映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年03月13日

「屋根裏の散歩者」実相寺昭雄

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「盛夏光年」で清らかな気持ちになってるとこにこの映画を観て感想を書くなんて。レンタルなんで仕方ないのだが困ってしまった。本作に関係なく自分の気分ていうのもあるし。

とは言え、江戸川乱歩原作。「帝都物語」で好きになった実相寺昭雄監督作品。しかも明智小五郎を嶋田久作が演じているということで非常に興味深かったのだ。
昭和初期のレトロな雰囲気がいい感じで表現されていてそれだけでもなかなか楽しい。この世のあらゆることに退屈しきっている青年・郷田を三上博史が演じていてこれもぴたりとはまっていた。
この厭世観漂う青年が住む下宿屋の屋根裏を彷徨いながら各部屋を覗き込む。そこにはなんともアブノーマルな世界があった。
郷田は天井の節穴の下で口をあけて寝ている遠藤のその口にモルヒネを垂らしこむことを考え付くのだった。

うーむ、こんなにバラエティにとんだ下宿があるのだろうか。何と言っても1920年代だからこそ考えられるのかも。現在ではみんなパソコンかゲームかDVDなんか眺めているだけで、その内容は、ま、色々ありましょうが上から覗き込む分には微動だにしない人間の頭が見えるだけでつまらなそうである。多くがバーチャルの中で快感を得ている現在には難しい設定だ(自分も覗かれてもじーとパソコン観てるだけだもんな)
てことはこの散歩者は現在ならやはりネット上を覗き込んでいるということなのでしょうか。

取り立てて素晴らしいのは明智役の嶋田久作。「帝都」の時の加藤とは違う飄々としたイメージで最後に屋根裏散歩の郷田青年が犯人だと知っても「僕は警察の犬じゃないからね」とさらり。知的で味のあるいい明智小五郎であった。

監督・実相寺昭雄 出演:三上博史、嶋田久作、加賀恵子、宮崎ますみ
1992年日本


posted by フェイユイ at 22:48| Comment(0) | TrackBack(1) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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『屋根裏の散歩者 <完全版>』(1992)
Excerpt: 1920年代の半ば、東京市のとある下宿館。そこに住む郷田三郎は、退屈な日々に倦んでいた。 「こんな世の中に生き永らえるよりは、いっそ死んでしまった方がまし」と考える彼だったが、ある日偶然に押入れから..
Weblog: 【徒然なるままに・・・】
Tracked: 2008-10-25 07:05
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