映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年04月03日

「冷血」リチャード・ブルックス

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「カポーティ」を観てなにやら自分の思うところと違う感じを受け、且つ石公さんの「夜目、遠目、幕の内」の「Infamous」に関する記事を読むうちに次第にカポーティと「冷血」に対してより関心が高まってしまった。

以前の訳の「冷血」を読んでどうにも読めなかったのだが今回佐々田雅子訳を読んでみたらまるで違う作品を読んでるかのように読みやすい。どういうことなのか、以前の訳の本が手元にないので比較はできないのだが不思議であった。
とはいえまだよく読みこなしてはいないのだが、ここでリチャード・ブルックス監督の「冷血」を観ることができ色々と考えさせられた(ん、考えたのかな、さほどたいしたことではないような)

映画「冷血」はモノクロームで映し出されより重厚な感じを与える。物語はかなり原作に忠実に再現されている。映画もフィクションの面白さを捨てて現実に起きたことを再現しているかのような静けさがある。その分地味な仕上がりになっている。登場人物には美男美女も出てこない。
主人公ペリーとディックのイメージもそのままと言っていいだろう。
ただこの膨大な情報量の作品をそのまま2時間少しの映像にするには無理があるからどうしても何かが足りないようになってしまう。原作で大変興味深かったクラッター一家の描写は特に端折られてしまっている。そして淡々とした描き方がやや冗漫に思える。その手法がリアルといえばそうなのだが。

ペリーとディックの二人は結構微妙な関係で描かれていてリアルでもありとても面白い。
淡々とした演出ではあるが最後にペリーが話をする時、窓の外の雨が頬に映ってまるで涙のように見えるのは印象的だった。

ところで多くの映画にあるのだが犯罪者の逃避行というのは興味アル題材である。
この作品の中でも二人が犯罪を犯して逃げ回る部分が面白いのだ。特におじいちゃん連れの少年がヒッチハイクでペリーたちの車に乗り込み、道路脇に捨てられたジュースの空き瓶を拾って換金する話はちょっと好きだった。

さて「カポーティ」「冷血」と観てきたからにはぜひとも「Infamous」も観たいものだ。
大好き、というわけではないが「冷血」は大変よく出来た映画だった。「カポーティ」がなかったら埋もれていたかもしれないのだから世の中わからないものである。
殺害シーンもラストシーンも迫力あるものだった。
リチャード・ブルックスは「ミスターグッドバーを探して」の方だった。

監督:リチャード・ブルックス 出演:ロバート・ブレイク 、スコット・ウィルソン 、ジョン・フォーサイス 、ポール・スチュワート 、ジェフ・コーリイ 、ジェームズ・フレイヴィン
1967年アメリカ


ラベル:犯罪
posted by フェイユイ at 21:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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