映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年02月05日

「トゥルー・クライム」クリント・イーストウッド

トゥルー・クライム.jpg

この映画について立派な感想は書けそうにないなあ。多分多くの人が思うことと殆ど同じだと思う。
まずは主人公がイーストウッドじゃなければよかったのに、ということ。
どうひいき目に見てもご老体のクリントが二十歳になるかならないかの女性に声をかけているのは「頑張ってるね」って言うより、無理!としか言いようがない。そこだけに焦点をあてた老年と少女の恋物語、っていうならわかるけど話の中で軽く出てこられると却って引っかかってしまうよ。女性の方は「お爺ちゃん」としか思ってないよね。
クリント本人はどうも本気でモテてると思い込んでるみたいなのが謎。

ま、そこにひっかかる映画じゃないんだけど、無実の罪の男が死刑執行まであと半日!なんていう恐ろしいデッドラインがあってスーパーヒーローであるクリントが猛然と事件解決に取り組むわけですよ。
しかも死刑囚は黒人でクリントは他の白人と違って黒人を差別しないよー的な態度なんですがこういう人の生命を弄ぶゲームのような映画の生贄に黒人を使ってるんだからそれが差別的だと思ってしまう。

死刑囚である黒人青年は(妻子あり)知的で容姿端麗でいかにも犯人じゃない感じ、一方の嘘の証言をする白人はいかにも下品で卑屈な様子で判りやすい。
死刑になる夫を思って泣く妻子の姿は思わずもらい泣きしそうだし、クリントの勤める会社の上司ジェームズ・ウッズとの掛け合いもおかしいし、解ってはいても後半のスリリングな展開ははらはらするけどはらはらした自分が嫌になってしまう。
いかにも人種問題に取り組んでいるかのように見せてしかも適当に面白く感じさせてしまうというハリウッド映画の悪しき見本みたいな映画。しかもクリントは離婚されて悲劇のヒーローみたいだけど結局性懲りもなく若い女の子を口説いてるわけで昔の女たらし的ヒーローを演じているつもりなのだろうけど老いた顔は悲しく見えるだけ。
ハッピーエンドが余計に心を暗くする。

最後にチョイとトイ・ストアにルーシー・リューが出ていました。

ところでちょっと引っかかったのが死刑囚の娘が描いた絵なんだけど、「天国の草原」(だったかな)みたいなイメージで描いたらしい。
青い空と緑の草原のみの絵。普通、小さな女の子が絵を描くと必ずそこには自分かパパやママもしくは誰かの姿(例えばここでは神様とか天使)を描くと思う。
自分が一番大きくこちら向きに立ってるっていうのが子供の絵だ。その周りに好きな花やパパ・ママがいたりする。
草原だけしか描かないなんて。そこが却ってちょっと怖かったんだけど。つまりこの子はそこまで空虚な心でいるのか。心象風景に誰もいないなんて悲しすぎ。それとも単に映画のスタッフが何にも考えず絵を用意しちゃったのか。
最後まで何の説明もなし。子供の描く絵は凄く重要なポイントだと思うし映画の中で心を説明する鍵になるんだけど。

監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド、イサイア・ワシントン、 リサ・ゲイ・ハミルトン 、ジェームズ・ウッズ 、デニス・レアリー
1998年アメリカ


ラベル:犯罪
posted by フェイユイ at 20:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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