

NA BEZYMYANNOY VYSOTE/ON AN UNNAMED HILL
アレクセイ・チャドフ歴訪の旅。今回は今までになく軽薄なアレクセイが見どころ。どうしても『チェチェン・ウォー』のイメージが強烈なので殆ど別人のようだ。戦争ものなので外見は同じく坊主頭で可愛らしいのだが。思うにアレクセイとしても同じ役続きじゃつまらないのでがらりと違う役を演じたのだろうな。惚れた欲目だが、と言っても結構上手い、と思う。
そして彼とバランスを取るようにクールにかっこいいのが女性スナイパー・オリガ。ほんとに素敵。かっこいい。今回は彼女にぞっこんになってしまった。
本作がTVドラマなのか、ややストーリーが散漫なのだが、もっと彼女を観ていたい気にさせる。クールな女スナイパーと軽薄な若い二等兵くんの関係、なんていうのも結構いいもんだ。
しかしこの戦争ものの雰囲気って日本のアニメ的に思えるのはどういうわけなんだろうか。年寄りが多く出てくるのだけは違うが(日本の戦争アニメって本当に子供しか出てこない。のでつまんないのだ)なんだか画面に漂う雰囲気が非常に似ている。ってことは両方ともなんか嘘っぽくて軽々しい、ということになるのかもしれない。
第二次世界大戦中に女性のスナイパーというのは現実にいるのだろうかと調べたら実在するのだね。知らなんだ。しかもちゃんとロシア軍にいた。
彼女が本作のオリガのモデルなのかもしれないが、やや骨太な顔立ちでしかも美人であり無口で無表情な冷たさがたまらない魅力である。
もう一人マリューチン中尉という男性も男前として登場。
アレクセイ演じるコーリャ・マラホフは道化的な役割で物語を導いていく。コザックダンスも披露してくれる。
物語が上手くまとまらない跳びとびの感があるのだが、そういうのもなんかアニメっぽいのだよね。
しかしまあ私はそういう感覚は嫌いではないのでこの奇妙なブチブチ感も含め、アニメっぽいキャラクターもまた楽しく観ていっている途中である。
監督:ヴァチェスラフ・ニキフォロフ 出演:ヴィクトリア・トルストガノヴァ アレクセイ・チャドフ ニコライ・シンドヤーキン アレクセイ・ヤグリッチ
2004年ロシア
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