映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2007年07月26日

「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」トーマス・ヤーン

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公開時にテレビで取り上げられてた記憶があり、評価も非常に高くていい映画ということだったので借りてみた。人気がありなかなか借りられず随分待った。

重病で死の宣告をされた若い男二人が病院を逃げ出し、そこに駐車されていたベンツを盗んで海へ向かって走り出す。片方がまだ海を見たことがないというので。
だがその車はギャングの持ち物でトランクには大金の入った鞄が入っていたのだった。
途中でそのことに気づいた二人は、ギャングに追われ、警察にも追われ、あちこちで金を使い込みながら海を目指す。なぜなら天国では今海について語るのが流行っていて海を見たことがない者は仲間はずれにされるのだ。

頭に脳腫瘍があり時折激しい発作をおこすマーチンには若いながら渋い面構えのティル・シュヴァイガー。片やちょっととぼけた味わいのヤン・ヨーゼフ・リーファース 。
死を目前にした二人の男が巻き起こす目茶目茶な騒動絡みのロード・ムービー。
全てがいかにも私好みの予感だが、なぜかがっかりであった。

一番の原因はあまりにもかっこよく面白くできすぎていたからなんだろう、と思う。
別段、病気であれば何をしてもいいのか、だとか、ギャングが間抜けすぎ、だとか(しかしこんなんで暗黒社会が渡れるのか)、リアリティがない、だとか堅苦しい事をいう気はないのだが、それでもこんな風に単純にことが運ぶのは拍子抜け、である。

それにしてもこの映画に対する賛辞はかなり高いものがあるようだけど私としては映画の中で最初に思っていたことと違った方向へ進み、だがそれに意義がある、というような話の方が面白いと思うのだ。
最初の希望通りでそのまま終わるのでは意味がない。到達した場所は全然違う所だったのに、よく考えるとそこが願った場所だった、とかはいいけど。
目的地につくのもかまわないけど、そこに到るまでに何かが変わって欲しい。彼らの思いとか。何かが。
何も変わらないけど面白い、というのもあるがそこまで深くはないようだ。

それにお母さんが可哀想過ぎる。せめてこっそり置いてくるだけ、とかできなかったのか。手紙とか置いて。息子が強盗でしかもすぐ死ぬなんていうのをまざまざと見せ付けるなんて酷いではないか。

ルトガー・ハウワーがあそこで行かせるのも不思議だった。殺せばいのに、と思って観ていたのだが。

この監督は凄い映画好きであるらしいが「真夜中のカーボーイ」は観なかったのか。とことんかっこ悪い二人の男が夢見るカリフォルニアへ行こうとしてバスに乗るあのラストシーンまでの物語を思い出せばいい。

こういうのがかっこよくて大好きな人もいるのだから、そういう人たちのためにこの映画のような作品はあるのだろう。
私には向いてなかった。残念。

監督:トーマス・ヤーン 出演:ティル・シュヴァイガー ヤン・ヨーゼフ・リーファース モーリッツ・ブライプトロイ ルトガー・ハウアー ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ フーブ・シュターペル
1997年ドイツ




posted by フェイユイ at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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