレ・テシネ 出演:ジュリエット・ビノシュ アレクシス・ロレ カルメン・マウラ マチュー・アマルリック ジャン=ピエール・ロリ
1998年フランス


posted by フェイユイ at 23:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こちらは未見ですが多分みないであろうし、レビューを読ませて頂きました。「フランス映画ってほんと不思議・なんだろなこの感覚」て前も仰っていましたが、実は観て感想を伺ってみたいフランス映画がありまして。。でも無視して貰って一向に構いません(笑)。
ルイ・マル監督作品をご覧になったことは?『恋人たち』昔みて大好きだったのですが半年ほど前に『ルシアンの青春』を観、大衝撃(自分的に)。その繋がりで『さよなら子供たち』もよかったし、ルイ・マルは私の中で特別な映画監督の一人となりました。特に『ルシアンの青春』は。。言葉にならない程(なんだか知らないが異常に感動してしまい;)。
この作品は、あの『かげろう』のアンドレ・テシネ監督なのですね。^^
Posted by フラン at 2008年10月11日 09:37
そうなんです。いつ観てもフランス映画って不思議、と思ってしまうのです(笑)
変わった映画が好き、と思ってる自分ですがフランス映画って遥か超えてます。なんだか根本的に違うのですね、そこが面白いんですが。

ルイ・マル。前に観たいと思ってDISCAS探したら全然ないんですよ(泣)何故?
イメージ的に絶対好きだと思うんですが。なんとかいつか観たいです。

そうそうテシネ監督です。
『かげろう』もそういえば年上の女性でしたね。そして犯罪の匂いとゲイ的な感じが漂っています。
Posted by フェイユイ at 2008年10月11日 14:25
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