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2007年02月09日

「推定無罪」アラン・J・パクラ

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いつもの事なんですがネタバレですので。

最近ちょっと法廷モノなんかを観たいと思い立ち、ちょこちょこ探してみたのだが思ったより本格的なものは少ないようである。まずはいまだに「十二人の怒れる男」(日本語って複数形にしないんだなあ)だとか「アラバマ物語」が筆頭に出てくるようだ(勿論この二つは面白い)後は「評決」とか「告発の行方」とか。こればかりはあまり昔のより今のものを観たい、という気持ちがわくのだが。
先日観た「トゥルー・クライム」も法廷モノのジャンルに入っていたものだが、今となっては謎である。

でこの「推定無罪」だがハリソン・フォード主演ということでそれなりに期待した。
音楽はジョン・ウィリアムスなのだが殆ど派手な音はなしに静かで重い空気のまま物語は進行していったように思える。
ハリソンが疑惑をもたれるまでがやや冗漫でありここで観る気持ちが失せてしまいそうだ。だが映画としては最後のどんでん返しをうたい文句にしているわけで最初で飽きられては意味がない。
当たり前なんだが法廷モノというのは必ず嫌な話になるわけだ。無実の者が疑いをかけられ有罪の者がしらばくれる。しかもこの映画で行われた殺害動機が不倫と嫉妬であり、延々とその描写が続くので(そういうのが好きな人はいいが)退屈してしまう。大体判るので飛ばして欲しくなるのだ。しかも幼児虐待がおまけにつく。
こうしてみるとマット・デイモンの「レインメーカー」はなかなか面白い法廷劇だったと改めて思う。アレは本筋の裁判が保険問題であったので私としては興味も持てた。まあ、アレも余計なおまけがついてはいたが。

この映画で思い出したのが最近報道で知った「女性暴行事件冤罪で2年以上の服役を終えた後、真犯人がわかった」という事件。
拷問のような取調べで自白してしまったという。映画「それでもボクはやってない」は未見だが逮捕されてしまうとどうやっても有罪にされてしまうという恐ろしい映画のようなのだが本作は容疑者が検察官である。
一般人と違い突然の容疑に反発するといっても内部の人間である。仲間達による取引や証拠隠滅といった手段で無罪となる。裁判長も「証拠の品がないため」と言っていた。
だがこれは一般人にはできない所業ではないか。ということは裏返せば一般人だったら有罪だったんだ。困る。

ちょっと気になったのは、犯人がレイプ犯の仕業に見せかけるために様々なことを仕組む。その一つに被害者の首や足を繩でしばりSM的に特異な格好をさせていた、というのだ。
繩でモノを縛るのはかなり難しいものだ。力も要る。
チョウチョ結びも巧くできず立て結びになったり新聞も巧く縛れないというのはよくあることだ。
そういうSM嗜好者の繩結びを見てきたプロなら力のない素人の女がダンナの口説明のみでいきなり人を縛ったなどはすぐ見破りそうである(実際やったんだろうか?つまり奥さんがハリソン・フォードを縛らないといけないんですがね、しかも何回も練習して)
少なくとも女がやったか男の仕業かすぐに判ってしまうはずだ。

そして被害者である美人検事補。「自分の欲だけで次々と男を食い物にして」的に酷い言われようだが、そういっている男連中も美女と暫しいい思いをしたんだから何言ってんだか、である。
ハリソンにしたって彼女の方はすぐ見切りをつけてさっと別れようとしてるのにねちねちとつきまといその上奥さんが嫉妬で殺しにいくんだから美女も大変だ。
また黒人や日系人に対する横暴な態度も見える映画で女性及び人種差別が深く、白人男性の横柄さが非常に感じられる映画でもあった。それがリアルかもしれないが、多分作ってる側はそう思ってないはずだ。

監督:アラン・J・パクラ  出演:ハリソン・フォード、ボニー・ベデリア、ブライアン・デネヒー、ラウル・ジュリア、ポール・ウィンフィールド
1990年アメリカ


posted by フェイユイ at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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