映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2010年01月07日

『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』ミン・ギュドン

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またもや物凄く久しぶりの韓国映画。しかし堪能させていただきました。

とはいえこれ、原作を読まずに観た人ですんなり世界に入っていける人って凄い感覚の人になるのではないだろうか。
私はやっと最近になってよしながふみ氏の漫画を読んだという人間なのだが『大奥』にしろ本作原作にしろ確かに素晴らしい感性の持ち主で只者ではない知性の方だと思うのだが本音を言うと惚れ込む、というまでにはいかなかった。やっぱ私はどうしてもこういうクールな知性派ではなく泥臭い肉体派なんだろうか。
それでもその上手さは現在マンガ家の中で卓越したものであると認識させられた。
さて本作原作が日本のTVドラマになったという話は聞いたがどうやら最も肝心要の「パティシエが魔性のゲイである」という要素は抜きとられてしまったのだとも聞いた。はあ?それではこのマンガを映像化する意味があったんだろうか、などと今更言ってもしかたないのだが、もし自分が愛する作品がそのようなことになったら怒髪天を突きそうだ。せめてそんなドラマを観ずにすんだことに感謝したい。
それで本作だが、さすが韓国映画、と讃えてもいいだろう。原作が日本のものであるにも関わらず日本の映像作家は一体どうしてそんな逃げ腰なのか考えたくもないが、本作では半歩も下がらずに勝負してくれたと感じるのである。
しかも例によって美男揃いの長身揃いでこの辺は日本では難しいのかもしれない。大体マンガがすらりとし過ぎなんだけどね。

韓国映画からすっかり遠ざかっていたので俳優さんたちもあんまりよく判らなくなってしまってる。ハンサムが多いっていうのだけは頷ける。好きな顔が多いのでうれしい。
本作で筆頭にあげたいのはやはりソヌ(小野裕介)を演じたキム・ジェウクだよね。長身なんだけど綺麗な女の人みたいなほっそり型美人ですなあ。彼の特徴である「一見さほどの美形でもないのに何故か魔性を持つ」というのがぴったりだ。韓国のゲイだったらこういう細身よりマッチョ的な男性の方が合ってる気もするのだが原作が日本の女性作家によるマンガだからその辺はいた仕方ない。私的にも細身ゲイはさほど萌えないのだがまあ仕方ない。というかそういうことはここでは問題じゃなくてキム・ジェウクは文句なしに可愛くてチャーミングで素敵だった。
確かに一見「え?」なのに惚れてしまうのかもしんないぞ。フランス男ともジニョクとの関係も凄く自然に感じさせてくれる魅力を持っている。
主人公ジニョク(橘圭一郎)を演じるチュ・ジフンは何やら実生活で問題がある人物のようだがまったくマンガ並みの長身ハンサムだ。且つコミカルな演技が素晴らしくよくて勿体ない。芸に身を捧げて欲しいものです。
そんでもって私が一番惹かれるのがチェ・ジホ演じるスヨン(小早川千影)である。大男で何をやっても駄目な奴なんだけど「若」であるジニョクと「魔性のゲイ」であるソヌにひたすら仕えるというケナゲな男。原作ではもっとごちゃごちゃした話があったがここでは女っ気なしで一番ゲイっぽい(笑)
ユ・アインのキボム(神田エイジ)は原作の時からして私はよく判らない存在なのだが(すまん)こういう可愛いマスコットキャラは必要だからいるのかもしれない(違うか?)
甘いものが苦手なのにケーキ屋のオーナーになるジニョク。その理由は彼が幼い時に体験し、何故か消えてしまった恐ろしい記憶を呼び出し彼を苦しめた憎い犯人をつきとめることにあるのだが。
原作マンガが私はとても読み難くくて本当にもう理解きできないんじゃないかと思うくらい読み難かった。なんなんだろう。この感性がうまく馴染めなくてするりと入っていけないのだ。かといって嫌悪とかいうほど反発するのではないがはっきり違う世界の人なのである。
映画になるとわりと(原作を読んでいたせいもあるが)入り込めてほっとしたがイメージする韓国映画にありがちな怒涛の感動を描かずこんなにあっさりしていいものかと思ってしまった。というかこういう方向へ変わろうとしているんだろうか。この監督さんだけなんだろうか。

ゲイ、という題材を原作から誤魔化すことなく、しかもマンガチックに楽しい映画作品に仕上げて出演者は粒ぞろい。原作に出てた女性たちがどっと削られている(笑)私としては非常に満足な映画『アンティーク』であった。

忘れていた。本作の楽しみの一つはそりゃ美味しそうなケーキ達だろう。なのにわたしときたらジニョクのようなトラウマがあるわけでもないのにケーキを見てしゃーわせになるような可愛い女の子ではない。塩辛いせんべいをばりばり食べるような輩である。甘いもんならどっちかつーと栗の入ったまんじゅうがいい。おはぎとか。せっかく繊細で上品なフランス菓子が並んでるのに無感動な人間が観てるのは申し訳なかった。パン屋さんだとかなりよだれものなんだけど。チーズパンとかレーズンパンとか。すまぬ。
 
監督:ミン・ギュドン 出演:チュ・ジフン キム・ジェウク ユ・アイン チェ・ジホ アンディ・ジレ キム・チャンワン
2008年韓国


ラベル:犯罪 同性愛
posted by フェイユイ at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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