映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年03月11日

「盛夏光年(花蓮の夏)」陳正道

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昨日はやっと「盛夏光年」を観て恍惚としたあまりなんと書いていいかもよくわからない状態でした。今日も状況は変わらないのですが、いつものようにだらだらと思うままに書いていこうかと思います。

とにかく「盛夏光年」というより張孝全くんの映画を観たいと思ったのは前のブログ「藍空」を始めるより前だったのですからもうかなりの年月がたっています。
私がブログを始めるとっかかりは「ニエズ」のレビュー(とジェイ・チョウ)でしたし、特に小敏を演じた張孝全に強く惹かれるものがありました。いわば張孝全(とジェイ・チョウ)を書くためにブログをはじめたといってもいいのです。
が、他のドラマはあるもののなかなか彼の出演映画、というものを観る事は出来ず(武田真治主演の台湾映画「給我一支猫」に出てるんですけどねー、観れなかった)途中兵役に入って2年でしたかブランクがあり、寂しい思いをしていました。さて出てきてどうなるのか、と思っていたら突然の映画主演、しかも同志片ではありませんか。
長い間待たされた甲斐があったというのでしょうか。うれしいような不安なような複雑な気持ちでした。でも映画を観る前からちょこちょこ見ることができた映像・写真で相手の青年(ブライアン)の様子や映画の雰囲気を知るごとにこれは半端なものではないな、という期待はたかまりました。
そしてついに観る事ができて・・・好きです!って何かのコマーシャルのようになってしまいました。
確かに甘い甘ーい映画ですけど、センチメンタルで純愛でもうたまんないですね、これは。
名前からして守恆(張孝全)=恆星(恒星)、正行(ブライアン)=行星(惑星)、慧嘉(ケイト・ヨン)です。それで光年なわけですね。すてきです。

冒頭の場面、というのは後でわかることですが最後の場面なのです。海辺の建物の中でぼんやりと寄り添い座ったままの守恆・正行・慧嘉。どこからか少年の声が聞こえ、守恆が幼い頃を思い出すといういい導入部です。(ただしここちょっと勘違いしそう。名前を呼ばれたらその人に聞こえて行く方がいい。つまり正行のほうが。しかもその直後「余守恆、覚えてるかい?」とナレーションが続くのでますます混乱しないか?)
映像の綺麗さというのがまたくせものでいつも薄い色のフィルムを透かしてみているような幻想的な色調なのです。舞台も台北でなく田舎の町ですし(田んぼがある)建物なども特に斬新なわけではなくどこか古い懐かしい感じがするもので統一されていて特に正行の家は(ジェイも言ってた)台湾にある日本家屋を使ったのでしょうか、こういう建築もあるのでしょうか、よくはわかりませんけど畳や襖や土間があって塀がブロックという懐かしい日本風の家です。赤い紙(春聯)が貼ってあるのが中国的で面白い。でも土間の感じは思い切り日本の家っぽいです。この場面、よく見る光景なので日本人だとうっかり見過ごしそう。
守恆が何度も名前を呼ぶので急いで出てくる正行の後ろにもぼんぼりとお雛様(?)が飾られているみたい。
しかし守恆うるさいですよね。自転車二人乗り、アツアツだー。
守恆はバスケット選手。「ニエズ」でもアチン達はバスケットだったし、ジェイもバスケ好きですが台湾はバスケットが盛んなのか、単にかっこいいイメージなのか。
練習中にも試合中でもいつも正行がいないか確かめてる守恆。姿が見えないと追いかけてきて「お前がいないとうまくいかないって知ってるだろ!」と言って責めてるのがかわいい!っていうか頼りすぎだろー。その後じゃれます。じゃれるのは台湾モノで不可欠ですね。

一応、正行が守恆に対して恋心を抱いた、という設定ですが実際観てると守恆の方がいなくなる正行を追いかけたり、慧嘉と話しているからと言って嫉妬したり彼女を睨みつけたりしていてなんだかどっちが思いが強いのかわかりませんね。その辺がこの物語のうれしい所なんですが、なんだか氷を入れたとろりと甘い清涼飲料水みたいな感じでいつまでも味わっていたい気分になります。
慧嘉って可哀想。だって彗星だもの。惑星(正行)は恒星(守恆)の周りをぐるぐる同じ周期で回っていれるけど彗星だったらこの話の後、飛んで行っちゃうってことですか?んで当分帰ってこないわけですよねー。

昨日も言ったクラブの騒音の中で正行が初めて守恆に自分の思いを少しだけ口にする。「どっちが好き?僕と慧嘉は」そこへ慧嘉が来る。正行はたまらなくなってその場を去り、吐いてしまう。正行にとっては物凄いプレッシャーだったんですよね、この告白は。
そして正行は守恆に自分たちが友達になったのは幼い時に先生の言いつけでなっただけなんだ、と話す。
もう正行ってなあ。正行は守恆に恋して苦しんではいるんだけどこの物語の中ではずーっと守恆をいじめてばかりなんだよね。むしろ守恆の方がいつも正行を追いかけ機嫌をとったり守ろうとしてる。変ですね。そしてこの真逆の告白。好きなのに嫌いと言ってしまう奇妙な心理です。
そしてこの後、泣きながらバイクで走った守恆は車とぶつかって倒れてしまう。もうどきりとしましたねー。あの映画もこの映画も恋人が事故で死んだのだし。
が、守恆は無傷でした。そこでやっとここからですよ。大きくなってから正行が(まあ少なくともこの映画の中で)初めて守恆のために動いたのでした。何しろ守恆は小さい頃正行にいつも世話をしてもらってたわけで、寂しかったんでしょう。急に相手にしてくんないんだものね。それが電話一つで飛んできてくれた。バイクを運転して自分を乗っけてくれたわけで守恆としちゃ昔を思い出してとろーんとしちゃいますよ。
そして守恆はついに正行を抱いてしまうのですが。キスをする二人が綺麗で見惚れてしまいます。ところでどうして守恆ってやり方知ってんですか?勉強してました?

そしてまた守恆と慧嘉から離れようとする正行に守恆が告白します。
幼い頃君が先生の言いつけで友達になったのは前から知っていた。君が自分から友達になろうとしたんじゃない事は知っていた。でも僕はどうしようもなかった。寂しかったんだ。君は一番の僕の友達なんだ。

守恆はずーっと正行だけが好きだったわけなんで。正行が守恆を思うよりずっとずっと思っていたわけですよ。
それを馬鹿だな正行って。よかったよかった。幸せになれよ。

監督:陳正道 出演:張孝全(ジョセフ・チャン) | 楊淇(ケイト・ヨン) | 張睿家(ブライアン・チャン)
2006年台湾

ところでこの映画が監督の思い出なら正行なわけなんでしょうね。

特典映像の最後ので正行が晶晶書庫に行ってます。有名なゲイショップですねー。私も「藍宇」加長版が欲しくてここに注文をしてもらったことがあります(自分ではできない)台湾に行ったら寄ってみたいものです。

『花蓮の夏』オフィシャルサイト


posted by フェイユイ at 21:28| Comment(4) | TrackBack(1) | 張孝全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
すいません。毎日のようにお邪魔して…

うわぁ〜〜待ってましたよ…フェイユイさんのレビュー。超愛が感じれましたよ…

守恆(孝全くん)が正行のことが好きで好きでしょうがないのが本当によく分かりましたよね。あのバスケットの最中に慧嘉と正行がひそひそ話をしているのを見て無性に気になったり、いなくなったことをすごく怒ったりすねたり、極めつけはバイク事故の後の後ろで背中にぴたっと頬を寄せるところ、キュ〜ンと胸が締め付けられました。ニエズでも小敏って傷つきやすい青年でしたよね…なんかそういう役に孝全くんあてはまるのかなぁ…

でも名前の意味に本当、感心いたしました。なるほど〜と。
慧嘉なんか…と思うこともしばしばございましたが、彼女の存在がなければ彼らは進展しなかったのかもしれませんね。
日本で上映されたら17歳的天空を越えるかなぁ…

晶晶書庫行きたいですね!!

ありがとうございました。またすっきり出来ました。
Posted by まもう at 2007年03月12日 02:54
(笑)いえいえ、いつでもどうぞ。

>ニエズでも小敏って
うわあ、待って待って!まもうさん。今夜そのことを書こうと思ってたので(笑)
そのまんまですが、書かせていただきますですm(__)m

>彼女の存在がなければ彼らは進展しなかったのかもしれませんね
私もそう思います。そこがまたいいところですね、この映画の。

時間がたつにつれてますますこの映画が好きになってきています。
甘い青春ドラマには違いないですが、やっぱり大好きです。
Posted by フェイユイ at 2007年03月12日 10:46
お邪魔します。
この作品も・・・惚れましたね〜
DVD注文しました。「藍宇」の次に好きかな。
主人公たちのみずみずしいこと!
映像や音楽の透明感!最高です。
観ている間は,どうしても正行の片思いが切なくて
彼の方に感情移入してしまったのですが
フェイユイさんの記事を拝読して
守恆の心情もとっても切ないな〜と。
ほんと,まるで子が親を慕うように,一心に
不器用に正行を慕ってましたね〜
結局,両想いのハッピーエンドなんでしょうか。
>ところでどうして守恆ってやり方知ってんですか?勉強してました?
あはは,私もあそこは同じこと思いましたよ〜


Posted by なな at 2008年11月12日 23:16
どうしようもなく好きな作品です。『藍宇』と比較はできないのですが、この作品の気に入っている点が幾つかあります。
友情と愛情が混じったような感情であること、二人が同等の関係でつまり売春とかでないこと、どちらかが死んでしまわないこと。
じゃあ『藍宇』はどうなんだ、と言われそうですがあれはあれでいいと思っているのですが私のこだわりとしてはこちらの方が願いをかなえてくれているのです。『藍宇』はそれを越えたよさがまたあるわけで(どういういいわけなんだか^^;)
死なない、というのはホントにうれしいのです。どうしても同志片は死に結びつくとこがあるので。
願わくばもっと年取ってからの二人も観てみたいものです^^;
Posted by フェイユイ at 2008年11月13日 00:31
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Excerpt: 抱きしめたくなるくらい,みずみずしく切ない作品だ・・・これは,大人への分岐点にさしかかった,三人の若者の,答えの出ないやるせない青春の物語。 あらすじ: 小学校で班長を務める優等生のジェンシンは、教師..
Weblog: 虎猫の気まぐれシネマ日記
Tracked: 2008-11-12 23:09
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