映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2006年11月25日

「トンマッコルへようこそ」パク・クァンヒョン

トンマッコル.jpgトンマッコル2.jpg

大変よくできた作品である。争いを笑いに変え、仲良くすることこそが大切だというシンプルなテーマを力強く訴えている映画だと思う。
韓国映画の特徴を生かした銃撃戦の壮絶さで戦争の悲惨さを表現し(相変わらず過激)また緊張感の中でおかしさを出していくのもまったく巧いものだと思う。私もすっかり笑い、そして涙も浮かべた。

ただしテレビで観た予告編から来るイメージがそのまま映画で表現されていて、敵対する南北朝鮮の兵士が桃源郷といえる「トンマッコル」という村で次第に心を開き兄弟と呼び合う関係になるという展開は予定調和そのままで最期の夢のような時間、少女が若い兵士の耳に花を飾るところまでこうであって欲しいという願いがそのまんま描かれ私としてはあんまり上手すぎるのかな、と言う気持ちになってしまった。

観る前に、新聞の社説に「トンマッコルへようこそ」は宮崎駿のアニメが取り入れられている、と書かれているのを読んで余計な情報を仕入れてしまった。
そう思って観たからそう見えるのか知らずに観ても感じたか、判断はできないが、平和なトンマッコルびとを表現する場面は宮崎駿そのまんまに感じてしまい閉口した。
私はほぼ旧石器時代的アニメおたくの類なので古くからのテレビアニメーターである宮崎駿の作品は自然と観ていた。テレビから抜け出し、劇場用アニメの製作者に変化されてからも観てきた。そしていつも凄く嫌になるのだ(おかしいといわれるだろうが義務的に観てしまうのだ。嫌いな理由は長くなるが、簡単に言うと登場人物や物語が自分の好みでないから。彼の考え方にも疑問を持っている)嫌な人のことは書きたくないから今まで書かずにいたのにここで書かざるを得なくなった。
きっと好きな人はこの映画を観ても逆にあまり感じないのかもしれない。だが宮崎アニメに対して嫌悪感を感じる者が観るとこれはきつい。出演者が皆アニメに見えてくるのだ。これでは純粋に映画を楽しめない。
影響を受けるのはしょうがないとしても演出技法がここまで宮崎アニメそのままでは辛い。
とは言え世界には宮崎ファンが凄く多くいるので私とは逆にそういった部分が心地よいのかもしれない。そういった意味でもこの映画は巧く出来ているのだ。(私だけがさぶイボを作ったからと言って大した損害にはなるまい)

もともとシン・ハギュンが観たかったのだ。彼は宮崎アニメには見えなかった。期待通り、それ以上のステキさだった。あのちょっといっちゃってる目つきがたまらなく好きなんです。

しかし本当に巧くできている映画である。立派なテーマ、笑わせる技術、迫力ある戦闘シーン、どれをとっても上手だね。

全然話は違うが(というか真逆だが)手塚治虫の「グリンゴ」を思い出していた。こちらの話なら大好きだ。どうなるのか知りたいです。

監督:パク・クァンヒョン 出演:シン・ハギュン 、チョン・ジェヨン 、カン・ヘジョン 、イム・ハリョン 、ソ・ジェギョン 、スティーヴ・テシュラー
2005年韓国


ラベル:平和
posted by フェイユイ at 16:19| Comment(4) | TrackBack(1) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フェイユイさま、こんにちは。TB送らせていただきました。
シン・ハギュンがいい、に一票!
しかし、そんなこと社説に書く新聞があるのですね。好意的な記事だったのでしょうか?気になります。
ちなみに私も「そのまんま」だと思いました。自宅に帰って『千と千尋』観てしまいました。
Posted by 真紅 at 2006年11月26日 05:25
真紅さん、いつもありがとうございます。
シン・ハギュン大好きです。

この社説は読売新聞でしたが、もう手元にないのでどんな内容だったか教えられなくてごめんなさい(探したけどもう処分した後でした)
この映画のことだけを書いてたものではなくて途中で急にこの話題になったのでつい読んでしまったのです。
好意的な文章であったと思います(記憶力のなさが露呈・・・恥)かなり褒めていたのではないでしょうか。
Posted by フェイユイ at 2006年11月26日 20:27
こんにちは!
シン・ハギュンがサイコー!に同じく1票!
この映画、昨年、韓国で見たときは「宮崎アニメ」のこと、まったく思い浮かばなかったんですが、言われてみれば…、ですね。
ま、宮崎アニメほとんど見てないので、思い浮かばないのもあたりまえですけど…^^;
Posted by bossa at 2006年11月28日 14:59
こんにちは、 bossaさん。
映画を観てて他の映画と似てるのを感じてむしろうれしくなることもあります(両方の映画が好きな場合ですね)
今回はその逆だったわけです。でもこれは自分だけが感じる抵抗感なので他の人は違うわけですよねー。
私もまったく思い浮かばないほうがよかったと思います。
ただ監督さん自身が「影響を受けて作った」と言われてるみたいなのでアニメを見てる者たちには多分感じてしまうんでしょうね(私も含めて)
Posted by フェイユイ at 2006年11月28日 16:33
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

ファンタジーでくるんだ反戦映画〜『トンマッコルへようこそ』
Excerpt:  2005年韓国で公開され、その年の興行収入第一位を記録した大ヒット作。一年 以上公開を楽しみに待っていた本作を、ようやく鑑賞することができた。日本では 「ノー・スター映画」などと紹介されてい..
Weblog: 真紅のthinkingdays
Tracked: 2006-11-26 05:20
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。