映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年10月24日

『戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河』後半 山本薩夫

戦争と人間 第二部・愛と悲しみの山河 2.bmp戦争と人間 第二部・愛と悲しみの山河.jpg

第一部に比べどうも色恋沙汰が多いなとよくタイトルを見直したら『愛と悲しみの山河』だった。そうか。
それにしても苛立つのは俊介(北大路欣也)と人妻温子(佐久間良子)の恋である。イライラしながら前半を観終え後半に入ったら満州へ行った俊介の元へついに温子は勇気を出して旅立つと伍代由紀子に告げる「29年間自分の心に背いてきたけど一度だけ正直に生きてみたいのです」オオ!エライぞ。満州で再会した二人は熱い抱擁と接吻を交わす。そこへいやらしく登場する温子の夫・狩野市郎(西村晃)温子と離婚する気はないと言い、どうやら俊介に金を要求した様子。これですっかり温子の勇気が萎えてしまい元の木阿弥。「やっぱりあなたを不幸にはできない。夫の側であなたを思って少しずつ死んでいきます」なんだかなあ。一体この話ってこの物語に必要だったのか。これからなるのか。結局ぼんぼんなのよね、と言うしかない俊介なのだった。
一方日本では俊介の友人・標耕平(山本圭)が俊介の妹・順子(吉永小百合)が絆を依り深めていた。赤狩りで投獄された耕平が拷問で傷ついた同志の熱を下げる為冷たい壁に手を押し付け額にあてるのを繰り返す優しさが胸を打つ。順子は有力者である父親に頼んで耕平の解放を求めるが父親の答えはにべもない。
やっと出所した耕平は兵役につくか留置場に戻るか逃げるか迷っていると順子に訴える。
ぼろアパートでどうすることもできない未来を嘆きながら抱き合う二人が切ない。
趙瑞芳(栗原小巻)と服部達夫(加藤剛)の恋。憲兵に追われる瑞芳を救う為、鴻珊子に彼女を託した服部だったが、列車に乗ろうとした彼自身が憲兵に捕まってしまう。
そして少佐になった柘植(高橋英樹)と由紀子(浅丘ルリ子)強情な由紀子だが、やはり柘植さんのことは気になるようで。柘植が帰国していたのを見つけ声をかける。彼女の言葉を皮肉に思い出して言う柘植に「では彼女になんと伝えましょうか」と問いかける。柘植は「戦争が終わるまで待っていてください。待てないならしかたありません」と答えた。
気弱は気弱で歯がゆいし、強情も強情でため息である。しかしルリ子さんの美貌はずっと見てても素晴らしいですな。

どうなることかと混乱する第一部に比べ第二部の苦悩に満ちた恋愛劇は自分としては物足りなく感じた。恋愛がそのまま事件につながっていくような描き方ならいいけど、特に俊介・温子のようなのはいただけない。
やはり喬介や鴫田が活躍する話のほうが面白い。

日本では1936年二・ニ・六事件が起こり、大陸では1937年盧溝橋事件により日中戦争勃発。
さらに人々は大きな渦に巻き込まれていく。

監督:山本薩夫 出演:芦田伸介 滝沢修 高橋悦史 浅丘ルリ子 高橋英樹 三國連太郎 高橋幸治 石原裕次郎 田村高廣 加藤剛 栗原小巻 岸田今日子 佐久間良子 吉永小百合 山本圭 北大路欣也 地井武男
1971年日本



ラベル:歴史 戦争 満州
posted by フェイユイ at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。