North by Northwest
最近ヒッチコックを観る事が多いような気がするが、やっぱりハズレなく面白いのはさすが。
徹底的に娯楽映画という仕立て上がりでスパイものなんていうと最近ではどうしても過激な描写が多くなるものだが、なんとものんびりしてるというか敵も味方も愛すべき存在のような気さえする。
主人公が結構なおじさんな感じなのも時代なのか。今だと絶対「中年男頑張る!」みたいに言われてしまいそうだが、ケーリー・グラントはあくまで二枚目で女にモテモテという役どころである。
相手役のエヴァ・マリー・セイントはちょっと癖のある美人で色っぽい。大活劇と美女とのロマンスが見事に絡まっためちゃくちゃ楽しいサスペンスアクション映画なのだ。
かっこいい中年男ではあるが、ごく普通の広告業界の仕事をしている主人公ロジャー・ソーンヒルはある男達に「ジョージ・キャプラン」と間違えられ誘拐されてしまう。なんとか逃げ延びたソーンヒルだが、国家機密を扱った組織から追われる身となってアメリカ中を逃げ回ることになる。
そこここに笑いやアクションや様々なからくりが仕掛けられていて飽きることがない。
ジョージ・キャプランというのが国家組織がでっち上げた架空の男であり、悪党であるバンダムが間違えたのをいことにちゃっかり一般市民であるソーンヒルに重荷を被せてしまう、という設定も面白い。
トウモロコシ畑でいないはずの男キャプランとの待ち合わせをしたソーンヒルが、広大なトウモロコシ畑の風景の中で飛行機に襲われる場面は今見てもなかなか迫力あるものだ。
また最後の4人の大統領の顔が刻まれたラシュモア山での活劇もいかにも映画館で観て欲しい、という壮大な演出である。
一体あの大統領たちの顔の間を本当に降りていくことができるんだろうか。高所恐怖症の自分としては考えられないことなのだが。
洗練された大人の娯楽映画として最高の逸品なのではないだろうか。
監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ケーリー・グラント エヴァ・マリー・セイント ジェームズ・メイソン マーティン・ランドー
1959年アメリカ






