映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2006年12月27日

「同級生」サイモン・ショア

同級生b.jpg同級生k.jpg

普段まったく観ないタイプの映画でした。いかに自分か隠微な世界ばかり追いかけているか思い知らされましたね。
主人公の少年も恋の相手である同級生の少年も好みの範疇外なのですがしかしそれゆえ冷静にも観ることができました。観始めた時は「同性愛」という題材なだけであまりにも普通の話のような気がしましたが、段々と面白く感じていきました。

何と言っても一番感心するのはやせっぽちの主人公くんが悩みながらも「自分に嘘はつけない」とゲイである事を隠したくない、皆に言って認めてもらいたい、両親にもありのままの自分を愛して欲しいと願い続け負けない強い意志を持っていることです。
その彼と対照的に位置づけられるのが学園のヒーロー的存在でもあるジョン。大柄でスポーツマン。自分がゲイであることを人に知られるのが怖ろしく、そのくせスティーブンに欲望を持ち続けている。愛してるとかいっても単にセックスの処理をして欲しいだけなんでしょ。最後スティーブンがまだ言いすがるジョンに別れを告げた時はほっとしたよまったく。
だがしかし相手が男だというだけでこういう性向の男は異性愛・同性愛に限らずいるもんだ。
まあ、これからもっといい男見つけてください、スティーブン。も少し太ってね。

しかし公衆トイレがゲイのたまり場というのはいつもどこでも変わらないのですね。
主人公が少年ということでどうしても台湾ドラマ「ニエズ」を思い出してしまうがあちらはどうしたってとても学園内でカミングアウトできるような状態ではないし、物凄く悩んだ末とは言えこういう行動が取れるもしくはその事を考えられるというだけでも時代は(場所も違うけど)変わったのでしょう。
イギリスなんてオスカー・ワイルドみたいなゲイであると投獄されるようなイメージがずっとあったんだけど(すみません、時代錯誤で)最近は某歌手の方々も次々ゲイであることを公開されたりしてびっくりしてるような私です。ゲイの政治家。ゲイの結婚などヨーロッパは随分変わっていってるように思えます。実際がどうなのかはそこにいないとわかんないんでしょうがそれでも少し前とは違って来てるようですね。

映画と離れてしまいましたが、そういうことを考えながら観た映画でした。一番いいキャラクターはリンダですね。彼女にもかっこいい大人になって欲しいものです。

スティーブンにやたら絡んでいじめるケヴィン。実は彼も気づいてないだけのゲイかも。ジョンと仲良くなりたいためにスティーブンに嫉妬したとしか思えません。数年後には仲間入りしてるかもね。

監督:サイモン・ショア 出演:ベン・シルヴァーストン、ブラッド・ゴートン、シャーロット・ブリテン
1998年イギリス


posted by フェイユイ at 23:40| Comment(3) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私が結婚〜出産〜子育に追われていた1990年代半ばからの10年間。その間の“ゲイ環境”の変化の兆しがどこら辺りであったのかがよく解る作品だと思いました。私は2005年頃に社会復帰(笑)というか映画を鑑賞できる状態に戻ったのですが、その時何かすでに“ゲイ話題はアタリマエに近く”なっていて10年間がすっぽ抜けている自分としてはおおいに驚いていた訳です。
『同級生』はイギリスの作品。解説をみると実在のゲイの男の子の体験もとり入れているしその時代の高校生の意見・感覚も反映させたそう。・・カミングアウトに到るまでのゲイの子の痛みそして勇気。それを受ける回りの人々の反応。驚き。そして新たな道。主人公だけでなく家族や友、そして社会へと拡がっていく自己改革の波。そんなテーマを青春の真っ只中にある子供達の瑞々しい感性が綴っていく・・とてもとても感動しましたし、現代当たり前のように見聞きしている事柄(勿論現代でも何も乗り越えていない人々や社会は沢山存在している☆)も、こんなに大変な過程に基づいているという事実をとても解り易く説明してくれた作品でした。
役者は全部良いのですが、主人公の透明感はキリアン・マーフィに似ている。容貌もそっくりで可愛い^^。
ジョンがスティーブンの部屋のベッドに腰掛け自分のゲイ要素を自覚するに到った経緯を話すシーンは感動的でした。ゲイの人の本当の気持ち・・それもある日突然気付いてしまった人の。誰にでも起ジョンの態度というものもしごく当然のことと思えた。誰でもがスティーブンのように強いわけではないのだもの。
女の子達みんな良かった。特にリンダは最高。大人です。彼女の行動は胸がすきっとするねえ。フェイユイさんの「ケヴィンはゲイに違いない」との考察、彗眼と思いました(笑)
とにかく優れた青春ストーリーでした。みられて本当によかったです!!
Posted by フラン at 2008年03月01日 14:47
すいません・間違いが。
下から6行め《誰にでも起ジョンの態度・・》の部分は《誰にでも起こり得ますよね。ジョンの態度・・》に、訂正です。^^;
Posted by フラン at 2008年03月01日 14:52
私もまったくフランさんと同じ感覚です(笑)忙しさで映画や他の情報から一時期離れていたら、世界は変わっていた!
投獄どころかヨーロッパは随分変わってしまってるんですよね。
ゲイの政治家、ゲイの結婚、昔みたいに差別を怖れてひた隠しにする、というのではなくなっていました。
アメリカともちょっと違う感覚なのでしょうね。

ゲイの映画に出てくる女性って性格がかっこいい人が多いように思えるのですが、気のせいでしょうか(笑)

フランさんはやさしいですよね。私はジョンに対して頭にきたんですが、まだ若いから仕方ないってとこもあるんですよね。ケヴィンもまたしかりです。
Posted by フェイユイ at 2008年03月01日 17:52
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