映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2009年09月25日

『歌え!フィッシャーマン』クヌート・エリーク・イエンセン

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Heftig og Begeistret/Cool & Crazy

北国ノルウェーの最北の小さな町。男声合唱団「ストランドボーイズ」ボーイとはいえ何しろ最高齢が96歳、そして弟87歳も含めてかなり高年齢の男声合唱団のドキュメンタリー映画。

男女によって聞き心地というのはやはり違うものなのだろうか。男声合唱団というのは深みのある落ち着いた低音が女性の耳にはとても心地よいのである。
人口も少なく漁業とその加工工場がひとつだけあるという小さな町に住む彼らは口々に住んでいる町を褒め称え他の土地には行きたくないと言う。だってね、自然豊かでのんびりしてて建っている家もみんな北欧の可愛らしいデザインで内装も決して豪華じゃないけどみんなこじんまりとしてきれいなの。まあ、若い時はちょっとつまんないだろうけどこんな可愛い家ばっかりならいいよなあ、なんてよそ者は思ってしまう。
だがしかし。美しい自然はまた恐ろしい自然でもあって高齢のお爺ちゃんたち合唱団をわざわざ外に立たせて歌わせると、髪も目も鼻水もみんな凍っちゃって、うわ死んでしまうんじゃないかと心配になる。いやあ地元住民だから大丈夫。なのか。
吹きすさぶ雪風を観ているとさすがに怖気づいてしまうが。

本ドキュメンタリー。ボーイズの各個人にインタビューし合間合間に歌を歌う。
お爺ちゃんが殆どだが皆口をそろえるのは女性が大好きで若いころは鳴らしたもんだという自慢話。いまも軽く遊ぶんだ、というつわものである。
歌が大好きで、若い時は外国人を見ると歌を歌い、認められたら世界のスターになれるんじゃないかと期待した人、都会へ出てエンジニアになりたかったが目の病気で最初の文字と最後の文字を逆に読んでしまうという人、ずっと愛じ合っている女性がいるが実は結婚していない人、妻との間に子供が二人、別の女性との間に一人と言う人、共産主義者でロシア(というのかソ連というべきか)信奉者、など色々な男性たち。
元クスリ中毒だった人、色んな楽器を演奏するのが好きと言う人、三つ子の孫がいる人。
年齢は高年齢から中年くらいまでとかなり幅はあるのだがみんな仲良しで思いやりを持っている。
ただロシアに合旅行した時だけはロシアびいきの男性に他の者たちがこんな町は嫌だとか口喧嘩になってしまったが。
まあそんな争い事がありつつも年取ったボーイズたちは冬の寒さにも負けず歌い続ける。

わくわくするような展開があるわけでもない。歌が大好きで小さな北の町を心から愛してる彼らを淡々と写し撮っていく。
歌声が凍りつく冬空の下でも高らかに響き渡るのだった。

監督:クヌート・エリーク・イエンセン 出演:ベルレヴォーグ男声合唱団
2001年ノルウェー


posted by フェイユイ at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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