映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年09月22日

『オーメン』リチャード・ドナー

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The Omen

『エクソシスト』『サスぺリア』と並ぶ三大ホラーの一つ。と言う説明は違うかな。私としてはそういう認識なのだが。

この映画の一番の成功は主役にグレゴリー・ペックという破格な名優を置いたところだろう。物語的にはなんだかぶつぶつ言ってるだけの作品のようにも見えるのだがとにかくグレゴリーの存在感だけで全部見せてしまうのである。2番目はダミアンくんの顔がとても可愛くてしかも怖いと感じさせてくれるところ。殆どのシーンはグレゴリーが占めていてダミアンが小出しに出てくるのもうまいし、ほんの小さな少年にしているので台詞があまりないのも効果的なんだろう。
とにかくこの映画の真似というかリスペクトして作られた作品は五万とあるだろう。小さな子供が実は悪魔で次々と殺人を招いていく(特別彼が手を下さなくても「引き起こした」ということでいい)というのは猟奇的且つ原因不明の殺人事件になるのだからどうにでもやれる。
しかも元々はキリスト教からの引用なので同じキリスト教徒は思い切り怖いし、違う宗教の者は興味本位で観ていられる。

などとばかり書いてるとまた腐してばかりと言われそうだが、実に面白いことは確かなのである。
乳母の首吊り、神父の串刺し、吹き抜けになった2階の手すりのそばで母親が乗っているテーブルに思い切り当たる三輪車に乗ったダミアン、病院の上の階から飛び落ちてしまう母親(なんとお母さんは2回も落とされてしまう)カメラマンの首がガラスでざっくり、など殺人シーンのどれもがとても印象的なのだ。
そしてグレゴリーが演じていることもあって全体の雰囲気がとても重厚で格調高い。
妻を愛する夫の心遣いから死んだ実の子の代わりに同日に生まれた赤ん坊を我が子と偽ったということが恐ろしい物語の始まりとなる。妻への愛情とは言え、彼女を騙してしまうのである。
『オーメン』という言葉の響きも悪魔の数字「666」というキーワードもぞっとする効果を生み出してくれる。
それにしても(ああまた笑い話になってしまうが)観てるとほんとに怖くて愉快でしょうがない。何もかもパロディに置き換えて観てしまう(観てしまえる)のだ。
黒犬がじっとこちらを見てる!ってのも「怖!」でおかしいし、「666」なんてほんといじめられっ子が書かれたりしてたし(酷いよな)新しい乳母さんが悪魔の子ダミアンに仕えるのも受ける。
しかしこういう物語って見方を変えればほんとに頭のおかしくなった大人たちが子供を虐待しているとしか見えないわけでその違いをどう理解するか、っていうか映画だから信じてるけど「この子は悪魔だ」って言って殺そうとしている親がいたら絶対そいつが異常者だもんね。一体どうやって見分ける?
政治界に悪魔は現れる、っていうのも意味深で。

この映画のおかげでいまだに「666」にまつわる恐怖は忘れられていないのではないだろうか。
恐怖というのは心に深く刻まれるものなのである。

監督:リチャード・ドナー 出演:グレゴリー・ペック リー・レミック デビッド・ワーナー ハーヴェイ・スティーブンス ビリー・ホワイトロー レオ・マッカーン パトリック・トラウトン
1976年アメリカ


ラベル:ホラー 宗教 家族
posted by フェイユイ at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昔見たのですが内容忘れてしまいました〜^^;大ヒットでしたよね!あのガラス板の恐さが一番キョーレツです^^;;
しかし私、悪魔の数字という“6”が自分にとり☆最大のラッキーナンバーなのですよ。そう確信してます。
Posted by フラン at 2009年09月22日 22:32
ラッキーナンバー!そういうのいいですねえ。自分は何がラッキーナンバーなのか全然判りません^^;

やっぱりこの作品は名作のひとつですねー。ちょっとおかしくも思いますがでも惹きつけられます。
Posted by フェイユイ at 2009年09月22日 23:55
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