映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年05月18日

『ミス・ポター』クリス・ヌーナン

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Miss Potter

昨日に引き続きレニー・ゼルウィガー。どちらも彼女が出演してることは知らずにレンタルしたというとんでもない私だがもうすっかり大ファンなのだ。

私はワリと普通の年齢で結婚したので上手く言えないが、これは働く独身女性が観たら憧れの作品なのではないだろうか。というより既婚者である自分が余計に憧れているのだな。
いい家柄でありながら32歳独身、お見合いは次々と断り母親を苛立たせる娘は父親譲りの絵の才能と共にお話を生み出す力と自然を愛する心を持っている。
何不自由なく暮らせるお嬢様のビアトリクス・ポターが自分が書き溜めた絵を出版社へ売り込みに行くところから始まって(よく判らないのだがこの時代、女性がたった一人で(お付きの老婦人はいるが)出版者へ持ち込むとは度胸もいるのでは。今だってそうだろうけど)その場で弟のおねだりを聞いてやる為というのが動機とはいえとんとん拍子に出版が決まって訪ねてきたその弟編集者がすごくかっこいい上にいい人でミス・ポターの絵を心から気に入って彼女の為に熱心に働いてくれる。
なんだかこちらまでいい気持ちになって嬉しくなってしまうのは元々自分自身ずっと昔からのピーターファンだからだろうか。
私はこのブログで色々書いてるときはどうも極悪な感じだが告白するとこういう可愛いものに物凄く弱い。ピーターがお母さんに怒られている絵なんか見るといじらしくてたまらない。この映画でもところどころアニメーションになってピーターが動き出すのなんてニヤニヤして観てしまう。TVで放送されるピーターのアニメもポッターの絵を損なわず描かれていて素晴らしいし、彼女の原画はやっぱり可愛らしい。彼女の絵の中の動物達が動き出す、というのは頷ける演出だと思う。
とにかくビアトリクスとノーマンが互いの初めての仕事に熱中し次第に惹かれていく過程は本当に羨ましい。恋愛がこんなに互いのことを思い互いをよく知ることでより深まっていく、というのは素敵なことだと思う。
そしてノーマンのプロポーズ。こんなにはっきりと早く申し込むのだと思ってもなかったので驚き、両親の反対でやっぱりと思い、「3ヶ月離れて暮らしそれでもまだ思い合っていたら結婚してもいい」というビアトリスの両親の言葉にまさかノーマンが裏切ったりするのだろうか、とびくついてしまったのだった。
まさか、彼が突然に死んでしまうなんて。
まったく思いもしない展開だったのでビアトリクスと同じように(と言ってはいけないか)衝撃だった。映画でこんなにあっと思ってしまうなんて。親の出した条件なんか聞かずにさっさと結婚すればよかったとビアトリクスは何度も思ったのではないだろうか。あの時、離れなければ彼は死ななかったかも。死んだとしてもその日々を共に暮らせたのに。
彼の死後、ビアトリクスが家を出る時、父親に何も言わないがそういう気持ちがあったのではないだろうか。親の言うとおりだけ行動していたら後悔するだけだ。

イギリス田舎の丘陵地帯は何度見ても美しい。本が売れて印税でたくさんの農地と可愛い家を買ってそこに住んで絵を描く。
そして田舎に住む彼女に何かと世話をするヒーリス氏。彼もまたいい人で8年後に結婚。
もう夢のような話なんだけどビアトリクスの真直ぐさを見てると彼女だったらそうなるのも不思議ではないような気がする。

ピーター・ラビットの世界そのままの美しい作品だった。

ここでもレニー・ゼルウィガーの演じる女性像に惹かれてしまう。飾らないまっさらな感じがとても羨ましい。それでもやはり自分が愛するお話と描いた動物への愛着とそれらを生み出す誇りを感じさせる。ちょっと癖のある話し方が芸術家らしく思えた。
彼女を深く愛したノーマンを演じたユアン・マクレガー。彼の作品をそれほど観たわけではないがこんなに愛すべき優しい紳士という彼は珍しいのではないだろうか。髭のせいでより柔らかなイメージになっているのかな。

ヒーリスの少年期を演じたジャスティン・マクドナルドが可愛かった。

監督:クリス・ヌーナン 出演:レニー・ゼルウィガー ユアン・マクレガー エミリー・ワトソン ビル・パターソン バーバラ・フリン
2006年イギリス/アメリカ


posted by フェイユイ at 22:57| Comment(2) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
楽しめて貰えて良かったです^^衣装も美術も素敵でしたよね。駅での別れのシーン等あまりにも王道ロマンス演出で^^;どうかしら?と思ってしまったのですがなんと、実際に恋人が亡くなってたとのこと・・。どうあれポターが湖水地方を守った業績は知っていましたからそれを一緒にやり遂げた生涯の伴侶にその後巡りあえたことに素直に感動しました。やっぱり神様っているんだなぁと。。
Posted by フラン at 2009年05月19日 14:01
なんだか凄く好きな映画でした。前半上手く行き過ぎるくらいの展開なのに素直に喜んで観れたしそれだけに後半悲しかったし。そしてまた素敵な出会いが。
純愛だなな、いいなあと羨ましかったです。
『ベイブ』も大好きだからヌーナン監督とは相性がいいのかもしれません。
ポターさんには心底憧れます。トーベ・ヤンソンさんの映画も観たい(笑)
Posted by フェイユイ at 2009年05月20日 00:48
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