映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年04月14日

『My Brother Tom』 Dom Rotheroe ベン・ウィショー

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My Brother Tom

amazon.u.k.で購入(フェデリ子さん、多謝!!)
ドイツ語字幕だから英語音声のみでの鑑賞。無論眺めているだけに過ぎない。
とはいえ普通の男女高校生の出来事を描いたものだからある程度、話を掴むことはできる。
この時のベンはかなり若いにも関わらずあまり今とイメージ的には変わっていない。というより若い上にこの不気味さはかなり来ていると言えよう。且つ物凄く痩せている。どうしてこんなに痩せているんだろうかと思うくらい痩せている。

主人公の少女ジェシカがとても綺麗で魅力的であった。ジェシカはその愛らしさの為に隣人で自分の学校の教師でもある男に性的な行為をされてしまう。どうしようもない苛立ちを抱え苦しむジェシカ。
ジェシカは森の中で同じ年くらいの少年たちに酷い虐めを受けている少年トムと出会う。トムは突然木から飛び降りたり池に飛び込んだりミミズを食べたり変な言葉を言ったり奇怪な言動をする少年である。
始めは驚いたジェシカだがやがてトムと仲良くなり二人は互いを兄弟だと認めあうのだった。
ジェシカのほうが主人公なので突然出現したトムは不思議な存在として描かれる。トムを演じているベン・ウィショーはもうすっかり奇妙な少年になりきっている。
いきなり倒れこんだり、ジェシカをつけ回したり不気味なのではあるが、眠っているジェシカの服の乱れを直してあげたり、彼女の顔に落ちそうになった鳩の糞を手で受け止めたりと優しい少年でもあるのだ。
そんなミステリアスでおかしな様子のトムが実は父親から性的虐待を受けているのをジェシカは見てしまう。
体についていた傷、いつも森の中の池で裸になって水を浴びているトムにはそんな秘密があったのだ。
同じように大人から性的虐待を受けていたジェシカとトムが裸になって狭い隠れ家に潜んでいる様子はとても不思議でロマンチックな光景である。ジェシカの裸はさすがにそう露骨には見えないがベンはすっかり全裸になっているようで僅かだが前後から性器も見えてしまうのである。
可愛らしい少女と裸でいてもいきなり押し倒すようなことなくて自分の頭に棘のある蔓を巻きつけて血を出したりそっと相手の体に触れたり匂いを嗅いだりするのが『パフューム』の前段階みたいで不思議だ。
父親に性的行為を強制されようとして苦しげになるベンの表情なんかも後の作品で見られるベンの魅力ある苦悶の表現で観る者の危ない欲情をそそらせる。

これもまた日本語字幕版DVDを是非出して欲しいものだ。
と、願う作品のなんと多いことか。
どうでもいいのは山のように作られ売られているというのに。

監督: Dom Rotheroe


posted by フェイユイ at 23:05| Comment(6) | TrackBack(0) | ベン・ウィショー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
独逸語を英語にしてさらに日本語訳にせねばならないので私はすごい苦労してます。

どうやらトム(偽名の様ですが)の母親はトムを生んだ事が原因で亡くなったらしく、父親は男でひとつでトムの世話をしているのですがその態度の裏に屈折した感情があります。

食事を作りお風呂に入れたやったりかいがししく世話をしてやりながら性的虐待を繰り返していて、トムは幼い頃はそれを父の愛情だと受け止めてはいたものの・・・だんだんとおかしいと気が付きますよね、当然。

母の事や父の感情、それから人に言えない事をされ続けていたために、もはやトムは嫌だと思っても父に逆らえなかった。
初めて自分に関心を向けてくれたジェシカに会うまでは。
彼女の関心を引くために奇矯な行動をとるトムですが、その下に必死な感情が透けて見えて悲しい。

森の隠れ家で自分たちは同じ一つだと囁き、彼女の耳とか鼻に指をつっこんで見せたりする場面で、心を開いてきたジェシカがトムのお尻の穴をつつくとトムは恐れて突っ伏してしてしまう・・・父親にそんなことまでされていたと分かるショッキングな場面でした。

痩せほそったベンの痛々しい体つきがトムそのものを表していて、ありきたりの表現ですがこれ以上ないはまり役だと思いました。
Posted by フェデリ子 at 2009年04月15日 13:44
うわあ、それは大変な作業でしたねえ。
でもおかげで私に細かな部分を教えていただけて嬉しいかぎりです!
若い時の作品がこんなに素晴らしいものだとは正直思ってませんでした。
ベンはすでにもう目をみはる力を持っていますね。
或いはまだ未成熟なのかもしれませんが、そういうことも含めて少年期の脆さを感じさせてくれました。
あの体の細さにも惹かれます。
Posted by フェイユイ at 2009年04月15日 16:15
今まで、トレーラーを観ただけで、痛くて痛くてしょーもなくて、でもしょーもなく美しくて、開けてはいけない箱のような気がして今まで開けずにとっておいてました。そして、今日ついに開けてみました…(前置き長!)。

ベンに平伏したい気分。ジェシカ役の女の子とも、とても良いケミストリ。心身共にダメージを受けてる男の子トム(デイヴィッド))を、ベン自身がまだ男の子と言ってよい年齢で、よく自分の中で消化して表現してるなーと感心。

真っ直ぐな瞳で奇行を繰り返す彼の、痛み、ピュアさ、茶目っ気、せつなさ、絶望…心につきささる。

森での二人のシーンはとても愛らしく官能的で美しい。ベンのお母さん、息子の演技見てどんな気持ちだっただろうー(って、また気になる)。
Posted by はーや at 2009年07月29日 08:04
はーやさまはおいしいものは最後に食べるタイプでしょうか?私は真っ先に(笑)

ベンの十代の美しさと当時から抜きん出ている能力を余すところなくとどめてくれたこのフィルムに心から感謝したいです。
触れたら壊れそうと言うより切れて(キレるの意味ではなく)しまいそうな危さ痛々しさに満ち溢れている。

ジェシカ役の女の子もベンに食らいついていける迫真さを持っていてとてもいいですね。(森で叫ぶシーン、ベンより彼女の肺活量のほうがすごい)

Posted by ふぇでり子 at 2009年07月29日 21:14
美味しいものは、私もさっさと口に入れますが、よくかまずに飲み込んでしまうたちなので、きちんと消化すべく噛み砕いて…というのを何事も実践しようかと(笑)。

今日もまた観ました。やっぱり痛くて泣きました…。ベン(と、主演の女の子もですが)がまた、どんな風に刺して来るんだろうという期待とそれ以上の怖さが、私がこのフィルムを観るのを遠ざけてた気がします。本当に触れたら壊れそう…で、本当に壊れてしまうんですからねー。

ベンのどうなってもいいやーっていう野生の雄叫びがセクシー。Chriminal Justiceでのウォッカ飲みながらナイフゲームするシーンの叫びを思い出す。あのシーンも二人でヘロヘロになって、やたらと可愛かった。
Posted by はーや at 2009年07月30日 08:30
>はーやさん
お母さんとしては誇りですよ!きっと。
見る者が痛々しく感じて泣きたくなるほどに思わせてくれるのですから。
少女との触れ合いも美しい。
私もまた観たくなってきました。

>ふぇでり子さん
若い時のベン。私たちみたいに直に観ることができなかった国外のファンには有難いDVDですよね。
もっと他の記録もないのかしら、と欲張ってしまいます^^;
誰か秘蔵映像など公開してくれないものでしょうか?^^;
Posted by フェイユイ at 2009年07月30日 10:34
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