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2009年12月25日

『刑事コロンボ 完全版 Vol.9』「毒のある花」

今回は出演陣が豪華。犯人の化粧品会社女性社長ビベカ・スコットにヴェラ・マイルズ(『サイコ』でジャネット・リーの妹)被害者の若い研究員にマーティン・シーン、ライバル会社の社長はなんとヴィンセント・プライスという顔ぶれで一気に勢ぞろい、という感じである。
特にマーティン・シーンはチョイ役なのだが女性社長の元ツバメであり野望に燃える若者、という設定で確かにハンサムという形容がぴったりであった。

且つ本作は化粧品会社が舞台であり、「一塗りするとしわがなくなり、その効果が一日保てる」という魔法のクリームがアイテムになっているだけにドラマ観賞の女性陣はただならぬ思い入れで観てしまうかもしれない。ほんとにこんな凄いクリームがあったら化粧品業界を我が物にできるやね。
コロンボの奥さんも愛用の化粧品会社は経営難でしかもライバル会社との熾烈な争いの中にある。美人で評判の女性社長は若い男性をとっかえひっかえ恋人にするのがお好きなのだが、かつてはそういう立場だった化粧品開発部の研究員カールは会社の開発とは別にこっそりとしわ取りクリームを作り上げていた。それを知った女性社長は彼に成分を聞き出そうとするが反抗され逆上し、傍にあった顕微鏡で彼の頭を殴打、死亡させてしまった。

今回は計画的犯行ではなく突発的な殺害なのだが、物語の面白いのと出演者のうまさと何と言っても女性社長の美貌に見惚れてしまうのだなあ。
そして事件にもう一つの事柄が絡んでくるのが面白い。それが『毒のある花』なのであるが事件現場に行ったコロンボはどうにも手が痒くなって困り医者である弟に聞くとその原因が「毒蔦=ポイズンアイビー」であることは判ったのだが、それは近所にはない植物でかぶれるはずがないという。女性社長ビベカも数日手が痒くてたまらず赤く腫れたので手袋を着けていた。彼女はコロンボの話からカールが開発したあのクリームを手につけた時からだ、と気づく。クリームはしわはとるが湿疹ができ痒みに襲われる代物だったのだ。そこへ警察が社長の部屋を捜索に訪れる。ビベカは惜しみもなくクリームの瓶を海へと投げ捨てるのだった。
いくらしわがとれてもかぶれるんじゃねー、とがっかりしてたら、コロンボがビベカに言う。
「あの痒みは顕微鏡のせいですよ。あなたも殺害の時触ったし、私もつい割れたスライドの破片を触ったんです」
なんと、カールは化粧品以外にも研究をしておりちょうど顕微鏡に「毒蔦=ポイズンアイビー」をはめ込んで見ていたのだ。その化学式が黒板に残されラテン語でToxicodendron radicansと書かれていたのだ。参ったねえ。そりゃ判んない。
つまり!ビベカが惜しげもなく捨てたクリームは「痒くなる失敗作」ではなかったのだ!ああ!
しかしどーせ彼女は殺人犯しかも二人の、となりもう成功は望めないだろう。
最後はあっさりとあきらめ警察官と伴って去って行った姿はさすが化粧品の女王の貫録であった。

女性観客はああ、とため息をもらしたろうな。あのクリームがあったらば。

今回はポイズンアイビーにウルシオールという成分がある、というのとその言葉が無論日本語の漆から来てるっていうのがへええということだった。痒そうだったなあ。
コロンボが顕微鏡を見た時何か忘れている、というのが義弟から見せられたお土産のスライドから顕微鏡のスライドを連想した、というのも面白い。私はあれをスライドっていうの忘れてた。何故かプレパラートは覚えてるんだけど。
ビベカのようになりたいという若い女性がファニーな顔立ちなのもなんとなくいい感じで。
しっかしアメリカ人の化粧品だとか美容だとかの産業ってこれどころではない陰謀野望が渦巻いている気がする。ドラマ・映画の題材として凄く面白そうだけどあんまり暴いても困るかな。
現場に残された落書きが鉛筆ではなく眉墨だから犯人は女性だという推理。
美人社長の化粧・髪型・ファッション楽しい。

何も計画的犯行でなくともこういう面白い作品もできる。美人が犯人だとコロンボもより活動的みたいだ。くすくす。

監督:ヤノット・シュワルツ 脚本:ジャクソン・ギリス(先日のは酷かったがやはりギリスさんのは面白いんだよね) 出演:ピーター・フォーク 


posted by フェイユイ at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 刑事コロンボ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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