映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年11月30日

『悪魔のようなあいつ』第七回 

悪魔のようなあいつ4.jpg

前回までやや沈滞気味だった物語がここに来て本道へ戻ったような。
良の妹に回復の兆しが見えたということで看護婦さんともども病院へ戻り、良がまた1人になったこともあり。

良が昔まだ八村モータースで働いていた頃のことがここで語られる。レースで事故ってしまった八村は本業のバイク店の経営も上手く行かなくなり従業員も良だけになってしまう。
良は1人きりになりながらすでに少しずつ犯罪で大金を手に入れることを考え続けていた。
様々なニュースが彼の中で一つの犯罪を形作っていく。警察の制服(偽物だが)を手に入れバイクを改造して白バイのようにみせかけ他の必要なものを盗んでいった。
雨の日の決行。
入念な計画を実行していく良。警官に成りすまし、白バイに乗って3億円を乗せた車を止め、爆弾が仕掛けられているかもしれないと言って搭乗者を降ろし、車に乗って走り出す。
単なるフィクションならいいが、この当時実際に3億円事件は時効が迫っている未解決の状態で(今でも未解決なわけだが)よくこんなドラマ企画が通ったものだと思う。
犯人を演じる沢田研二のとろんとした甘い眼差しがこの大胆な犯行と非常にアンバランスで奇妙な魅力を覚えてしまう。
この目というのはジュリー以外にないもののような気がするのだが。
そして犯罪だけでなく関わった女性たちにもうわべと本音の違う「悪い男」なのである。
こんな「悪」を主人公として演じてしまう沢田研二とそんな物語を作った当時の製作者たち、そんな時代はやはり特別なものだったんだろうか。

前回で八村は借金の肩代わりにしようとして良が3億円を持っていることをオカマ風やくざ倉本(伊東四朗)に教えてしまう。そしてあの事件の犯人であることもばらしてしまうのだ。
もう少しで倉本を殺しそうになった良を野々村が止めた。
その後、酷い怪我で入院した倉本はさらに執拗に野々村を脅しにかかる。
良が不治の病であることを倉本から聞かされた野々村は逆上して倉本を短刀で刺す。
もう毎回野々村さんには泣かされます。
いいなあ。この切なさ。
なんでここまで一途なのか。なんで良をここまで愛しているのか。
男の純情、というものでしょうか。
野々村さんもまた悪の匂いを持つ男でかっこいいんですよねえ。良のためならどうなってもいい、という命を捨てている感じがたまんないです。

当時の歌や風俗がたっぷり見れて楽しい。
荒木一郎さんの髪型は相変わらず風に吹かれまくってますが衣装も奇抜です。特に「若い頃」はかなりいってます。
ジュリーのファッションも「美少年」というかんじなのでしょうかねええ。ファッションというのはほんとに時代が変わると恥ずかしくなるものです。
伊東四朗さんのオカマやくざ凄かったのにね。

脚本:長谷川和彦 原作:阿久悠 上村一夫 音楽:大野克夫 井上堯之 出演:沢田研二 藤竜也 若山富三郎 荒木一郎 三木聖子 大楠道代 細川俊之 尾崎紀世彦
1975年日本


posted by フェイユイ at 20:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 悪魔のようなあいつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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