映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年06月30日

「ナインソウルズ」豊田利晃

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何の因果か「エコール」の後に「ナインソウルズ」観てごらんよ。同じく塀の中からの脱出というストーリーなのにさー。
あの少女達の妖しくもまだ稚い色香ただよう濃厚なひと時から、むさ苦しい男どもらのていたらくの情けないことよ。
まあ、こんな組み合わせにしてしまったことに一人つっぷしていたのだった。

そして松田龍平といえばついこの前、同じように刑務所入りをしていた「46億年の恋」でそれまで自分が苦手と思っていた彼がよく見えてきて、そして豊田利晃監督の「青い春」にも惹かれたので観たのだが、それらと比べるとどうかなーという感じだった。
そしてどうかなーと思ってしまうと豊田監督の演出ってそれほど奇抜に面白くはないようだ。
なにしろ「青い春」は新井浩文がよすぎて彼への思い入れで好きになってしまったもんだからその彼がいないとなるとそうまでのめりこめないものであった。
彼の代わりとなるのはここでは千原浩史なのかもしれないし、私は彼が凄く好きなんだけど、「青い春」に描かれたような関係ではないし、むしろというか勿論本作では松田龍平と原田芳雄が擬似父子的な描かれ方をしていてそれはなかなかよかったと思うんだけど、9人分のソウルを描かなければいけないために二人の話はその分希薄になってしまうわけで濃厚な関係を欲する自分としてはやや物足りなかったのである。

群像劇、というのはやはり難しいのかもしれない。9人も描いていると好き嫌いも出てくるし。
好みの問題ではアルだろうが、刑務所の一室の面々とうことなのに若い人が多すぎる。もう少しオジサン、ジー様が多くていいんではなかろうか。日本の刑務所はこんな若者ばかりなのか。
一応考えれば原田芳雄を父親にしてマメ山田がおじいちゃん(失礼)の後兄弟みたいなのかもしんないけど、好みとしてはもっと年上の話が好き。青春劇だから若者かもしんないがおじさんで青春劇して欲しい。

ラスト、父親殺しのミチルのもとに息子殺しの寅吉が転びながら走っていく(考えたらこれって「青い春」と同じラストだ)
父親というものを信じられずにいたミチルはその姿を見て未来への扉を開く。
といっても彼はすでに弟殺しまでやってしまっている。彼にとって未来はあるのだろうか。
というホントに「青い春」と同じ最後だったわけだがやはり空しい。
もう少し何か、何かが欲しい、と思いつつ今夜は終わろう。

監督:豊田利晃 出演:原田芳雄 、 松田龍平 、 千原浩史 、 鬼丸 、 板尾創路 、 KEE 、 マメ山田 、 鈴木卓爾 、 大楽源太 、 伊東美咲 、 京野ことみ 、 唯野美歩子 、 今宿麻美 、 鈴木杏 、 松たか子 、 井上順
2003年日本


posted by フェイユイ at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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