映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年05月30日

『キャット・ピープル』ポール・シュレーダー

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Cat People

当時、ナスターシャ・キンスキーは最も評判の高い美人女優の一人だった。確かに観なおしてみても気品ある美しさにふっくりとした唇のせいか笑うと愛らしい感じで人気があったのは頷ける。しかも胸の薄いスレンダーな体ながらすらりとした体は見とれてしまう。この作品では何度となくヌードも披露しているのだが服を着ている時、ブラジャーをつけてないのか、小さな胸のふくらみがやたらとセクシーだったりもする。オリバーと魚を獲る時短パンをはいているお尻が一番色っぽかったりするのだ。

そのナスターシャがヒロインで彼女の兄役がマルコム・マクダウェルである。
先祖が行った行為の呪いでキャットピープル=豹人間となってしまった兄妹は互い以外の異性とセックスをすれば黒豹となってしまい、人間に戻るためには殺人を犯さなければならない。彼らにとっては兄妹で夫婦となることだけが呪いを防ぐ方法なのだ。夫婦になることを望む兄ポールとそれを拒む妹アイリーナ。
何度も他の女性と交わっては豹になり殺人を繰り返す兄ポール。動物園で知り合った園長のオリバーを愛し始めたアイリーナだが彼とのセックスにはおびえてしまうのだった。

この作品はリメイクで元の話は男性恐怖症の女性が結婚したにも関わらずどうしても夫とのセックスに耐え切れず、自分は猫人間だという物語を信じ込んでしまっている、という筋らしい。どちらにしてもセックスと動物変化による殺人というのが題材なわけで非常に刺激的なはずだが本作はどうも間延びしてかったるくてしょうがない。
ナスターシャの処女らしい清らかな美しさが次第にエロチックに変わっていく様子だとか、マルコムはそのままでも豹に見えてしまうほど獣性を感じさせてくれるのに展開は遅いし、せっかくニューオーリンズという独特な雰囲気を出せるはずの街なのにそれほど特別なものを感じさせてくれないのはどういうことだろう。
プールでの闇の中の豹の唸り声は恐怖を感じさせたし、元の姿に戻してと願うアイリーナをベッドに縛り付ける場面は少しだけエロチックではあったが題材である、近親相姦、殺人、獣姦、食人などという禁忌のエロチシズムは薄められてそこに嫌悪や恐怖を感じるまでには至らないのである。
それは作られた時代のせいもあるのかもしれないがやはり作り手の力量のせいだとしか思えない、残念な惜しい作品だった。

多分観た人はマルコムの異形さを感じさせる顔立ちや演技以上の独特の雰囲気とナスターシャの美貌に見惚れているばかりだろうが。
私はナスターシャといったら『ホテル・ニューハンプシャー』でジョディ・フォスターと共演していて二人が「まるで恋人みたいに仲がいいの」と書かれていてまだその時はジョディがビアンであるなどとはまったく知らなかったが美女二人が同性愛関係だと言わんばかりの報道がとてもうれしかったことを覚えている。本作はそれよりもずっと前の作品になるがナスターシャは髪を短くしていて胸が小さく体は若く引き締まっていてあのきりりとした美貌なのでビアン的なエロチシズムも感じるのだがどうなのだろうか。
本作もそこらももう一つ加味してビアン的な要素もあればよかったのに、と思うがますますそれは無理な話なのだろうな。

この作品を観たのはふぇでり子さんとの会話からだったのだが、確かにベン・ウィショーにやってもらいたい題材である。勿論内容はまったく変えて欲しいが。
この作品でもアメリカの映画監督であるシュレーダー氏が猫人間役にイギリス人であるマルコム・マクダウェルを使ったのは「こういう役はイギリス人が向いてる」という単純な発想だったみたいだがベンもまたぴったりだろう。でもマルコム役ではないような気もする。できるとは思うけど彼のイメージ的にはむしろナスターシャがやったアイリーナのほうだ。と言っても女になれというわけではないよ。男のままで「セックスに恐怖を抱いている未経験男」ということでいいのではないだろうか。
彼を迎えるのはお姉さんでもいいし、この際お兄さんのままでキャットピープル一族初の男同士でやってもらえればもっとうれしい。その場合、園長は男なのか、女なのか。男にしたら野郎ばっかになってしまうな。よいけど。
作ってもらえるかな。監督は誰が?お兄さんは?

監督:ポール・シュレーダー 出演:ナスターシャ・キンスキー ジョン・ハード マルコム・マクダウェル アネット・オトゥール
1981年 / アメリカ


ラベル:エロチシズム
posted by フェイユイ at 23:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ややっ本当にご覧になったのですね。
そうです、内容はB級です。展開はかったるく、やりようによってはスリリングなものになったのかもしれないのですが・・・。
見所はキンスキーの美貌だけだと世間でも言われています。

個人的にはマクダウェル演じる兄さんがセクシーで!なぜキンスキー演じるアイリーナは拒否してしまえるのか〜っ!姉妹だってええがな、あの動物園長よりずっといい男じゃないですかという感想が中心だったので兄が死去してから自分の中では話が終わってしまいました。
関係ないですがキンスキー嬢は「テス」の時もなんでこっちを選ぶの!??ってな異性の選択をなさる役でした。

彼女のヌードは女性的美というより美少年の
ヌードみたいな印象ですね。
Posted by ふぇでり子 at 2009年05月30日 23:51
すみません、ふぇでり子さんのコメント後で記事を書き足してしまいました。
よかったらそこだけ読んでください。

そうなんです、ナスターシャは美女じゃなくてここでは美少年なんですよー。
そこがミソです!!!

『テス』観てない(笑)そうですか。困った人ですね、ナスターシャ。
マルコムはやっぱり素敵でした。あの眼。なんていうのか。
園長とできながらも兄ともできちゃう、というような展開であって欲しいのですがねー。
Posted by フェイユイ at 2009年05月31日 00:58
うふふーそうなのですよ、もしベンが演じるとしたらポール役ではなくアイリーナ。

園長が女性なら未だ未経験なのを彼女に悟られたくなくて悶々とはぢらうベンが楽しめそうだし、男性ならあちらもこちらも男まみれでハッテン場な楽しみがあるしぃ。
お兄さん役はもいっちょ共演ということでダニエル・クレイグ(笑)
監督はこのB級脚本を思い切りアートに昇華させる能力を持った人。でないとベンが
出演断るだろうから。クレイグもだ(笑)

勝手に妄想展開してるとニューオリンズの雰囲気とかベンに良い感じでフィットしそうで
本当に観たくなっちゃったです!

実は私、昔一時期だけナスターシャのファンでした。
女優として、もしくは女性としてはあまり好きではないんです。何故ファンだったかというとある種理想の美少年的なものを彼女に感じていたんだと思いますね。
Posted by ふぇでり子 at 2009年05月31日 22:44
お兄さんがダニエルなんて悶絶しそうです(本気になる私)
ンで、ダニエルが「ずっとお前を探していた。他の人間と結ばれることはできないのだ」と言ってベンに迫るわけですね(笑)

この映画自体は物足りなかったのですが設定はとても意味深ですからベンに是非ともやって欲しいですねー。あくまでもいいのは設定だけで内容はアートに深くやってもらわないと駄目ですけど!!

どこまでも妄想してしまう話ですね!!
ダニエル兄さんもベンも脱ぎまくりですし(^^ゞ
ラストではベンがベッドに縛り付けられてしまいますし〜。どうしましょうか(笑)
誰か作ってくれ〜。
Posted by フェイユイ at 2009年06月01日 00:20
マルカムがやったみたいにベルト引っこ抜いて鞭みたいにしてアイリーナベンを脅かすのですね。

じゃあ生かすのは設定だけだけど、ベンを自宅に連れて来た晩、昔の写真を見ている彼のうなじに唇を寄せるダニエルさんとか薄物(プッ)の寝巻で眠るベンの寝台に飛び乗り
寝顔を見つめるダニエルとかはそのまんま演ってもらいたいな(笑)

夜の森で全裸でウサギ食らうベンもいいな!
このキャストで思い浮かべるとこのB級作品も捨てがたい名場面がある気がしてきた(笑)

ともに演技派で脱ぎっぷりOK、クレイグ起用で集客力もgetです誰か作って〜。
Posted by ふぇでり子 at 2009年06月01日 23:59
ほんとだ(笑)
二人が演じてくれるならそのままでもいいですねー。

後は園長さんをだれが演じてくれるかですね。
わくわくします。
Posted by フェイユイ at 2009年06月02日 00:29
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